がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

も~う4

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月28日 14時54分36秒

そんなに切りたいかね。



今日も診察だったんだけど、化学放射線療法を選択するって言ったら、「がんが残ったら1~2年で死にますよ!」って。そんな言い方ある?



じゃあ、手術したらがんは残らないの?微小転移も含めて全がん細胞を取り切れるの?合併症・感染症で死期を早めることはないの?そんなの誰にもわからないだろって。医者のお前にも。



もう、どうしてこう傲慢なのかね、医者は。

膵臓がん早期発見の血液検査開発 国立がんセンター

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月28日 00時53分20秒

http://digital.asahi.com/articles/TKY201308260011.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201308260011



「【医療担当・大岩ゆり】発見が難しく、毎年3万人近くが亡くなる膵臓(すいぞう)がんを血液検査 で早期のうちに見つける方法を国立がん研究センターなどが開発した。血液中の特定のたんぱく質が減少しているかどうかを調べ、早期でも9割以上の精度で発見できるという。

 膵臓がんになる人は毎年約3万人。自覚症状が無い上に胃などの後ろにあるため検査が難しく、見つかったときには手遅れになることが大半だ。5年生存率は13%と低く、年約2万9千人が亡くなり、がん死亡で5番目に多い。

 研究チームは、膵臓がん患者112人と健康な人103人の血中のたんぱく質を比較。コレステロール 代謝と関係あるたんぱく質「アポリポたんぱく(Apo)」のうち、アミノ酸 の数などが変化した2種類の量が、健康な人の7~8割に減っていることを確かめた。

 国立がん研究センター中央病院や東京医科大病院など7病院の約830人の血液でこの2種類を調べたところ、早期の膵臓がんでも92%の精度で発見できた。

 人間ドック などでは、膵臓がん患者で増える抗原を血液検査 で調べる腫瘍(しゅよう)マーカー検査が行われているが、がんがある程度大きくならないとわからない。

 研究チームが新しい検査法と既存の腫瘍マーカー 2種類を併せて実施すると、精度は99%以上になった。

 検査試薬などのセットは、今年度中に完成する予定。チームの山田哲司(てっし)・国立がん研究センター創薬臨床研究分野長は「膵臓がんでも早く見つければ5年生存率が6~7割と高くなる。血液検査 で早く見つける意味は大きい。数年以内に各地の病院で実施できるようにしたい」と話す。 」




http://www.asahi.com/tech_science/update/0726/TKY201307260429.html



膵がん、家族にいますか? 早期発見へ年内にも登録制度



「【辻外記子】日本膵臓(すいぞう)学会は26日、親や子、きょうだいに膵がん患者がいる人の登録制度を始めると発表した。家族に患者がいると、膵がんになりやすいため、定期的に検査をし、早期発見につなげる。特有の遺伝子 の特徴も調べ、治療法の確立も目指す。

 学会の担当委員会に参加する京都大や東北大 など10病院が倫理委員会の承認をへて年内にも始める。

 国内で膵がんで亡くなる人は年間約2万9千人。早期発見が難しく、死亡率 は非常に高い。1994年に同様の登録を始めた米国では、家族に1人患者がいると膵がんになるリスクは約5倍、3人いると32倍高くなることがわかっている。

 登録した家族には、CTやMRIなどの検査を受けてもらい、早期発見に役立てる。3年をめどに、集まったデータを分析して膵がんのリスク、効果的な検査法などを調べる。」

がん罹患後、非正規雇用者の61%が離職 - 81%が「治療費が負担」と回答

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月27日 22時41分31秒

http://news.ameba.jp/20130827-276/ 8月27日12時52分 提供:マイナビニュース




「NPO法人 HOPEプロジェクトは、核家族時代から更に個別化が進んだ”粒子家族時代”の、がんと就労・非正規雇用のがん生活ニーズ調査を実施。このほど結果を発表した。

まず、がん罹患(りかん)後の雇用状態について尋ねた。すると、非正規雇用の61%が、罹患後に依願退職や休職などをしていることが明らかとなった。雇用が継続したのは39%。一方、正規雇用の場合は、60%が罹患後に雇用を継続している。「非正規雇用」「正規雇用」と、雇用形態が就労継続に及ぼす影響は大きい。

次に、非正規雇用者に、治療費や諸経費(交通費・外食費)による家計への負担感について聞くと、81%が「かなり・少し負担を感じる」と回答した。正規雇用で「負担に感じる」と回答した人の割合は56%。非正規雇用の家計は厳しいようだ。

年収についての調査では、非席雇用は年収300万円以内の低所得者層が約5割を占めることがわかった。正規雇用と比べ、5倍の年収格差が生じている。厚生労働省による、平均所得金額(548万2,000円※)以下の割合も67%だった。

また、定期健診の受診率について聞くと、正規雇用の受診率は72%と高く、職域健診が行き届いていることがわかる。一方、非正規雇用の検診受診率は約4割で、国の目標値50%にも届いていない。雇用形態の違いは、健康格差にもつながっているようだ。

