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山田詠美『エイミー・セッズ』

2006-09-13 16:25:43 | ノンジャンル
 今日の山田詠美作品は、'99年8月の「AMY SAYS(エイミー・セッズ)」です。この後に、「AMY SHOWS(エイミー・ショウズ)」が出版されました。
 内容はエッセイで、三つの章に分かれていますが、特に内容によって三つに分けたという感じはありません。ただ、第一章は差別、それも人種差別だけでなく、外人差別、男女差別、てんかん差別、SM差別といったものが実際にどういう形で現実に顔を表すのかを扱ったものが多い気がしました。あと黒人差別に関するものとして、「黒人は巨根を持っている」ことに関する偏見も多く語られていました。
 第二章は、著者の私生活に関するものが多かったように思います。
 第三章は、英語でいう「wild」の意味、恋の不純物、女の子が男の子の心をゲットする秘けつ、「ぼくは勉強ができない」の主人公時田秀美について、予感・満足・雨と題された散文詩、指輪について、蜜の味について、香水の話などです。
 彼女のエッセイは、具体的な事件、出来事から話が始まり、それに対する意見、考察という順に話が進んで行くので、大変分かりやすいです。このエッセイ集も一日で読んでしまいました。書かれている彼女の意見はリベラルで、共感できるものです。最近身の回りに起こる理不尽な出来事に怒っている方、この本を読むと、少しは気が晴れるかもしれませんよ。