道彦の散歩道

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毎日の事件事故の記録

04/01 「かつおたたき弁当」と「瀬戸の押寿司」

2013年04月01日 | インポート

【かつおたたき弁当】

駅弁には御法度とされる生ものを詰めている個性派の「かつおたたき弁当」は、土讃線・高知駅の駅弁。
ボ-ル紙のパッケ-ジには、中身にちなんで海やカツオなどのイラストが描かれている。中身は日の丸ご飯、カツオのたたき、その他おかずや付け合わせである。
メインディシュのカツオのたたきは、太めの冊が4切は入る。表面を炙られてスライスされたカツオは、刺身の味と皮の香りが口の中で混ざり消えていく。
ポン酢が2本と、ネギやニンニクやミョウガなどたっぷりの薬味も添えられるから、これで味に変化を付けてもよい。
白ご飯は分量があるので、組み合わせれば良いカツオ丼にもなる。煮物や漬物も添えられているから、弁当として申し分ない。
つまり、市中で食べられる土佐名物を、駅弁として列車の中で食べられるようにしたのである。
カツオのたたきは生ものである。駅弁は百数十年前から食品の安全に大変気を配っている。この駅弁は、売店でカツオのたたきを駅弁本体とは別に冷蔵してストックしておき、購入時に保冷剤と共に詰めることで、その販売が実現したのである。

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【瀬戸の押寿司】

見栄えの輝きに負けない味わいの「瀬戸の押寿司」は、予讃線・今治駅の駅弁。
今治駅の駅弁のうち、最も高価であり、全国駅弁十傑をランキングすればたいていランクインする駅弁が「瀬戸の押寿司」である。
方形の木箱のフタを上げると、一面、白いその真ん中に、大葉がただ一枚貼られる。葉の緑色が少々ぼやけている。容器に笹の葉を一枚敷き、白い酢飯を満杯に詰め、大葉を置いてから、鯛の身で一面を覆う。大葉は鯛の身を通して見えていたのである。それだけ鯛の身が透き通っている。各地にある押寿司の中で、見た目では今治駅のものが最も美しい。
押寿司であるから身もご飯も固く押されている中で、身はご飯より柔らかい。割り箸や添付のプラスチック製ナイフを当てても、抵抗は表面でなく内層で加わる。
それでいて、鯛の身は崩れない。来島海峡の鯛は潮の速さで身が締まるという。酢飯の合わせ酢は酸味というより甘味があり、鯛の塩気とほどよく調和する。
笹の葉の香りと大葉の味が、白身や酢飯の単調さに変化を付ける。味は見栄の輝きに負けてはいなかった。

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