※「2012年国民生活基礎調査」厚生労働省」


も~う3

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月25日 14時58分58秒

下咽頭がんのときもそうだったんだけど、食道がんの方の主治医も切りたがって切りたがって。脅迫とも取れる言辞で手術を迫るんだよね。



もう我慢ならないから、ご意見箱に院長宛に投書する。



せっかくの休みなのに、文書作成で時間潰れる・°・(ノД`)・°・



そりゃ外科だから切りたいんだろうけど、こっちも色々考えた末の化学放射線療法の選択だから、自己決定権を尊重してよ。自己決定権は憲法上の権利だよ。


2.6%成長 消費増税に耐えられる体力か(8月13日付・読売社説)

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月19日 15時17分13秒

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130812-OYT1T01481.htm



「プラス成長を維持したものの、勢いに陰りが見えるのは気がかりだ。

 安倍首相は、来年4月の消費税率引き上げの当否を、今秋に最終判断する。消費増税によって景気が腰折れし、デフレ脱却のチャンスを逃しては元も子もない。

 日本経済が消費増税に耐えられる体力を回復しているかどうか、難しい見極めが求められよう。

 内閣府が発表した今年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は、前期比0・6%増と、3四半期連続でプラスになった。年率換算の成長率は2・6%で、1~3月期の3・8%から減速した。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」の効果などで、個人消費や輸出は堅調だった。一方、成長のエンジン役と期待された設備投資は6四半期連続で減少し、住宅投資も予想外のマイナスだった。

 4~6月期の成長率は、消費税率を5%から8%に上げるかどうか判断する重要な指標だ。

 甘利経済財政相は記者会見で、「引き続きいい数字が出ている」と述べたが、3%台半ばの成長率を見込んでいたエコノミストらの事前予想を大きく下回った。

 首相は記者団に「今後も経済政策に万全を期したい」と述べた。景気を最優先し、今度こそデフレ脱却を果たさねばならない。

 重要なのは、民間が主導する自律的な経済成長の達成である。設備投資のテコ入れなどを急ぐべきだ。秋の臨時国会は成長戦略推進の正念場となる。

 消費税率を予定通り3%上げた場合、消費者物価は約2%押し上げられる計算だ。家計の収入が増えないまま物価が上がると、消費も打撃を受けよう。企業の利益を円滑に賃金に波及させられるかどうかがカギを握る。

 1997年4月に消費税率を3%から5%に上げた際は、特別減税の打ち切りなど家計の負担増が重なった。アジア通貨危機と深刻な金融不安も加わり、景気が急減速した。長期デフレの発端となったことを忘れてはならない。

 消費税の税収は増えたが、景気低迷で所得税や法人税が減り、肝心の財政再建も遠のいた。

 過去の失政を繰り返さないためには、経済情勢を多角的に分析することが何より大切だ。

 首相が政策判断の材料として、消費税率引き上げの是非や増税した場合の影響について、有識者や企業経営者の意見を聞くよう指示したのは妥当である。

 予断を持たず、各方面の声に耳を傾けてもらいたい。(2013年8月13日01時29分 読売新聞)」



有識者や企業経営者の意見を聴いてどうすんだよ。国民の声を聴けよ。(その中に有識者や企業経営者が混じってるっていうのはいいんだけど。)



憲法改正もそうだけど、増税も国民投票で決めようよ。



国民なんて増税反対に決まってんだろって言う、政治家・官僚には、よく政治家が言うように「国民を信じられないのか?」って言ってやればいいよ。



お前等が一番国民を信じてないんだろ。


社説:女子刑務所 福祉の不足を映す鏡

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月17日 20時08分13秒

http://mainichi.jp/opinion/news/20130817k0000m070102000c.html



毎日新聞 2013年08月17日 02時30分



「女子刑務所のことを知ってほしい。増え続ける受刑者が狭い刑務所に詰め込まれている。罪を犯した人に甘くするなと思う人もいるだろうが、認知症や摂食障害、虐待やDVの後遺症による影響で窃盗を繰り返す人が多いのが最近の特徴だ。高齢や疾病で生活に困窮しコンビニでおにぎりを万引きして捕まる……。そのような人たちに刑務所はどのような矯正効果があるのだろう。福祉や医療につなげて地域社会で処遇すべきではないのか。

 近年は男子受刑者が減少傾向なのに対し、女子は増加している。全国計7カ所の女子刑務所では足りず、各地の刑務所の増築や民間の資本や技術を生かすPFI方式の刑務所を新設して対応してきた。2011年末の女子刑事施設全体の収容定員は5897人で20年前の3倍だ。刑が確定した既決囚は現在も定員を超える過剰収容が続く。特に増えているのが65歳以上の受刑者で、20年前の20倍近くといい、男子の高齢受刑者の伸びをはるかにしのぐ勢いだ。高齢受刑者の8割が窃盗罪で、貧困や認知症が影響して万引きを繰り返し、検挙される人が多いという。

