「朝日歌壇6月24日」
<佐佐木幸綱選>
★どの道もトンネルに続く我が街は「レンコン街」と人は言ひける
(竹田市) 飯田 博和
あれから半年余りも過ぎたが笹子トンネルの事故は生々しい。天井板が落下し走行中の車3台が下敷き、トンネル内での火災発生、死者は9人。旅行の折りに私がよく通るトンネルである。
大分県竹田市の飯田博和さんはどの道もトンネルに続く街で暮らしていられる。「レンコン街」とはおもしろい見立てだが、不安を伴う。佐佐木選者の「評」は「つい先日、大分県竹田市に行き、数多くのトンネルを実見してきた」。私は竹田市を訪れたことがないので調べてみた。
トンネルが多いのは「竹田湧水群」があるためらしい。阿蘇山系からの伏流水が水源。「日本名水百選」に選ばれている。ホタルの名所の「河宇田湧水」も知られている。岡城跡、愛染堂、観音寺 キリシタン洞窟礼拝堂、旧竹田荘などなど、竹田市に行きたい人たちが沢山のトンネルを造ったのだろう。
竹田市は名曲「荒城の月」のモデルとなった城下町、飯田さん、アナタは素晴らしい処に暮らしていられますね。バラの木には棘があるように時々トンネルがコワイ、わかります。竹田城跡の紅葉は見事だそうですから、この秋に私はレンコンの穴をくぐり竹田市へ行くかもしれません。
6月24日 久しぶりにレンコンを食べようかしら今夜 松井多絵子