世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

ワット・リー付属博物館訪問・#2

2015-11-16 10:06:45 | 博物館・タイ
<続き>

タイ語書籍「陶磁器・パヤオ」に掲載されていた、特徴ある古陶磁と陶片が当該ワット・リー付属博物館に展示されていた。一度は現物を見たいと思っていただけにラッキーであった。
パヤオ青磁釉印花象文盤である。カベットには鎬文を配し、見込みの周辺には小さな三角の印花文を放射状に配し、中央が大きな象の印花文である。写真は薄墨色に写っているが、実際はその下の写真(「陶磁器・パヤオ」より転載)のように、褐色じみている。

そう云えば、数年前この象文と同じ図柄の鉄絵文が<ナーン鉄絵象文盤>として、インターネット・オークションに出品されており、悪意をもった倣作として当該ブログで紹介していたが、その手本がこの印花文であったと思われる。完器であればパヤオの名器中の名器であろう。
写真の貼花文は出所がはっきりしている。前記「陶磁器・パヤオ」によれば、Hey Mae Tam窯である。白土をスリップ掛けした後に鉄分の多い陶土を、見返りの鹿か麒麟を見立てて貼り付けたものであり、北タイで唯一の技法である。
上の写真も特徴ある技法である。壺の耳部の陶片である。これも白土をスリップ掛けし、それが乾いた段階で鋸歯状に胎土が表れるまで、掻き落としたものでどのように表現すればよいであろうか?劃花でもなかろうし刻花でもない。したがって掻き落とし文としておく。
これも象の掻き落とし文で、この技法は他の北タイ諸窯ではみかけない。これもHey Mae Tam窯で焼成されたと、「陶磁器・パヤオ」が紹介している。そこで、その窯址へ行ってみた。多分窯址の100mの範囲には行けたと思うが、結局探し出すことはできなかった。
故会ってサンカンペーン陶磁を数十点コレクションしている。それは素朴で多彩であることが魅力であるが、パヤオ陶磁はそれに輪をかけて多彩であることが分かってきた。その魅力を更に追及したいと考えている。

                                 <続き>
<予告>

 次回より、いよいよ窯址訪問記を連載する予定である。次回はWiang Payaw窯址を紹介する。


チェンマイ空港での新手の申告用紙

2015-11-16 10:01:36 | チェンマイ
去る11月14日、クアラルンプールからのAK856便で14時20分頃、チェンマイに帰着した。2階から1階の入国審査場へ降りるエスカレータを降りると、AOT(タイ空港公社)のバッチを付けた若い女の子が紙切れを渡している。
そこには、直訳すると”外国人尋問用紙”と記載されている。要は外国人申告用紙である。当件については、山内氏の「新明天庵だより」に掲載されていたので、これかと即分かった。
中味は入国カードと同じである。どうもイミグレ用途ではなく、AOTが何かに使うようだ。見ると2人のおねえちゃん、その用紙を渡す人と渡さない人がいる。イミグレカウンターを見ると、提出する人いない人がいる。
小生は渡されたが、もらっていない人がいるのに何も記入する必要はなく、提出しなくても良いと、とっさに判断し、結局提出しなかった。一体これは何だ?
到着時間帯は上海から中国東方航空、ルアンプラバーンからラオ航空、KLからAir Asiaが到着し混雑しているのに、こんな用紙を記入しなければならず、長蛇の列である。こんなもの何に活かすのか知らないが、人に迷惑をかけないようにしてほしい。これからチェンマイへ来られる日本人の方々、この用紙を手渡されても提出する必要はなさそうですよ。周りを見渡してください。全員に渡していますか?全員でなければ受け取ってもパスしましょう。