 親しい男性による搾取や性産業への従事を強いられた末、覚醒剤使用を繰り返すようになる人も多いが、虐待やDVの後遺症、知的障害など複合的な困難さを抱えているケースが目立つという。拒食や過食など摂食障害が増えているのも最近の傾向だ。摂食障害は「ダイエットの失敗」などと軽く考えられやすいが、いじめや虐待などが原因で発症し治療が困難なケースも多い。

 男子刑務所は犯罪傾向や刑期の長短別に収容施設が分かれているが、女子刑務所はもともと受刑者が少ないために区分けされておらず、受刑者間のトラブルの増加にも影響しているといわれる。採用後数年で辞めていく職員も多く、中堅職員が不足するという悪循環を招いている。

 女子刑務所の実情については郵便不正をめぐる冤罪(えんざい)事件で無罪となった村木厚子さん(現厚生労働事務次官)が設立した「共生社会を創る愛の基金」が研究事業の一つとして調査を行い、法務省に改善のための要望書を出している。

 高齢や障害のある受刑者に対しては、全都道府県に地域生活定着支援センターが設置されるなど出所後の支援体制が整えられてきた。刑務所からの「出口」(社会復帰)だけでなく、万引きなどの微罪を繰り返している「入り口」段階で福祉につなぐことも必要だ。長崎県では定着支援センターの職員が「入り口」の支援にも奔走している。社会的コストを考えても、刑務所に送るよりも福祉が受け止めた方がはるかに良い。」


一昨日病院(自分の)に行ってきました

2013年08月29日 | Weblog
2013年08月11日 22時09分53秒

病気になってから、起きてる時間のほとんどを座って過ごしているため、腰痛に悩まされていました。



ただ、1週間ぐらい前までは我慢できないというほどではなかったので、特に問題なかったのですが、夏期講習の忙しさも加わってか、1週間前からは痛くて起き上がれないほどになってしまいました。



ということで、一昨日、ロキソニン(鎮痛剤)を飲んで、骨肉腫を最初に見付けてくれた先生の整形外科クリニックに行ってきました。



9年半ぶりにお会いした先生は、見た目少しほっそりした感じがしましたが、基本的には変わらず、べらんめえ調の口調は相変わらずな感じでした。



診察では、9年半前のことも話したため、先生は万が一の腰椎転移も疑って腰椎のレントゲンも撮ってくれました。(右膝のレントゲンも撮られましたが、これは、完全に先生が個人的に私に入っている人工関節を見たかったんだろうなと思っていますが、命の恩人なので、特に何を言うこともなく、黙って撮られていました。診察上必要なものだったとしたら、先生すいません。)



レントゲン写真が出来上がり、腰椎のレントゲン写真と人工関節の写真を見ながら色々話をしました。



一番懸念していた腰椎転移は認められず、ひと安心でした。腰痛の原因としては、やはり右脚をかばって生活しているせいで、腰の左側、左脚に負担が掛かっているためだろうとのことで、電気を流したり、ウオーターベッドに寝てみたりと、リハビリをしていくことになりそうです。



レントゲン写真を見ながらの話では、先生がどのようにして医学部生時代に骨軟部腫瘍の判別の仕方を学んだのかを詳しく説明して頂き、勉強になりました。先生の先生は大変厳しい先生で、多くのレントゲン写真を見せられ、一つでも腫瘍を見落とすと、患者が命を落とすことになると、非常に厳しく叱責されたそうです。そのお陰で私も命を拾いましたので、先生には勿論、先生の先生にも大変感謝しています。



アクセス解析を見ると、私のブログにはやはり、骨肉腫に関係したワードでの検索で辿り着く方が多いようなので、腫瘍があるかどうか判然とせず不安に思っている方がいらっしゃいましたら、私のブログ宛にメッセージを頂ければ、先生のご紹介を致します。



単純X線画像だけで私の腫瘍を判断して頂きましたので、大変信頼に値する先生だと思います。



色々話が散らかってしまいましたが、9年半も経ってしまいましたが、先生に直接御礼が言えて良かったです。あとは、腰痛を治すだけです。


ブラック企業集中取り締まり…立ち入り、公表も

2013年08月08日 | Weblog
2013年08月08日 19時29分15秒

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130808-OYT1T00651.htm



「厚生労働省は8日、若者に極端な長時間労働を強いるなどする、いわゆる「ブラック企業」への集中取り締まりを実施すると発表した。



若手社員の離職率が極端に高かったり、過重労働が続いていたりする疑いのある全国約4000社に対し、9月の1か月間に立ち入り調査する。悪質な労働基準法違反などが確認されれば書類送検し、社名を公表する。

 対象は、平均的な離職率を上回っている企業など。同省によると、大卒の3年以内の離職率は平均で28・8%で、業種や企業の規模も参考にする。サービス残業や労使の合意を超える残業が横行しているとの相談がある企業や、過去に労災を起こした企業も含める。

