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三池祟史監督『神さまの言うとおり』その1

2015-10-18 05:50:00 | ノンジャンル
 WOWOWシネマで、三池祟史監督の’14年作品『神さまの言うとおり』を見ました。
 「神様、僕の人生は」。制服の男子、振り返る。上目づかいの女子。「退屈です」。屋上で上を向く男子。「お前、何のために生きてる?」。2つのサイコロ。上空から眺めた雲。パンダウンすると街。タイトル。「ダルマさんが」。学校の校庭にすごいズームアップ。「転んだ!」。暗転。ナイフ。横たわる女子を真上から。カメラが動くと首がないことが分かる。ギョッとする男子と天井の血。「動くな!」。何人もの生徒が前かがみ。「動くな!」。「動いたら死ぬぞ」の声と字幕。「ダルマさんが~転んだ」と机の上のダルマが言って振り向く。1人の男子、一歩動いてしまう。その男子の目に極端なズームアップ。瞳孔が真っ赤になって広がり、頭が破裂。「アー!」と驚いた女子も、逃げ出した生徒も皆、頭が破裂。1人の男子「神様、僕の生活を返してください」と絞り込むような声で言う。床に無数の赤いビー玉。「ダルマさんが、転んだ!」。また1人の女子、足をすべらせ、血しぶきの音。笑うダルマは、また黒板の方を向く。「ダ~ル~マ~(残った生徒がひきつった会話)さんが転んだ!」。皆動かないのを見ると、また黒板の方へ。「ダ~ル~マ~」。逃げ出した男子2人。しかし戸が開かない。「さんが転んだ!」。戸のガラスに血しぶき。首のない体が倒れ、それが当たった女子も悲鳴を上げ、血しぶき。「えへへへ」とダルマは言い、黒板の方へ。1人の女子「嫌、死にたくないよう」。皆、動揺。メガネの男子「落ち着け!」。皆、静まる。「落ち着けよ。とにかく今はっきりしていることは……」「転んだ!」。ダルマは振り向くが、誰も動かず、ダルマ悔しがり、「ちぇっ」と言って、黒板の方へ。「これは死の“ダルマさんが転んだ”ってことだ。『何で? どうして?』は、このやばい状況を切り抜けてから考えようぜ」。
 ゲームのレンタル店。生き残りの男子の1人がゲームを手にすると、メガネ「そのゲーム、つまんねえぞ。どうせ取るなら、あっちの棚だ。あっちは監視カメラの死角になってるし、俺もやってみたいゲームがあるから」。メガネ、何個かゲームを取って、男子に1つ渡し、「大胆にかつ冷静にだ」。
 「だけど、切り抜けるってどうやって?」「あのダルマ野郎の背中を見てみろ」。「ダ~ル~マ~」。ダルマの背中に“おしたら、おわり”の文字とボタン。「誰が決めたクソルールか知らんが、多分あれを押したなら終わる」。メガネの男子に移動兼ズームアップ。ダルマのアップ。「ダ~ル~マ~~~ッ」「よし、任せろ!」。ダルマに走り寄る1人の男子。「さ
んが転んだ!」。駆け寄った男子「あっ!」と手を伸ばし、血しぶき。1人の女子「あー!」と叫び、手を口へ。その女子の瞳孔が赤く広がり、口から無数の赤いビー玉がほとばしり、血しぶき。1人の男子「あわてるな。あせるな。じっくり確実に行くぞ」「それじゃダメだ!」「あああ? ダメって何が?」メガネ「シュンの言う通りだよ。あれを見ろ」。“おわり”の文字の上へパンアップすると、“残り1分17秒”のカウンターが動いている。「もしかして、あれがゼロになったら」メガネ「絶対とは言えないが、おそらく全員死ぬ」シュン「あと1分」ダルマ「んだ!」と振り向き、「へへへ」と目を上下させ、黒板の方へ。「ダ~ル~マ~」。「行くぞ」と2人の男子。「さんが転んだ!」。血しぶき。大量の赤いビー玉が追加される。1人の女子、耳ふさぎ「お願い! 誰か止めて!」。破裂音とビー玉がぶちまけられる音。「んだ!」「んだ!」「んだ!」。倒れる女子の下半身。「んだ!」。首のない男子が宙を飛ぶ。シュンとメガネ、残る。残り30秒、切る。シュン「もうダメだ」と膝をつく。メガネ「シュン、俺がお前を飛ばす」「はあ?」「俺を踏み台にして、この死体の山を飛び越えろ」「ええ?」「最後の時間で組体操やったろ? あの要領だ」「あっ、いや、でも」。残り10秒。メガネ、四つん這いになり、シュンに「やれ!」。残り5秒。シュン「う~ん、ああー!」とビー玉に足を取られながらも、メガネの背中を蹴って飛び、残り1秒でボタンを押す。静寂。ダルマ、床に転がっていたかと思うと「ピロリロリン、ピロリロリン」と言って、立ち上がり、「終了ー!」と四方に向かって言う。メガネ「よっしゃー!」シュン「やったー!」。メガネ、親指を立てて、シュンも立てるが、メガネの頭、破裂。メガネの体、何度も親指を立てて、やがて倒れていく。ダルマ「スイッチを押したのは高畑シュン。スイッチを押したのは高畑シュン。生きる。生きる」「何だよ? これ」。目の前に死体の山。(明日へ続きます……)

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