世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

コロナ封じに三輪神社に参拝しよう

2020-03-31 07:44:53 | 日記

大和・三輪神社(大神神社)の祭神はオオモノヌシ(大物主神)である。我が出雲ではオオクニヌシ(大国主神)と呼ぶ。つまりオオモノヌシとオオクニヌシは異名同神である。

出雲国造は代替わりの都度、朝廷に参内し出雲国造神賀詞(いずもこくぞうかむよごと)を奏上した。そこには、”大穴持命(大国主の異名同神)が国譲りの際に自身の和魂(にぎみたま)を大物主櫛甕玉命と名づけて大和国の大御和の神奈備(かんなび・桜井市大神神社)に、子の阿遅須伎高孫根命(あじすきたかひこねのみこと)の御魂を葛木の鴨の神奈備(御所市高鴨神社)に、子の事代主命の御魂を宇奈提(橿原市河俣神社)に配置し、自らは杵築大社に鎮座した”・・・とある。つまりオオモノヌシはオオクニヌシの和魂である。

そこでオオモノヌシは古来疫病封じの神と云われている。それは、以下の伝承による。崇神天皇五年、疫病が流行し大半の人々が失われた。天皇は種々試みるも効果なし。一夜オオモノヌシが夢枕に現れて、『我が子の大田田根子に私(つまりオオモノヌシ)を祀らせば、世はたちどころに平穏になるだろう』と告げた。そこで崇神天皇は大田田根子を探し出し、オオモノヌシを祀らせたところ、疫病は終息した・・・との伝承による。

(御神体の三輪山)

困ったときの神頼みである。大和の人々は幸いに大物主神が鎮座する大神神社がある。コロナ封じに参拝願いたい。我が出雲人は、出雲市大池の疫病神社や大国主命(出雲大社)にお祈りしたいものである。

<了>

 


最近みたオークション出品の東南アジア古陶磁・#16

2020-03-25 07:36:59 | 東南アジア陶磁

シーサッチャナーライ窯、いわゆる宋古録については素人であるので、以下に記す内容については、不見識からくる誤解もあるやもしれない。そのような前提で御覧願いたい。

宋古録の青磁鳥形水注は現物・図録共々それなりの数をみてきた。その眼で見ると、蓋付であるのが不思議と云うか、多少疑問に思われる。いままでに蓋付水注は一度も目にしていない。

宋古録には大きく二つの流れがある。一つは伝世品で桃山期頃からの茶人や豪商あるいは武家からのもの、タイの寺院に伝世したものもあるかもしれない。もう一つは発掘・出土品である。

オークション出品の写真の品は、蓋付であることと貫入に時代錆や土銹がみられないことから、本歌であれば伝世品と思われる。胴の下腹部に貼り付けられた紙に時代焼けが見られることから、近年のコピーではなさそうだ。不審に思われるのは、日本の伝世品であれば、箱や包みがないことである。先に記した茶人・豪商・武家の伝世であれば、必ず箱書きがあるはずだ・・・それがみられない。タイの古刹の伝世品がオークションに出る筈もない。

しからば、出土品か?・・・出土品であれば、貫入に土銹が必ずみられるが、それが確認できない。600年も土中に埋もれていれば、その土銹は容易に洗い流れることはない。さらに蓋と水注本体が揃って出土する事例は皆無とは云わないが、レアケースである。

コピーとは断言できないが、上記の理由により本歌とも断言できない。君子危うきに近寄らず・・・であろう。

<了>