世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

アユタヤ寺院2題

2018-07-20 07:36:33 | アユタヤ

1カ月前の話ではあるが、アユタヤは今回で3度目、目的はチャオサンプラヤー国立博物館とアユタヤ歴史研究センター。歴史研究センターは残念ながら休館中。国立博物館に近い2つの寺院に寄ってみた。

<ワット・プラ・シーサンペット>

アユタヤ王宮内にあった最も重要な寺院で、バンコク王朝におけるエメラルド寺院のような存在。トライローカナート王時代の1448年に建立され、以降はここで宮中儀式が執り行われてきた。寺院のシンボルは、東西に並ぶ3基の仏塔で、それぞれにトライローカナート王(1448~1488年)とその王子らの遺骨が納められていたと言われている。仏塔の東側に本堂が後に建立され、高さ16メートル重さ171キロの、純金に覆われた仏立像(プラ・シーサンペット)が置かれ、これが寺院名になったと云われている。

<ワット・プラ・ラーム>

寺院は、ラーメースワン王(在位1369-1370年〈後・1388-1395年〉)により創建され、その後、ボーロマトライローカナート王(在位1431-1488年)によって1434年に再構築されたものと考えられている。 

 

 プラーンはトウモロコシ型でクメールそのもの、中世クメールの勢力はアユタヤの地にも押し寄せていた。

<了>

 


アユタヤ:チャオ・サン・プラヤー国立博物館(3)

2018-07-17 07:32:08 | アユタヤ

<続き>

展示されていた陶磁器類を紹介する。先ずはバンチェン土器から。

安南青花を中心とした安南陶磁。当時の交易圏を物語っている。

スパンブリーの象文様の焼締陶を1点。

以下、スコータイとシーサッチャナーライ陶磁の数々を紹介。

以上でチャオ・サン・プラヤー国立博物館の展示品紹介を終える。

<了>

 


アユタヤ:チャオ・サン・プラヤー国立博物館(2)

2018-07-13 09:40:47 | アユタヤ

<続き>

仏陀座像 青銅 ウートン様式 13-14世紀

仏陀瞑想像 砂岩 ドバラバティー様式 7-11世紀

腰掛ける仏陀像 砂岩 ドバラバティー様式 7-11世紀

仏陀座像 青銅 スコータイ様式 14-15世紀

まだまだ多くの仏像が展示されていたが、仏像の紹介は以上で終えることにする。以下、銀貨の写真を3葉紹介しておく。

ポッドドゥアング

詳細は、キャップション参照。このポッドドゥアングは中世のランナーでも流通していた。

通貨鋳型

棒状通貨でこのような形の銀貨も存在する。これ以外にも多くの通貨・銀貨が展示してあった。

<続く>

 


アユタヤ:チャオ・サン・プラヤー国立博物館(1)

2018-07-11 10:03:38 | アユタヤ

ワット・マハータート、ワット・ラーチャブラナから発見された宝物(金製品)を展示する特別な部屋がある。館内は撮影を許可されているが、この部屋は撮影禁止である。ここで展示されている金製品群は日本でいえば国宝であろう。昨年、九博と東博で『~仏の国の輝き~タイ特別展』が開催され、その眼玉として展示された品々である。当館のガイドブックを購入したので、幾つかを紹介する。先ずは、仏像や彫像類を紹介するが、当該ブロガーの関心外であるので、特に詳細な解説は記さない。

キャップションを見忘れたが、いかにもクメール様式の仏頭にみえる。

仏陀座像 青銅 スコータイ様式 13-14世紀

門扉 アユタヤ様式 ワット・プラシー・サンペット 16世紀

寺院切妻装飾・ガルーダに載るビシュヌ アユタヤ様式                             17-18世紀

仏陀座像 クメール様式 12世紀

門扉 アユタヤ様式 17-18世紀

仏陀座像 クメール様式 11世紀

砂岩製の2体のクメール様式の仏陀座像は、いずれもアユタヤの寺院から出土している。クメールの西の拠点・ロッブリーのみならず、アユタヤからも出土している。アユタヤもまたクメールの支配下にあったことになる。

<続く>