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北野武監督『龍三と七人の子分たち』その1

2016-10-17 12:05:00 | ノンジャンル
 北野武監督・脚本・編集の’15年作品『龍三と七人の子分たち』をWOWOWシネマで見ました。
 オープイング・タイトル。素振りの音。木刀を持つ龍三(藤竜也)。龍平「父さん、何かはおってよ。自慢かもしれないけど」。龍三がランニングシャツの下に刺青を彫っているのが見える。「その恰好で孫の担任にも会ったって? その指もそうだよ」。龍三の左手の小指と薬指は第一関節から先がない。「キャップを被せるとかなんとか」「世間に嘘をついてまで生きていたくない」「孫には爪ばかり噛んでたからだって言ったそうじゃない」「冗談だよ」「マサ子と向こうの実家に行ってくるから、金魚や小鳥にエサをやっておいてね」。息子の家族は出発する。
 パチンコ店。龍三は「玉を貸して」と言う男(下篠アトム)に台を替わってやる。他の台でやっていて玉がなくなり、さっきの男に「玉を返せ」と言うと、男は抵抗し、龍三は「鬼の龍三と呼ばれてたんだぞ」と言って、男を箱で殴り、蹴る。店員に外に連れ出される龍三。憤懣ものの男。
 家。「義理も人情もなくなった」とコップ酒を持つ龍三は仲間だった政に電話し、一緒に食事をする約束をする。そこにオレオレ詐欺の電話がかかり、500万円を用意してほしいと言う。龍三は約束した場所に行くと、やって来た男にとりあえず家でかき集めた物を渡そうとするが、そこに政(近藤正臣)が現れる。最後には龍三は指を詰めようとするが、男は怯えて逃げ出す。
 「時代は変わった。昔のようなヤクザはいなくなった」と語る2人。「茂吉は寸借詐欺をしていて、便所で親分を刺した面影もなく、孫娘が水商売をして、養ってもらっている」と噂する。「昔の縄張でも回ってみるか」と店を出る2人。
 ソバ屋でソバに千円、うどんに千円を出した2人は、次にやって来た青年がたぬきそばを注文したのを見て、次に入ってきたカップルが何を注文するかを賭ける。賭けに負けた龍三はカップルにからみ、カップルは店を出る。次に入って来た中年男性は何を注文するかを悩み、2人は倍賭けをし、2人とも外れると、今度は政が中年男性にからむ。店主は「お客さん、帰ってください」と包丁を手に持って言うが、龍平も小刀を抜いて「かかってこい」と気色ばみ、政に取り押さえられる。
 夜の街。茂吉(中尾彬)を発見し「またやってるよ」と言う2人。やがて若者たちに暴力を振られ、カツアゲに会いそうになった茂吉を助けようとした2人だったが、若者たちは2人がヤクザだったことに少しもひるむことなく、刑事(ビートたけし)がやって来て、ようやく去っていく。刑事に飲みに誘われる3人。
 刑事は「ヤクザと違って簡単にパクれなくて困ってる。暴走族上がりでヤクやサギや、やりたい放題。昔の仲間と連絡取ってるか?」と聞かれ、龍三は「政とはたまに会ってる程度。皆元気にしてるかなあ。野球選手と同じで現役時代はいいけど、引退したらひどいもんだ」と答える。「皆いい年なんだからムチャしないでください。相変わらず警察ってヤクザにうるしから」と言って、刑事は去る。政「昔の仲間に会いたい」龍三「そうだな」。
 ダーツ。「てめえ、じじいに脅かされて帰ってきたって何だよ」「すいません」田中「じじい?」「どうした?」「いいや、私も最近じじいに邪魔されたんで」「何なんだ、そいつは」「ヤクザみたいなことを言っていました」「今頃ヤクザぐらいのことを言われてビビッてどうする」とすごむリーダー。
 木刀の素振りをする龍三。周りに政と茂吉。「おりゃ、また見たか?」。見ている子供2人。「ちんぽ取っちゃうぞ、この野郎」。逃げ出す子供たち。「ファハハハ、へへへ」。
 年賀状を調べる3人。茂吉「渡辺ヨシオって誰だ?」龍三「マックじゃねえか」政「捨て犬学園のファンでよ。マックと呼んでくれって。ハジキ使う奴」茂吉「ああ、あれか。あいつ渡辺ヨシオって彼かい」政「何だ、この字は?」龍三「誰かに書いてもらったんじゃないのか?」。ハガキの真ん中に“お元気ですか?”とだけ。「バカみたいに字うまいよ」茂吉「こいつ、出してみますか? 何て書きます?」。上野の西郷像で待ち合わせようと話し合う3人。
 『ブリット』のポスター。病院。おもちゃの拳銃で遊び、看護婦のお尻に触るマック。
 「石田ヒデオさん?」「俺のことだ」
 “グループホーム愛の家”の看板。「坂上さんに手紙です」。「俺だ。カミソリのタカと呼ばれてたんだ」。
 家。3人。龍三「一杯やるか」政「つまみがほしいな」龍三「つまみか。ちょっと待ってろ」。
 遊園地。お化け屋敷。龍平、マサ子に「会社のトラブルだ。すぐ行かなければならない」。
 “食の安全守れ”の横断幕のデモ隊。上司「おやじさんの顔、きかないかな?」龍平「上層部には私のおやじがヤクザだなんて絶対に言わないでくださいよ」。(明日へ続きます……)