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『キース・リチャーズ自伝 LIFE』その2

2016-10-03 09:47:00 | ノンジャンル
 昨年の10月26日の東京新聞の「発言」コーナーに、文筆業の浜祥子さん(71)の書かれた「本質突いた老母の言葉」と題する投稿文が載っていました。全文を引用させていただきます。
「福島県で弟夫婦と暮らしてきた母が、97歳で施設に入った。私は、時間を見つけては、東京からひょいと、郡山に会いに行った。
 たいてい突然の訪問だったが、母はいつも満面の笑みで迎えてくれた。少しずつ身体が弱り、認知症が進んでいく切なさに抗して、私は居室で童謡を歌ったり、車イスを押して館内を巡ったりして過ごした。
 ある日訪ねると、母が眠っていたので、私はベッドの傍らで新聞を読んでいた。ページを繰る音で目を覚ました母が『あら、来てたのね。なに読んでたの?』と、真顔で尋ねた。世界のあちこちで戦火が絶えないこと、また大事な歴史的文化遺産が爆撃で破壊されたという記事を、分かりやすく解説し、『あーあ、いやになっちゃう。戦争ばっかり。いつになったら戦争のない世の中が来るのかしらね、おかあさん』と、おどけて嘆いてみせた。
 母はしばらくじーっと天井を見つめていたが、静かにこう言った。『心に、神様をもっていないから、ダメなのよ』。私は目を見張った。母の知性は少しも壊れてなどいない。いま話したことを忘れてしまったり、同じことを何度も聞き返すことなど、人間の本質と何ら関わりないのだ。
 先日、98歳を前にして母は静かに旅立っていった。『心に神様をもっていないから、ダメなのよ』と、母の言葉がいまもリフレインしている。世界のリーダーたちが、本当の意味で、もっと心の中の神と対座してくれれば、いつか戦争のない世の中が来るのにね、おかあさん!」
 「私は目を見張った。母の知性は少しも壊れてなどいない」の文と、最後の「おかあさん!」の呼び掛けを読んで、胸を熱くしました。「心につねに神様を」というメッセージもさることながら、無駄の一切ない文章に、さすが文筆業を生業にされている方だと思いました。東京新聞の投稿欄は本当に充実しています。投稿欄を読むだけでも、東京新聞を読む価値は十分あると思いました。

 さて、昨日の続きです。
CHAPTER 10
 長男マーロンがツアーに同行するようになる。次男のタラが死亡。チェルシーのジョン・フィリップ家に居を移す。トロントで逮捕され、麻薬違法取引で告発された。ブラックボックス治療法とジャック・ダニエルズの助けを借りてヘロインを断つ。ストーンズはパリで『サム・ガールズ(女たち)』を録音。俺はリル・ウェルギリスと出会い、薬物浄化(クリーンアップ)の世話になる。1978年、目が不自由な人たちのためにコンサートを開くという条件つきで執行猶予を勝ち取った。アニタのボーイフレンドがロシアン・ルーレットで自分を撃ち、ついに俺たちは別れる。
CHAPTER 11
 パティ・ハンセンと出会い、恋に落ちる。両親との悲惨な初対面をどうにか切り抜ける。ミックとぎくしゃくしはじめた。ロニー・ウッドと喧嘩し、20年ぶりに親父を見つけだす。ロングアイランド州の「グレート・ギャッツビー」に使われた豪邸で暮らしたころをマーロンが語る。俺はメキシコで結婚。
CHAPTER 12
 秘密のソロ契約と裏切り行為。グリマー・ツインズに第三次世界大戦勃発。スティーヴ・ジョーダンと組み、チャック・ベリーと厄介な映画を作る。その後、自由の身になって、エクスペンシヴ・ワイノーズを結成。バルバドスでミックと和解する。ストーンズ再生、スティール・ホイールズを皮切りにメガ・ツアーを開始。救い出された猫ヴードゥー(逆かもしれない)と、ヴードゥー・ラウンジ。アルバム『ブリッジズ・トゥ・バビロン』と4つの曲、そして並行する物語。
CHAPTER 13
 ジャマイカで『ウイングス・エンジェルス』を録音。コネティカットの自宅にスタジオを設営し、書斎で肋骨を折る。バンガーズ・アンド・マッシュのレシピ公開。アフリカで二日酔のサファリ。ミック・ジャガーがナイトの爵位を受ける。また2人で曲を書きはじめた。ポール・マッカートニーがビーチに出現。俺は木の枝から落ちて頭を打つ。ニュージーランドで脳を手術。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」、親父の灰、そしてドリスの最後の批評。

 キースが何度も逮捕されていることを初めて知りました。興味がある方は本文の方も読むことをお勧めします。