世界の街角

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Mon Ohm古窯址訪問記・#2

2015-11-24 10:11:16 | 窯址・タイ
<続き>

トウモロコシ畑の窯址らしき辺りを見回すと、所々に陶片が現認されたが極まばらで、探すのも一苦労で大きな陶片はなく、多少なりともがっかりであった。
何の変哲もないカワラケのようなもので、よく見ると釉薬は長年の土中によりカセている。

黒褐釉をもつ陶片の表裏写真である。陶片の形から何らかの壺片である。もしかしたら二重口縁壺か?

白化粧され鍔付き口縁を持つ青磁盤片である。表の青磁釉は翠色で、濃淡がある褐色釉や黒褐釉が主体の中で、やや異色の存在である。また外面は約束通りの黒褐色である。

二重口縁壺のまさに二重口縁部の陶片を探し当てた。胎土は赤土のようである。このモン・オーム一帯は赤土土壌で、下の未舗装道路のような色合いをしている。

 話は変わる。「陶磁器・パヤオ」によれば、下写真のサンカンペーン印花双魚文盤を掲載し、これがモン・オーム窯から出土したと記載している。これは何を物語るのか?
モン・オーム窯は、サンカンペーン陶磁を参考に、印花双魚文盤を焼成したであろうか?
それとも、サンカンペーンの陶工が当地に移動してきたのであろうか?
いずれにしても、鎬文をもつ印花双魚文盤片を発見することはできなかったので、想像の域を超えるものではない。

                                <続く>

<予告>
 次回からパーンの窯址訪問記を掲載したい。