2007年1月23日記載
前回に続き今回も頂いたコメントについて言及する。(頂いたコメントは以下のとおり。)
「ありがとうございます
こんなに具体的に、わかりやすくアドヴァイスしてくださって本当にありがとうございます。
正直に言って、「彼女」という立場で、家族ではないため、詳しいことがわからないことも多々あります。ただ、抗がん剤はこれ以上ないというほど効き、腫瘍は本当に小さくなっていたみたいです。
彼の効果判定を直接聞いていないので、CR、完全寛解という言葉は聞いていませんが、三ヶ月に一回の検査で大丈夫、二年再発がなければそれから先まず再発はなく、十年で本当に安心できるようになるとのことです。
私から病気のことについて触れることはありません。検診の前は不安が大きくなるようで、情緒不安定になり、その時だけは色々話し合います。といっても彼の話を聞くだけですが。
家族でもないし、具体的にできることなんて何もなく、「彼女」として何ができるんだろうとばかり考えていましたが、そばにいる事はできるんですよね。彼自身のためだけではなく、自分のためにも、彼にはこれからも一緒に生きていってほしいから。見えない敵との戦いへの不安はありますが、これからの時間どう過ごしていくか、二人で考えていきたいと思います。
このブログで色々学ばせてもらっています。これからも更新お願いします☆」
上記のコメントを頂いて、私としても安心した。腫瘍に詳しい良い医師に巡り会っていると推測出来るからである。
まず、3ヶ月に1度の定期検診でいいというのは全く正しい。なぜなら、CTで捕捉出来る大きさまで腫瘍細胞が大きくなるには3ヶ月かかるからである。また、CT撮影は単純X線撮影の20倍の放射線を浴びる。必要のない放射線は浴びないに越したことはない。以上2点の理由から、定期検診は3ヶ月に1度で良い。事実私も3ヶ月に1度定期検診を受けている。
次に、「二年再発がなければそれから先まず再発はなく」の点についてであるが、ここは、正しくは「3年転移がなければ」という表現が正しいと考える。彼の癌が何なのかわからない状態なので、推測でしか物が言えないが、彼の行ってきた治療、彼の年齢、医師の判断、医師の話しぶり等を総合考慮すると、彼の癌は骨軟部腫瘍の1種ではないだろうか。
骨軟部腫瘍では原発巣切除手術からどれだけの期間転移が出ないかが重要である。完全な私見であるが、1年で70%、2年で85%、3年で99%の生存率であると考えている。ここで、勘違いしてはいけないのは2年経ったとしても、3年経ったとしても転移が見つかる場合があることである。しかし、それは取り切れる確率が非常に高い。万一転移が出たとしても諦めてはいけない。
3年後、4年後に転移が出るのには細胞分裂の分裂周期が大きく関係していると考えられている。細胞分裂周期の細かな説明は省略するが、分裂を行わない、冬眠したような細胞がまれに存在し、時間が経って冬眠から目覚めるように細胞分裂を始めることがある。それが転移となって現れる。しかし、それは特殊な細胞であって、他にも散らばっているということは少ない。従って、手術で取り切れる可能性が高い。抗がん剤は分裂活動の活発な細胞に良く作用する。しかし、分裂をしない細胞にはあまり効かない。そのような理由で、冬眠しているような細胞には効かず、後になって姿を現すことがあるのである。
最後に、「十年で本当に安心できるようになる」との点についてであるが、これも全く正しい。一般に、癌は5年経てば完治と見做されるが、骨軟部腫瘍は10年で完治と見做される。ちなみに乳がんは20年である。
骨軟部腫瘍に詳しい医師が少ない我が国で、彼は良い医師に巡り会えたと思う。あとはただただ時の経過を待つばかりである。ただ、繰り返しになるが、万一転移が出たとしても決して諦めてはいけない。彼は原発巣切除から少なくとも1年は経過していると思う。彼の年齢を考えると、転移が出るなら既に出てておかしくないはずである。若いうちは細胞分裂が盛んだからである。それが出ていないということはかなり完治に向かっていると思う。私の主治医の言葉であるが、「1年経つとかなり安全圏なんだよね」と言われたことがある。彼もかなり安全圏に入っていると思う。私は根拠のない話は全く信用しないが、私の主治医は40年の経験があり、また、根拠のないことを言う人物ではない。上記の「1年経つとかなり安全圏なんだよね」と言われたのは、私が原発巣を切除してから1年経ったときに聞いた言葉だが、その言葉を聞いた私は原発巣切除後2年6ヶ月経っている現在、転移・再発ともに見られない。彼も希望を持っていい状態であると推測する。
私も定期検診の前には結構ナーバスになる。ブログを読んでもらっていればおわかりだと思うが、比較的冷静で、客観的なものの見方をする30代の私でもそうなのであるから20歳の彼が不安定になるのも止むを得ないと思う。そばで話を聞いていてあげて欲しい。聞いてもらうだけでも十分救いになっていると思う。
