”ばっきん”のブログ

日常生活中心のブログです。
平成28年9月から妻と息子、母の4人で暮らしています。

たちの悪い排斥主義と映らねばいいが

2010年07月15日 13時16分33秒 | 地域
北海道内のテレビでも放送されたとおり,北村水産の社長は「二十間坂の自由の女神像」の撤去を発表した。
これは,もともと行政に強制力があるわけではないから市の指導に従ったわけでもなく,屈したわけでもないと思う。
まず,第一に話題性の確保という点では当初の目的を達したこと。
第二に,たぶん卸先の顧客(小売店)等の心配を重視したこと。
第三に,建物自体の批判も出てきたことから,そちらの方への拡がりを心配したこと。
第四に,末広町店の看板にまでケチをつけられていることから,肝心の商売への影響を懸念したことだろう。
この問題は,函館市内のブロガーがすばやく取り上げ,比較的考えの近いというか,たとえば旧開港150周年事業の公式ブログのスタッフがその波動を拡げた連携プレーがことを大きくした。
しかし,問題直後の市議会では大して関心を呼ばず,こういう決着はないなと思っていたのだが,ネットの怖さも十分知り尽くしている北村社長だから,決断をしたのかもしれない。
景観に配慮されたものかどうかの判断は私にはできかねるが,函館にはある知識階級や学識経験者の中には,ややもすると自分たちの意にそぐわない場合に,不思議な団結力で排他主義が盛り上がってくる。
テレビの放送をみた視聴者から逆に,行政が撤去を指導,勧告するとは何事かというお怒りの電話も市には寄せられたとも聞いている。
「善人は刃物で人を殺し,悪人は言葉で人を殺す」という格言を聞いたことがあるが,ブログでの発言は,エスカレートすると人の商売も潰す力をも持っているという怖さをいま私は実感している。
今回の出来事で市内外に理解が広まったのは,函館とりわけ西部地区への投資は危険だという認識だろう。
自分の住んでいる街の悪口をいうのは切ないが,全ての運動で市がまとまりきれないのは,一部の排他・排斥主義が横行しているからにほかならない。
なお,私は「自由の女神像」そのものに賛成しているわけではないこと,撤去に反対ではないことをあえて付け加えさせていただく。