 実態把握のため、9月1日には無料の電話相談(0120・794・713)を実施する。時間は午前9時から午後5時まで。

(2013年8月8日13時30分 読売新聞)」


おっせーけど、やらないよりはね。


悪質な労基法違反があれば、書類送検じゃなくて、社長を逮捕しよ、社長を。



16歳にがん余命告知 昨年末、名大病院

2013年08月08日 | Weblog
2013年08月07日 00時21分46秒

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20130805065651665



(2013年8月5日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】



「終末期医療、自ら選択



名古屋大病院(名古屋市昭和区)の小児病棟で昨年末、小児がんの少年=当時(16)=に対して初の余命告知が行われた。少年はその後の治療のあり方を自ら選択。希望に沿った終末期医療が行われ、ことし3月、17歳で永眠した。未成年のがん患者への余命告知は、全国でも数少ない。同病院小児科チームは、11月29日から福岡市で開かれる日本小児血液・がん学会で発表する。(編集委員・安藤明夫)



少年は、愛知県碧南市、運送業菊本直樹さん(47)の長男大珠(たいじゅ)さん。 中学1年のときに、左あごに難治がんの悪性エナメル上皮腫を発症。肺と背骨に転移が見つかり、名大病院に入院した。あごのがん細胞の摘出と強力な化学治療により、いったんは退院できるまで回復したが、高校進学後に再発した。


 治療法はなく、抗がん剤を投与すると、しばらくは歩けるようになるものの副作用に苦しむ状態。両親が「本人に正しく状況を伝え、これからの過ごし方を選ばせてやりたい」と希望し、昨年12月15と19日、主治医の高橋義行准教授が2回に分けて余命を告知した。


 これから痛みや息苦しさが強まる可能性があり、痛み止めに24時間の点滴、呼吸の苦しさには「ウトウトと眠る薬」を使うと話し、大珠さんの了解を得たうえで「この治療を始めると1週間ぐらいで、眠っている時間がかなり長くなるので、会いたいと思っている人、手紙を書きたいと思っている人がいたら、そうしてほしい」と説明した。


 大珠さんはベッドに横向きに寝たまま、何度もうなずいたという。延命の人工呼吸、心臓マッサージを行わないことも確認した。


 大珠さんはその後、「友達と遊びたい」と抗がん剤治療の再開を希望したが、効果がなく3日間で終了。さらに、自宅に近い病院のホスピス病棟に移ることも検討したが、名大病院にとどまって病棟の友達や家族と過ごすことを選んだ。痛み止めのモルヒネの量を増やす時も自ら判断した。3月12日朝、眠るように亡くなった。

 高橋准教授は「小児がんの病名告知は、多くの病院で行われるようになり、名大小児科では6歳以上の子の全員に告知している。ただ、終末期の余命告知はどうしてもご両親がためらいを感じることが多い。本人の希望を尊重することが、本人にも家族にも納得できる終末期につながる」と話す。

小児がん医療の前進

 名大病院とともに小児がん拠点病院に選ばれている三重大病院(津市)の堀浩樹教授(小児科)の話 小児がん医療における一つの前進だと思う。残された人生の治療選択を自身の判断でできることが医療の本質であり、スタッフとご家族、患者さんの力によって成し遂げられたと思う。」




http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20130805070535663



(2013年8月5日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】



余命告知の少年 感謝のメール、9通



「全部知って闘いたい 

 「あの状況で、言わずに済む方法ってありえない…」。母・里子さん(45)は言葉を詰まらせながら、余命告知当時の心境を振り返った。



抗がん剤治療の間は、水を飲むだけで吐いてしまう。162センチの身長で体重は35キロを切った。足が動かなくなり、左肺の機能も失った。抗がん剤を投与すれば歩けると大珠さんは頑張ってきたが、効果も次第に薄くなった。


 「全部を伝えること」は、大珠さんの希望だった。


 最初の入院のとき、気持ちの負担を和らげようと、背骨への転移を告げなかった。退院前に事実を知った大珠さんは「転移より、隠されていたことがショックだよ。全部を知って闘いたいから、これからは隠さないで」と厳しく言った。


 余命告知で大珠さんが動揺することはなかったという。


 ただ、父の直樹さんに「人間って死ぬときはあんなに苦しいの」と尋ねたことがあった。病棟で亡くなった友人たちの様子を思い出し、不安にかられているようだった。


 直樹さんは率直に答えた。「おまえのおじいさんも、モルヒネで痛みが取れて、眠ったまま亡くなった。もし最期が苦しむだけの時間だったら、先生に伝えるからな」


 個室に移った後も、病棟の闘病仲間らが入室を認められ、カードゲームなどをして遊んだ。既に退院していた子も、日曜日ごとにやってきた。「互いに病状のことは話さず、自然に過ごしている姿に感動しました」と、病棟の子たちを支えるチャイルド・ライフ・スペシャリストの佐々木美和さん(31)。


 2月になって、大珠さんは、携帯電話のメール機能を使って、感謝の手紙を書き始めた。指の力も視力も落ちる中、両親、妹、闘病仲間、幼なじみ、佐々木さん…計9通に及んだ。送信はせず「ぼくが亡くなってから渡して」と。


