世界の街角

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目を覚まさないシャープ

2015-11-01 09:38:17 | 日記
先日、「シャープは何処へ行くのか?」とのタイトルで、記事を当該ブログにUPしていたが、10月27日シャープの中間決算に関する日経新聞の記事が掲載されていた。
9月中間決算の最終損益は、前年同期47億円の黒字から840億円の赤字に転落するという。問題は営業損益で100億円の黒字予想から260億円の営業赤になるという。経営陣は何をためらっているのか?赤字を拡大し会社自体の存続を危うくするよう誘導しているのか?シャープ従業員ならずとも憤りたくなる。経営陣の無策ぶりはどこからくるのか?もはや液晶事業は分社化ではなく売却すべきだ。分社化して良くなるはずがない。
このシャープの中間決算記事がでる前日の日経新聞。そこには液晶は日本では事業成立しない記事が掲載されていた。
液晶は10年以上も前に台湾、韓国に追い越され、最近では中国にも出し抜かれているが、今や世界TOPになろうとしているとの報道である。これはサムスンの凋落の始まりでもある。
先にも記述したが、液晶生産は金さえあれば誰でもできる。世界の半導体製造機器メーカーは生産ノウハウ付きで製造設備を外販している。それを購入するだけでよく、日本の技術優位性などとっくの昔に喪失しており、今度はサムスンの順番である。

シャープのガバナンスを欠いた無策ぶりのみ記事にして恐縮である。昨日(10月31日)のバンコク・ポスト経済面を見ると、”シャープが700万ドルの赤字でフラフラしている”との記事である。
情けない、嘆かわしい、東南アジアでの”シャープ”ブランドの棄損も甚だしい。中間決算発表の場において、未だに液晶部門を分社化すると宣っている。もはや液晶再浮揚の余地は全く残されていない。いい加減に目をさまし、プライドなどかなぐり捨てて再建を目指してほしい。

一昔前3DTVが騒がれた。メガネをかけて見る3D画像など、流行る道理はなにもなく、現実もそうなった。しかしそのような付属機器を身体に装着しなくとも3D画像が裸眼で見ることができるならヒット間違いない。このような3DTVを是非日本で開発し、再びTOPの座について欲しいものである。その場合でも、安易に追従されないような、特許戦略が必要である。