前回に続き今回も頂いたコメントについて言及する。(頂いたコメントは以下のとおり。)
「ありがとうございます
こんなに具体的に、わかりやすくアドヴァイスしてくださって本当にありがとうございます。
正直に言って、「彼女」という立場で、家族ではないため、詳しいことがわからないことも多々あります。ただ、抗がん剤はこれ以上ないというほど効き、腫瘍は本当に小さくなっていたみたいです。
彼の効果判定を直接聞いていないので、CR、完全寛解という言葉は聞いていませんが、三ヶ月に一回の検査で大丈夫、二年再発がなければそれから先まず再発はなく、十年で本当に安心できるようになるとのことです。
私から病気のことについて触れることはありません。検診の前は不安が大きくなるようで、情緒不安定になり、その時だけは色々話し合います。といっても彼の話を聞くだけですが。
家族でもないし、具体的にできることなんて何もなく、「彼女」として何ができるんだろうとばかり考えていましたが、そばにいる事はできるんですよね。彼自身のためだけではなく、自分のためにも、彼にはこれからも一緒に生きていってほしいから。見えない敵との戦いへの不安はありますが、これからの時間どう過ごしていくか、二人で考えていきたいと思います。
このブログで色々学ばせてもらっています。これからも更新お願いします☆」
上記のコメントを頂いて、私としても安心した。腫瘍に詳しい良い医師に巡り会っていると推測出来るからである。
まず、3ヶ月に1度の定期検診でいいというのは全く正しい。なぜなら、CTで捕捉出来る大きさまで腫瘍細胞が大きくなるには3ヶ月かかるからである。また、CT撮影は単純X線撮影の20倍の放射線を浴びる。必要のない放射線は浴びないに越したことはない。以上2点の理由から、定期検診は3ヶ月に1度で良い。事実私も3ヶ月に1度定期検診を受けている。
次に、「二年再発がなければそれから先まず再発はなく」の点についてであるが、ここは、正しくは「3年転移がなければ」という表現が正しいと考える。彼の癌が何なのかわからない状態なので、推測でしか物が言えないが、彼の行ってきた治療、彼の年齢、医師の判断、医師の話しぶり等を総合考慮すると、彼の癌は骨軟部腫瘍の1種ではないだろうか。
骨軟部腫瘍では原発巣切除手術からどれだけの期間転移が出ないかが重要である。完全な私見であるが、1年で70%、2年で85%、3年で99%の生存率であると考えている。ここで、勘違いしてはいけないのは2年経ったとしても、3年経ったとしても転移が見つかる場合があることである。しかし、それは取り切れる確率が非常に高い。万一転移が出たとしても諦めてはいけない。
3年後、4年後に転移が出るのには細胞分裂の分裂周期が大きく関係していると考えられている。細胞分裂周期の細かな説明は省略するが、分裂を行わない、冬眠したような細胞がまれに存在し、時間が経って冬眠から目覚めるように細胞分裂を始めることがある。それが転移となって現れる。しかし、それは特殊な細胞であって、他にも散らばっているということは少ない。従って、手術で取り切れる可能性が高い。抗がん剤は分裂活動の活発な細胞に良く作用する。しかし、分裂をしない細胞にはあまり効かない。そのような理由で、冬眠しているような細胞には効かず、後になって姿を現すことがあるのである。
最後に、「十年で本当に安心できるようになる」との点についてであるが、これも全く正しい。一般に、癌は5年経てば完治と見做されるが、骨軟部腫瘍は10年で完治と見做される。ちなみに乳がんは20年である。
骨軟部腫瘍に詳しい医師が少ない我が国で、彼は良い医師に巡り会えたと思う。あとはただただ時の経過を待つばかりである。ただ、繰り返しになるが、万一転移が出たとしても決して諦めてはいけない。彼は原発巣切除から少なくとも1年は経過していると思う。彼の年齢を考えると、転移が出るなら既に出てておかしくないはずである。若いうちは細胞分裂が盛んだからである。それが出ていないということはかなり完治に向かっていると思う。私の主治医の言葉であるが、「1年経つとかなり安全圏なんだよね」と言われたことがある。彼もかなり安全圏に入っていると思う。私は根拠のない話は全く信用しないが、私の主治医は40年の経験があり、また、根拠のないことを言う人物ではない。上記の「1年経つとかなり安全圏なんだよね」と言われたのは、私が原発巣を切除してから1年経ったときに聞いた言葉だが、その言葉を聞いた私は原発巣切除後2年6ヶ月経っている現在、転移・再発ともに見られない。彼も希望を持っていい状態であると推測する。
私も定期検診の前には結構ナーバスになる。ブログを読んでもらっていればおわかりだと思うが、比較的冷静で、客観的なものの見方をする30代の私でもそうなのであるから20歳の彼が不安定になるのも止むを得ないと思う。そばで話を聞いていてあげて欲しい。聞いてもらうだけでも十分救いになっていると思う。