 直樹さんは言う。


 「こうした終末期を過ごせたことを感謝しています。自ら治療を選ぶ意味を多くの人たちに知ってもらえたら、大珠も喜ぶと思います」」


法制審は、なぜこの声を聞かないのか~可視化を巡って冤罪被害者たちは語る

2013年08月08日 | Weblog
2013年08月06日 00時51分19秒

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130804-00026994/



江川紹子 ジャーナリスト 2013年8月4日 18時56分



「取り調べの可視化(全課程の録音録画)などを巡る法制審議会特別部会の議論は、当初期待されていた冤罪防止の目的から、だいぶ遠いところでなされているように思えてならない。そんな中、取り調べの可視化を求める日本弁護士連合会主催の市民集会が7月31日に開かれ、足利事件の菅家利和さんら冤罪の被害者4人が、取り調べの実態を語り、全面的な可視化の必要性を訴えた。同じ日、「なくせ冤罪えんざい!市民評議会」(客野美喜子代表)が冤罪被害者らと共に法務省を訪れ、可視化などを検討している法制審議会特別部会に対し、全ての事件で取り調べの全過程を可視化するよう求める要望書を提出した。

事実でない調書でもサインしないと取り調べが終わらない
日弁連の集会では、逮捕・起訴されたものの裁判で無罪となった2つの事件と、裁判でも有罪とされて服役を余儀なくされ、再審でようやく冤罪を晴らした2事件が取り上げられ、それぞれの当事者が経験を語った。

看護師として働いていた北九州市の病院でお年寄りの爪のケアをしたことが虐待行為として傷害罪で逮捕・起訴され、福岡高裁判決で無罪が確定した上田里美さんは、寝たきり高齢者の爪の特徴とケアについて話しても、「全然聞いてくれなかった」という。いくら「爪を切った」と説明しても、「いや爪を剥いだんだ」と退けられた。事実を説明しても、「自分を正当化している」と拒絶された。刑事は「ここは反省する場だ」「心を裸にして謝罪しなさい」と繰り返し、「看護師としでではなく、人として答えろ」と迫った。上田さんは頭がすっかり混乱し、根負けして、「爪を剥いだ」という刑事の言葉を受け入れた。

「爪をケアして患者様がきれいになってすっきりした笑顔を見せてくれるが見るのが好きでうれしい」と話しても、調書には「爪がなくなっていく様子に異様な喜びを感じた」とか「爪を切って剥ぐことしか頭になかった」などと、虐待の動機として記述された。

検察官の調書でも、「爪を剥ぐことで現実の煩わしいことを忘れた」などと書かれた。上田さんは、もう自暴自棄になって、「いくらでもサインするのでいいように書いたらいいじゃないですか」と言うほどだった。それでも、「自分でしゃべれ」と言われたので、検事の誘導に従って、できるだけ求められる「正解」を探しながら答えるようになった。「まるで面接試験を受けているようだった」と上田さん。

「一番辛かったのは、患者様の家族が怒っている、と言われたこと。ご家族が怒っているのであれば、ご家族が納得するようなこと、処罰を受けないと世間も納得しない、と思うようになった」

取り調べの最後には、出来上がった調書を読み聞かされた。そこに書かれているのは、高齢の患者の爪を剥いではサディスティックな喜びを感じる冷酷な人間像だった。

「私って、そんなにひどい人間だったのかしら、と情けなくってどうしようもなかった。それでも、とにかくサインしないとコトが終わらないので泣く泣くサインをした」

メディアにも、大々的に「虐待看護師」として報じられた。

逮捕される前、『朝ズバ』でみのもんたさんにケチョンケチョンに言われているのを見て、ひどい看護師としてレッテルを貼られたので、もう看護師はできないと思った」

誰も自分を信じてくれないのではないか。そんな孤独な状態な中で、弁護士はこまめに接見に来てくれた。だが、すっかり動揺していた上田さんは、この時点では証拠をまったく見せてもらえない弁護士に対して取り調べの状況を言葉でうまく説明できず、弁護士のアドバイスも生かすことができなかった。取調官からは弁護士の悪口も聞かされ、「初犯だからそんなに長い罪(刑罰)にはならないから」となぐさめられ、取り調べの間は、むしろ捜査官の方が信頼できるような気持ちにさえなった。

名ばかりの「任意」
鹿児島県警の警察官が選挙違反をでっち上げた志布志事件で、警部補から「踏み字」を強要された川畑幸夫さんは、「任意」の取り調べの実態を生々しく語った。連日朝から晩まで「お前は人間じゃない」などと怒鳴られ、「自白」を迫られた。取調官の前には水やお茶があるのに、川畑さんが頼んでも水も飲ませてもらえない。体調が悪くなってもなかなか病院に連れていってもらえない。やっとのことで病院に行き、医師からは「安静にしているように」と言われたのに、そのまま警察に連れて行かれた、という。


「踏み字」を強要されたのは、3日目の取り調べ。父や義父などの名前が書かれ「お父さんは、そういう息子に育てた覚えはない」「早くやさしいじいちゃんになってね」「元警察官の娘をそういう婿にやった覚えはない」など、家族からのメッセージのような文言を書いた3枚の紙を示され、「これを見て反省しろ」と言われた。

