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また蓮實重彦?

2006-09-09 18:18:52 | ノンジャンル
 きのうの朝日新聞の夕刊に「溝口健二監督没後50年シンポ--MIZOGUCHI2006」の記事が載っていました。ところが司会を務めたのが、「評論家」の蓮實重彦氏と山根貞男氏と書いてあるのを読んで、またかよ、といった怒りがふつふつと涌いてきました。小津の時も、ジョン・フォードの時も、ホークスの時も、ルノワールの時も、全部司会は蓮實重彦。おいしいところを持って行き過ぎです。そろそろ後輩に譲ったらいかがですか? それともまだ蓮實重彦を超えるような、映画におけるイベント企画家が出て来ていないのですか? なんでもかんでも蓮實重彦というのはもう止めてほしいです。
 しかも集まったゲストがすごい。若尾文子、香川京子(好きです!)、ビクトル・エリセ監督、他日本の監督4人とフランスの評論家一人。(これは裏話ですが、香川京子の娘さんが、私が在籍していた湘南高校の合唱部に入られたと聞いた時は、運命の糸の存在を感じたものでした。)
 私の溝口映画ナンバーワンというのも掲載されていて、これが面白かったです。私も大好きな「近松物語」を選んでいる人が二人、「雨月物語」を選んでいる人が一人、といった中で、蓮實氏「残菊物語り」(どんなんだっけなあ?)、山根氏「雪夫人絵図」(これも全然思い出せない)といった、普通代表作とされるものとは全く別の映画を選んでいるのはさすがでした。(蓮實氏は小津の時も「非常線の女」をナンバーワンにした前科があります。)「山椒太夫」を選んでいる人がいなかったのは寂しかったですが、エリセ監督が「'51年以降の作品すべて」と答えておられたので、ちょっとホッとしました。以前やはり朝日新聞に掲載されたエリセ監督が溝口監督を語る記事で、「山椒太夫」のラストシーンを見て、映画の見方が変ったとまで、おっしゃっておられたので、私も大好きなこの映画の名前が少しでも出てほしかったと思っていたのでした。
 ということで、次に大監督がテーマになるシンポジウムでは、蓮實重彦の名前が表立ってどうか出てこないようにと祈る私なのでした。(別に私的な恨みはございませんので、念のため。)