がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

本日の読売新聞朝刊社説

2008年05月15日 | Weblog
2008年05月15日 20時32分記載

参照URL http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080514-OYT1T00632.htm



記事タイトル:緒方元長官公判 まだ謎が残る詐欺事件の構図

「詐欺の加害者とされる側はいるのに、被害者には認識がない。加害者とされた側は、訴訟を抱えた被害者に協力したという。不可解な事件の謎は一向に解けない。

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)から現金4億8400万円と中央本部の土地・建物をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた緒方重威・元公安調査庁長官らの初公判が東京地裁で開かれた。

 緒方被告が無罪を主張し、検察側と全面対決する構図になったことで、公判の過程で真相が解明されることを期待したい。

 疑惑は昨年6月に表面化した。朝鮮総連は公安調査庁の調査対象団体だ。そのトップだった緒方被告が代表を務める会社が、総連の土地・建物を買っていた。代金はまだ払われていなかった。

 直後に、朝鮮総連は整理回収機構から627億円の返還を求められた訴訟の判決を控えていた。敗訴が予想されていただけに、判決後に差し押さえられるのを避ける仮装売買の疑いが浮上した。

 ところが、逮捕容疑は詐欺だった。朝鮮総連は一転して「被害者」とされたが、直後に「だまされた認識はない」と表明し、今もこの見解を維持しているという。

 初公判で検察側は、都心の地上げに絡んで資金を必要とした緒方被告らが、朝鮮総連の窮状につけ込み、現金と土地・建物をだまし取ったと主張した。

 被告側の認識は全く異なる。

 人道的な同情心が芽生え、国益にも沿うと考えて協力した。だが、それに不快感を示した首相官邸の意向を反映し、政治的意図を持つ国策捜査が行われた、と言う。

 弁護士との接見を拒否された状態で検事から罵声)を浴び、思わず「認めます」と自白したとも強調するが、緒方被告は高検検事長も務めた元検察幹部だ。にわかには信じがたい主張である。

 刑事事件は、捜査機関が集めた証拠から犯罪の構成要件に沿ってその一部を選び、再構成する。

 検察側と被告側が争うことで、今後、総連幹部らの証人出廷も予想される。背景も含め事件の全体像はどこまで明らかになるか。

 疑惑の発端となった整理回収機構による訴訟では、朝鮮総連の敗訴が確定した。原因となった乱脈融資による朝鮮総連系の信用組合の破綻()処理には、1兆円以上の公的資金が投入されている。

 勝訴した機構側は、中央本部の土地・建物の強制競売を可能にするための訴訟を起こした。債権回収は厳正に進めねばならない。」



あのさあ、こういう記事書くから自白を強要する事件が後を絶たないんだって。読売も自白が強要されて無罪になった事件いくつも知ってんだろうよ。なんでこんな記事書くかなあ。



「弁護士との接見を拒否された状態で検事から罵声)を浴び、思わず「認めます」と自白したとも強調するが、緒方被告は高検検事長も務めた元検察幹部だ。にわかには信じがたい主張である。」って、お宅らが信じるか信じないかで有罪・無罪は決まらないから。裁判所が自白の任意性・信憑性は判断するから。それまでは無罪が推定されてるから。なんで有罪を推定するかな、勝手に。



いや、別にね、読売が会社として、推定無罪は誤った考え方であり、無辜の不処罰は誤った考え方であり、戦前の刑事訴訟法が正しくて、必罰主義こそを採用するべきであるって主張するならそれはそれで構わないんだよ。言論は自由だから。事実そう報道してるし。



だけどさ、とりあえず現行法は、推定無罪を要請してるし、無辜の不処罰を要請してるし、戦後、刑事訴訟法は改正されてるから。それに従わないのは、法治国家に暮らす者としてはよろしくないんじゃない?



駄目だって、勝手に有罪を推定しちゃ。



あとさあ、「疑惑の発端となった整理回収機構による訴訟では、朝鮮総連の敗訴が確定した。原因となった乱脈融資による朝鮮総連系の信用組合の破綻()処理には、1兆円以上の公的資金が投入されている。

 勝訴した機構側は、中央本部の土地・建物の強制競売を可能にするための訴訟を起こした。債権回収は厳正に進めねばならない。」って書いてるけど、これは民事の話でしょ。民事上の判断と刑事上の判断が分かれることはそんなに珍しい話じゃないでしょ?証明の程度も違うし。

1兆円使われたからって、債権回収しなきゃならないからって、有罪を推定していい理由にはならないでしょ。みそもくそも混ぜこぜにしちゃ駄目だよ。



まあ、敢えてやってんだろうけどさ。政府の意向を受けて。