さらに1時間後、警部補は川畑さんの足首をつかんで、その紙を10回ほど踏まされた。その時の様子を、弁護士を川畑さん役に見立てて、再現してみせた。

選挙違反事件は全員が無罪になり、警部補は特別公務員暴行陵虐罪で懲役10月執行猶予3年の判決を受けたが、そこで踏み字は「少なくとも1回」と認定された。川畑さんは、「可視化がされていれば、自分の言うことが通ったのに…」と悔しさが募った。

「『任意』なんて名ばかり。任意の取り調べの段階から全課程の可視化が必要だ」と強調した。

菅家さんは、朝早く、突然警察官の訪問を受け、警察署に連れて行かれた。形の上では「任意同行」だったが、「任意も強制も分からなかった」菅家さんは、拒むことはできなかった。密室の取り調べで、「自白」に追い込まれた。

取り調べでは、机の下で足を蹴られた。

「(最初の取り調べからすべてを録音録画する全面可視化だけではなく)頭から足もとまでを全面可視化して欲しい」と菅家さん。

机をバーンと叩かれるなど、威迫的な取り調べが「とても怖かった。道を教えてくれる交番のお巡りさんはやさしいが、取調室の警察官は怖い。びっくりした」と語る。

自分自身は身に覚えもないので、認めれば無期懲役や死刑の可能性がある、というのも、頭に浮かばなかった。「裁判官は分かってくれると思っていたのに…」と、無実の訴えを聞き入れず、調書を信用して有罪判決を出した裁判所に対する不信感もにじませた。

実況見分や自筆見取り図の真相
富山県氷見市で起きた強姦・同未遂事件で実刑判決を受け、服役が終わった後に真犯人が自白して無実が明らかになった柳原浩さんも、「任意」の段階で自白に追い込まれた。取り調べは朝から深夜まで続き、「お前の姉さんも、間違いないと言っている」と言われて家族からも見放されているのか…と衝撃を受けた。亡くなった母親の写真を示され「母さんが泣いているぞ」と言われ、「もう何を言ってもダメだ」と絶望的な気持ちになって、「はい」と一言。その直後に逮捕された。

逮捕されて一番衝撃的だったのは、勾留の手続きで検察官と裁判官に否認した後の時のこと。警察署に戻ると、警察官は「なんてことを言うんだ。この野郎。バカ野郎」と叫びながら、机を思い切り叩いた。逆らったら何をされるか分からない、という恐怖感で震え上がった。

以後の柳原さんは、警察官の言うなりに行動した。

実況見分で車に乗せられ、被害者宅を案内するように告げられた。行ったことがないので分からない。それでも、警察官に「どこを曲がるのか」「まだか」と聞かれたびに、「ここで曲がるのかな」と思い、「右に曲がってください」とか「左です」など答えた。当然のことながら、いつまで経っても着かない。適当に「ここです」と言ったら、「ここは空き家だぞ」と怒られた。そのうち、しびれを切らした警察官が、一軒の家の前に連れて行ってくれた。そこで、こう指示された。

「被害者の家を指させ」

周囲を見回しても、民家はその一軒だけ。柳原さんがその家を指さしたところを、写真に撮られた。その後、玄関の前まで連れていかれ、「よく中を見ろ」と命じられた。よくよく中の様子を見た。すると、警察署に戻ってから白紙を渡され、被害者宅の見取り図を書くように求められた。

こうして作成された見取り図が、調書に添付された。

もう一件の事件でも、柳原さんは被害者宅の見取り図を書かされている。この時は、先に鉛筆で下書きを描かれており、柳原さんはその上をボールペンでなぞればいいようになっていた、という。

さらに、犯人が履いていたとされる星のマークが入った靴の絵を描くように求められた時には、「つま先に星のマークが入っている靴はないだろう」と思い、横に星を入れた靴の絵を描いた。

柳原さんは「逆らったら酷い目に遭わされるのではないかと怖くて、『描けません』と言えなかった」という。

そんな代物でも、本人が描いて、自筆で説明を入れたり署名もしている図面は、いかにも本人が「任意」に作成に応じたような印象を裁判官に与え、そうした図面が添付された調書に書かれたことは、本人が自分の記憶に基づいて語ったことだと容易に信じてしまうのだろう。


法制審特別部会幹事で、早くから取り調べの可視化を求めてきた小坂井久弁護士は、「日本独特のことだが、取り調べが『懺悔の場』となっている。悔悟させることが取り調べの機能だと公然と言う学者もいる」と指摘。可視化の要求が全く無視されていた時代に比べれば、論議は「遅々として進んでいる」ものの、法制審の議論は全事件全面可視化からははるか遠い。小坂井弁護士によれば、爪ケア事件(傷害罪)や志布志事件(公選法違反)などは、「現時点では、法制審の議論の対象になっていない」という。

