世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

ワット・パーパオのオークパンサー

2015-11-02 08:54:29 | チェンマイ
先日(2015年10月27日)は、オークパンサー(出安居)の日である。3カ月前のカオパンサーから僧侶は寺籠りの修行に入るが、新暦10月の満月の日に寺籠りが明ける、それをオークパンサーと云い、その籠り明けの行事をテオロハナ行事と呼ぶ。
チェンマイではタイヤイ(シャン)族の寺院、ワット・パーパオのそれが著名である。朝8時に寺院へ行ったが、もうすでに多数の参詣者で雑踏状態であった。
場所は旧市街の濠外側の東北隅で朝8時に着くと、既に写真の渋滞である。その山門はランナー様式ではなく、シャン様式で、そこを潜るとタイヤイ族の民族衣装を着た娘さんが並んで、シャン州の紛争被害者への募金を募っていた。
山門に至るまでの道沿いや境内に、喜捨のための品々を販売する出店が多数並んでいる。
バケツに入った喜捨用の奉納品の多さは尋常ではない。寺ではそれらの多くを社会施設に寄付するとのことで、よくできた古くからの福祉制度のように思える。
境内に入ると紙でできた臨時のチェディーが建っている。その前では次々とお参りする人の後が絶たない。その基壇には果物が鈴なりに供えられている。
寺院建造物はタイヤイ族が建立したので、写真のようにシャン様式で、チェンマイでは数が少ない。
そしてタイヤイの寺院と云えば何故か、仏像は白くその後背が電光式である。何か取り決めをしているのであろうか? ランナーの仏像を見慣れていると、なぜか新鮮に見える。

左側で全容が写っていないチェディーはシャン様式の仏塔である。このようにワット・パーパオはシャン様式の寺院で、チェンマイではすこし珍しい。チェンマイの観光と云えばワット・プラシンとドイ・ステープが双璧であるが、ワット・パーパオも参詣されることをお薦めする。