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黒沢清監督『復讐 THE REVENGE 運命の訪問者』その1

2016-10-25 14:13:00 | ノンジャンル
 黒沢清監督、高橋洋脚本の’97年作品『復讐 THE REVENGE 運命の訪問者』を WOWOWシネマで見ました。
 夕陽の路地に制服の女子高生。男「あんた、ここの人? お父さん、中にいるんだろ?」
 家の中。「表に変な人が」妻「警察呼んだ方が」父「会社のこと、表にできない」。チャイム。男、庭から入ってくる。「誰?」「仕事なんだよ」。チャイム連打。「さっきからピンポン押してるだろう。中に入れろ」。妻は幼い息子を隠す。「今うちにあるのはこれだけ」「まだ足りないな」。父と妻と女子高生を射殺。家探し。一人が息子を見つける。頭を乱打し、「黙ってられるか?」。うなずく息子。「俺はずっと黙ってた。しゃべれば殺される」の独白。
 助手席に拳銃。「シャブ中一人上げるのに大げさな」と部下の広沢が防弾チョッキを着るのに対して言う安城(哀川翔)。「用心のためですよ」。ブザー。「ちょっと話が」。シャブ中の男、発砲し、逃げ出す。自殺しようとするその男を安城は止めようとするが、結局自殺してしまう。
 帰宅した安城を妻のタエコが迎える。電話があり、シャブ中の男には指紋がなく、偽名を使っていたことが告げられる。
 「住民票もデタラメでした。顔写真をコンピュータにかけてます。前科があれば引っかかります。前に相当ヤバイ山を踏んだんじゃないでしょうか? 女と映っている写真。「この女、前にシャブで上げたことがあります」。
 「マキちゃん? いいかげんな子でねえ。今日は出てくるかなあ。あの子が住所を知ってますよ」。
 「安城さん、コンピュータに引っかかりました」。
 「マキは事件の日からアパートに戻ってません。男の保護司は確認しました」「私がタモツの保護司です」。
 バー。「永田さん、いらっしゃい。」「アケビ、マキを見ないな」。
 「安城さん、この保護司の宮地茂治は偉いですよ。更生に仕事をかなり斡旋しています。本業は洗濯屋です。代表取締役は宮地トキエ。奥さんでしょう。これが宮地が世話した子のファイルです」。ファイルを見た安城、一枚が暴力団大石組の者だと確認する。そこへ電話。「今、ヤクザに追われているんです」「マキの店は大石組のシマだったな」「マキに聞いたんですが、男と同棲していた時、男に指紋がなかったそうです。男を訪ねて来た者は人殺しの命令を男に下し、その人にも指紋がなかったそうです」「誰を殺せと?」。電話切れる。
 「あのシャブ中、殺し屋だったんですね」「マキをすぐ手配しろ」。
 宮地宅を安城訪れる。茂治「私も若い頃ぐれていて、気持ちが分かるんですよ」「タモツの最近の交友関係は?」「3,4年前に音信が途絶えまして」。マキの写真を見せ、「この女は?」「さあ」「永田は? 今、大石組の幹部だ」「覚えてませんねえ」。しきりに頭を叩く茂治。
 茂治「トモハルに頼んだら? 喧嘩はまずい。付きまとわれる。女は見つかったか?」トキエ「まだよ。そっちが先」。
 永田、バーの外でアケビに「たまには付き合え」。アケビに男たち、襲いかかる。「頭だ」。ハンマーで頭を殴られるアケビ。
 ドラム缶に火。川べり。「黒焦げですよ。歯も全部抜いてある。マキって女かも。これで手がかりがゼロですね。安城、何か隠してないか?」「もう拳銃が出ないのがなぜかずっと考えてる」「こないだのこと、気にするな」「人を撃つのが嫌なんじゃないんだ。むしろ撃ちたいんだ」「疲れてるようだな。今日は早く上がれ」。
 タエコ「どうしたの? やけに早いのね」「やっぱりでかける」。手帳にはさんである安城の家族写真を見るタエコ。
 永田を段ボール箱で殴る安城。「去年の支店長殺しはお前のところの筋だったな。宮地、知ってるな? 手を見せろ。お前は指紋があるな。あいつは人殺しの印に指紋を焼くそうだ。指紋のない奴は誰だ?」「深入りしない方がいいですよ」「ネタを出さないとお前の組を締め上げる」。若い者、いきがり、逮捕される。
 大石「下手に動くな。これで3人パクられた。宮地のバカが。シャブ中使うと俺が迷惑だ」永田「ヤバイのはあのデカですよ」「サツを敵に回してどうする? 女を突き出せ」。電話する大石。
 茂治「そう言われても。電話ではあれなんで、明日倉庫で」。電話切る。トモハル「俺が行こうか?」「そうしてくれ。俺は動きが取れん」。下で張り込みをしている安城を見て、「あいつか。兄さんが優しすぎるんだ」「バカ野郎!」。
 トモハル、安城へ。「迷惑なんだよ。毎日、毎日。とっくに時効だろう?」。安城、車から降りてトモハルに馬乗りになり何度も殴る。「お巡りがそんなことしていいのか? 子供が生まれたら、また遊びに行ってやるぜ」。(明日へ続きます……)