「私たちの声を聞いて」と冤罪被害者たち
法制審議会の特別部会は、厚労省局長だった村木厚子さんが逮捕・起訴され、検察官が証拠改ざんまでやっていた事件をきっかけに作られた検察の在り方検討会議の提言を経て作られた。可視化の法制化についてもここで議論されているが、1月末に発表された「基本構想」では、1)裁判員裁判などごく一部の事件に限って全課程の録音・録画を行う 2)録音・録画は取調官の裁量に任せるーという2案が示され、冤罪防止を訴えている人たちを大いに落胆させた。同部会では、通信傍受や会話傍受、司法取引など捜査手法の拡大についても議論されている。冤罪被害者の話は、志布志事件で長期間身柄拘束された県会議員に一度、それもごく短時間のヒアリングをしただけだ。

6月に結成された市民団体「なくせ冤罪えんざい!市民評議会」が法制審に提出した要請書は、厚労省事件での反省を踏まえて適正な司法の実現を目指して設立されたと思っていた法制審特別部会の議論が、「警察、検察、裁判所など各出身母体の権限の温存や拡大を第一義的モチベーションとする意見の応酬」になっていることに対する失望感を表明。冤罪被害者の声を聞き取りを行い、これまでの議論を見直すように求めた。

合わせて、再審無罪が確定した東電OL事件のゴビンダさんや布川事件の桜井昌司さん、杉山卓男さんら冤罪当事者ら8人も要望書を提出。全面可視化や検察官の手持ち証拠全ての開示を求めるその要望書にも、法制審に対する落胆が記されている。

〈冤罪を体験した私たちは、「取調べの全面可視化」こそ、冤罪を防ぐ第一歩として、この審議に期待し、結果を楽しみにしておりました。ところが、なにがどうなりましたのか、いつの間にか論点がすり替わり、「捜査手段の補強が前提である」かのごとき論議になったり、中間報告では「取調官の判断で可視化を行う」ごとき内容になったりしているのを知りました。全く理解できない変転です。〉

冤罪の被害者たちは、「冤罪を作ってきた警察や検察の代表者」や「御用学者」を多数入れた特別部会の構成に納得できない、と述べ、「そのような人たちの話ではなくて、なぜ私たちのような体験者の話は聞かないのでしょうか」と訴えている。」

がん患者の「外見の変化」に支援センター-がん医療の新たな悩みに対応、国がん

2013年08月02日 | Weblog
2013年08月02日 15時32分15秒

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130801-00000002-cbn-soci



医療介護CBニュース 8月1日(木)14時55分配信



「社会の中で日常生活を送りながら、がん治療を続ける患者が増えている。医療技術の進歩や通院による抗がん剤治療の普及は、こうした新しいスタイルの闘病生活を生んだが、その一方で、社会の中で生きるからこそ、「がん治療による外見の変化」につらい思いをするという新たな悩みも生じている。国立がん研究センターは4月、この問題に取り組む「アピアランス支援センター」を新設。外見の変化に苦しむ患者をサポートすると同時に、適切なケアの開発に向けて研究を進め、全国に広げたい考えだ。

【複数の写真が入った記事】


 独立部門として医療機関に置くのは初めてという同センターは、腫瘍内科と形成外科、皮膚科の医師のほか、心理士や薬剤師、看護師がチームを組み、手術や放射線治療、抗がん剤治療によって生じたあらゆる外見の変化に対応する。「がんセンターモデル」とする支援プログラムは、▽冊子やホームページなど、外見の変化に関する情報提供▽情報提供を中心とした医療者によるグループプログラム▽メーク教室など、実技を中心とした美容専門家によるグループプログラム▽ベッドサイドなどでの個別介入―の4段階。

 中央病院1階に設けたセンターには、ウィッグやメーク用品などがそろえられ、自由に試すことができる。男性限定の相談会を週1回開いたり、結婚式や成人式などのライフイベントを個別にサポートしたりと、さまざまなプログラムを展開する。

■戸惑う医療現場に情報発信も

 外見の変化に対する支援については、患者のニーズが高まっており、がん診療連携拠点病院の多くが何らかの取り組みを行っているものの、それぞれ手探りで進めているというのが現状だ。「(サポート製品の)具体的な情報を知りたい」「商品をあっせんしているように思われないか心配」「院内の理解が得られない」など、現場には戸惑いが多いという。同センターが単なる患者サービスに終わらず、研究を活動の柱に据えているのは、こうした背景を踏まえたものだ。また、インターネットなどで流れているエビデンスのない情報や口コミの検証も進める。

 7月31日に開かれた記者説明会で、野澤桂子センター長は、「長い間、医療が注目してきた(がん治療に伴う)だるさや発熱よりも、痛くもかゆくもないまゆ毛やまつ毛の脱毛の方が苦痛(を感じる患者もいる)という調査結果が出ている」と、外見の変化がもたらす影響の大きさを説明。さらに、「不景気の中、病気と知られて会社にいづらくなるということもある」と指摘し、「医療者が行うべきアピアランス・ケアは、一般的な美容のように美しくなることがゴールではなく、社会とつなげることができなければ意味がない」と強調した。

 また、センタースタッフを兼任する山?直也皮膚腫瘍科長は、「命と引き換えに何かをなくすことに、みんなが納得していた時代とは違う。治療がうまくいっていても、患者さんが喜んでいないとしたら―。患者さんの喜びは、医療者の生きがいにも通じる」と、センター新設の意義を語った。【烏美紀子】」

