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Sai Khao古窯址訪問記・#2

2015-11-30 08:55:16 | 窯址・タイ
<続き>




陶片の表裏を写したものである。何れも青磁釉が掛り、無数の貫入が走っている。胎土は灰白色できめ細かく、磁器質と呼んでも良さそうである。直上の陶片の底を見ると中心部は胎土の色を見せるが、周囲はほんのりと赤みを帯びる。火焔が通過した証で、焼き台の跡である。そして畳付まで青磁釉が掛っており、焼き台の効果を如何なく発揮している。 
途中で折れた焼成支柱も採取した。このような焼き台に載せて焼成したのである。

サンカンペーン陶磁に比較し、高台はしっかり削り込まれている。この碗片の畳付は無釉である。

見込みには釉溜りができ、外側面の釉薬が平底まで流れている。写真のように高台はなく、平底で糸切り後鉋削りしている。他のタイ北部諸窯では見られない平底がパーンの一つの特徴かと思われる。
 残りは、次回紹介したい。

                                  <続く>