【御中元】
「御中元」とは、7月初旬から中旬にかけて、お世話になった人などに贈る贈り物。
御中元の「中元」は、道教の習俗「三元(上元・中元・下元)のひとつで、陰暦7月15日(上元は1月15日、下元は10月15日)。
道教では中元を人間贖罪の日として、一日中火を焚いて神を祭る盛大なお祭りが行われるものが、仏教の「盂蘭盆会」と混同され、御中元は祖先の霊を供養する日となった。
江戸時代以降、御中元に親類や知人が往来し、盆の礼として贈り物をする風習が生まれ、お世話になった人に贈り物をする習慣に変化していった。
【御歳暮】
御歳暮とは、12月初旬から20日頃までに、お世話になった人などへ年末に贈る贈り物。
御歳暮は正月に先祖の霊を迎える御魂祭りの御供え物を暮れのうちに本家に届ける風習が、お世話になった人へ贈り物をする習慣に変わった。
御歳暮が現代のような風習に変化したのは、盆と暮れに決済していた商人の習慣によるものと考えられる。