世界の街角

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ワット・シーコムカム付属文化展示センター訪問記・#4

2015-11-13 17:33:53 | 博物館・タイ
<続き>


今回がワット・シーコムカム付属文化展示センター訪問記の最終版である。初めに「パヤオ窯」にも影響を与えたであろう、明染付の紹介でパヤオ県内から出土したものである。

写真は青花麒麟文盤で、ほぼこれを直模した鉄絵盤がカロンに存在する。なぜか「パヤオ窯」に鉄絵による装飾は見当たらず、北部窯の謎の一つである。


上の3葉の写真はパヤオ湖に棲息する淡水魚で、20数種がかくにんされているという。パヤオはメコン水系に属すが、別に紹介しているように北タイで共通の魚を見ることができた。
 最後に窯場の想定ジオラマが展示してある。下の写真がそうであるが、どうも手回し轆轤を使用していたように思われる。
下の写真はタイ語書籍「陶磁器・パヤオ」に掲載されている轆轤である。随分分厚く重量がありそうで、その慣性力は陶磁器を捻りあげるのに十分とみた。中央の穴に木か枝を差し込み、地面に立てて用いたのであろう。
ここで時計回りか、反時計回りかが気になるが、それについては別途触れたいと考えている。

                            <続く>



不安定化するマレーシア?

2015-11-13 09:41:27 | クアラルンプール
ここのところ、マレーシア・リンギットの下落が止まらないようだ。当地に滞在していた本年3月18日の記録では、交換レート0,03030つまり1万円で303リンギットだったものが、今回(11月11日)は0,03558。1万円で355,8リンギットになっていた。対ドル円安定着のなかで、対リンギット17%の円高は嬉しい。
この背景には、原油安があることは言をまたない。マレーシアはボルネオで原油生産する産油国である。またナジブ首相が設立した政府系投資ファンド1MDBから7億ドル流用したとされる疑惑に、マハティール元首相が噛みついて政争になっている。おまけに当件に関し、警察はマハティール元首相を名誉毀損の疑いで、事情聴取(11月7日)したという。この政争もリンギット安の背景にあるらしい。
また、当地の無料日系紙「南国新聞」によると、ISとアルカーイダとつながりを持つマレーシア人テロ分子8人を一斉逮捕したという。
国内でテロを計画した疑いがその理由。本年2月以降、これまでの逮捕者は136人で、国軍の軍人15人が含まれるという。
リンギット安、国内の政争、大人数のテロ分子逮捕者・・・確実に不安定化が進んでいる。日本人ロングステイヤーにとって、不確定要素は着実に増加している。