院内がん登録、小児の越境受診浮き彫りに-国がん、11年全国集計データ公表

2013年08月02日 | Weblog
2013年08月02日 15時29分52秒

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130801-00000009-cbn-soci



医療介護CBニュース 8月1日(木)19時55分配信



「国立がん研究センター(国がん、堀田知光理事長)は1日、全国のがん診療連携拠点病院の2011年の「院内がん登録」の集計データを公表した。集計対象施設は395施設で、全登録数は58万4120例(10年比6.4%増)となった。今回、小児(20歳未満)について、09年から11年までの3年分を再集計したところ、施設が所在する都道府県と、患者の居住する都道府県のそれぞれの登録数が、相異していることが明らかになり、小児がん患者が越境して受診している現状が浮き彫りになった。

 院内がん登録の全国集計データの公表は5回目。10年は収集から11か月で公表したが、今回は11年の診断症例を12年12月に収集後、8か月で公表することができた。国がんがん対策情報センターがん統計研究部の西本寛部長は記者会見で、「データは本来、毎年同じ時期に明らかにするもの。数年以内には、年度内には公表したい」と話した。

 11年の全国集計データでは、国内の小児がんの診療実態を明らかにするために、09年にまでさかのぼり、国際小児がん分類に基づく集計を行った。その結果、小児がんの登録数は、8902だった。

 小児がん登録数を、施設が所在する都道府県と、患者の診断時の住所で細かく分けたところ、例えば、東京都の施設では1184だった一方、東京都に居住する患者は688にとどまった。また、がん種によっては、患者の居住地で登録があるものの、その施設の所在地での登録数がゼロだったりするなど、小児がん患者が地域で受診できていないことが分かった。【君塚靖】」


小児がん後遺症深刻 低身長や不妊…厚労省、初の就労調査

2013年08月02日 | Weblog
2013年08月02日 15時26分39秒

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/657290/



産経新聞 2013/05/25 15:55



「小児がん経験者が骨髄移植や化学療法の影響で低身長や不妊、記憶力低下などの後遺症「晩期合併症」を抱え、自立や就労の障害になるケースが多いことが25日、厚生労働省 研究班の初めての調査で分かった。小児がんや晩期合併症の社会的な理解のなさが原因とみられ、専門家は「行政による就労支援が必要だ」と指摘。研究班はさらに詳細な実態把握に向け、6月から患者に対し個別のインタビュー形式で調査を行う。

 調査は昨年7~8月に実施。小児がん保険の問い合わせをして判明した小児がん経験者ら約600人(平均年齢24歳)にアンケート用紙を送付した。239人から回答があり、うち112 人が晩期合併症があると答えた。アンケートでは、学生以外の未就職者は33人おり、ほとんどが「就職したい」と答えていた。

 自由記述欄には「就職活動をしても合併症のために就労の場がなかった」「就職したが低身長のために辞めることになった」などと書き込まれ、晩期合併症が就労の障害になっている現状が浮かび上がった。「就職していても健常者の7割しか給料がもらえない」といった記述もあった。

 研究班メンバーで愛媛 県立中央病院小児医療センター長の石田也寸志さん(55)は「自立を目指す小児がん経験者が就労で困っている現状を把握するために調査した。小児がんは数が少ないため、社会の理解が不足していることを痛感した。晩期合併症を抱える経験者は健常者と障害者のはざまにいる」と指摘。「仕事をして社会に役立ちたいという経験者も多いので、訓練を実施するなどの支援が必要だ」と話した。」



小児がん、3年で8902人 初の集計 白血病が最多

2013年08月02日 | Weblog
2013年08月02日 15時24分23秒

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130802-00000520-san-soci



産経新聞8月2日(金)9時45分配信



「全国のがん診療連携拠点病院で平成21~23年に小児がんと診断された20歳未満の子供が、8902人(男児4796人、女児4106人)いたことが1日、国立がん研究センター(東京都中央区)の集計で分かった。同センターは、がんの種類別、患者の都道府県別の集計も公表。全国の小児がんの実態が分かるのは初めてで、「各自治体のがん対策に役立ててほしい」としている。

 小児がんの患者数はこれまで、学会などが年間2500~3千人と推計してきた。同センターは、全国のがん診療連携拠点病院の患者登録制度に基づき3年分を集計。登録制度の対象とならない病院に通う患者は含まれないが、小児がん患者の多くは専門的ながん治療が提供できる拠点病院に集まりやすいため、「かなり実数に近いと考えている」(同センター)という。

 小児がんの種類別では、2454人(27・6%)ともっとも多かったのが白血病。続いて脳腫瘍が2025人(22・8%)で、この2種で小児がんの半数を占めた。

 都道府県別では、人口の多い自治体で患者も多かったが、病院の所在地別では、東京や福岡などに患者が集中する傾向がみられた。約7割が小児科医と専門医がいる大学病院を受診していた。

 また、センターは成人を含む全国のがん患者の約7割を診察する395病院の23年のデータも発表。男性は前立腺がん、女性は乳がんで増加が大きかった。」