2008年11月26日 09時47分記載
参照URL http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20081125-OYT1T00770.htm
「臨時国会の会期は延長しても、補正予算案は提出しない。わかりにくい対応である。
麻生首相は、第2次補正予算案は年初召集の通常国会に提出すると言明した。
つまり、首相が、10月末の記者会見で示した追加景気対策の裏付けとなる補正予算案の国会提出は、先送りされた。
これには、首をかしげる人が少なくあるまい。首相は、現在の経済状況を「百年に一度の暴風雨」と形容して強い危機感を示し、追加対策は「迅速」な実行が肝心としていたからだ。
しかし、補正予算案を延長国会に提出したとしても、民主党が頑迷に抵抗すれば成立は難しい。
補正予算審議の引き延ばしはしない、と民主党は言っているが、政府・与党にすれば、福田前政権以降、何度も煮え湯をのまされてきた。とても「信」を置けないということなのだろう。
民主党は、インド洋での給油活動継続のための新テロ対策特別措置法改正案、金融機関の資本に公的資金を予防的に注入する金融機能強化法改正案について、参院での採決を拒んでいる。
安全保障や金融危機対応に不可欠の法案だ。衆院で再可決・成立させるため、与党が今国会会期を延長するのは当然のことだ。
ただ、ここまで与党の国会運営を窮屈にした一因に、首相自身の失策もあったのではないか。
一つは、定額給付金の問題だ。首相は当初、「全世帯に給付」としながら、やがて所得制限の必要性も認め、決定し切れないまま、扱いを地方に丸投げした。
この迷走劇は、会期延長によって補正成立を期すというシナリオを事実上、崩壊させたようだ。
その後、首相は、「医師は社会的常識がかなり欠落している人が多い」と舌を滑らせ陳謝した。
道路特定財源の一般財源化に伴う地方への配分や、日本郵政グループの株式売却の問題でも、発言が揺らいだ。これらは与党内からも批判や反発を呼んでいる。
首相は、12月は、2009年度予算編成と税制改正に全力を挙げたい、と語った。首相は、これらの作業にあたり、今こそ、態勢を立て直さなければならない。責任ある態度を保持し、政策の実をあげる必要がある。
首相と民主党の小沢代表が、国会の外でお互い誹謗(ひぼう)しあっている姿は見苦しい。国会の党首討論がようやく開催されるという。両党首は、そこで真正面から大いに論じ合ってもらいたい。
(2008年11月26日01時52分 読売新聞)」
こんなに総理に優しい新聞ないよね。
「補正予算案を延長国会に提出したとしても、民主党が頑迷に抵抗すれば成立は難しい」って、予算案なんて、いつもみたいに強行採決しちゃえば成立させられるじゃない。
「ここまで与党の国会運営を窮屈にした一因に、首相自身の失策もあったのではないか」とも書いてるけど、「一因」が「失策」じゃないよ。「全て」が「失政」だよ。
二次補正は出さない。地方にはいくらがどういう形で渡るのかわからない。公務員改革は進まない。二重行政廃止も進まない。喋れば失言。
「責任ある態度を保持し」って、国民に支持されない定額給付金の問題を市区町村に丸投げする総理のどこに「責任ある態度」が伺えるんだか。是非ご教授願いたいね。
参照URL http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20081125-OYT1T00770.htm
「臨時国会の会期は延長しても、補正予算案は提出しない。わかりにくい対応である。
麻生首相は、第2次補正予算案は年初召集の通常国会に提出すると言明した。
つまり、首相が、10月末の記者会見で示した追加景気対策の裏付けとなる補正予算案の国会提出は、先送りされた。
これには、首をかしげる人が少なくあるまい。首相は、現在の経済状況を「百年に一度の暴風雨」と形容して強い危機感を示し、追加対策は「迅速」な実行が肝心としていたからだ。
しかし、補正予算案を延長国会に提出したとしても、民主党が頑迷に抵抗すれば成立は難しい。
補正予算審議の引き延ばしはしない、と民主党は言っているが、政府・与党にすれば、福田前政権以降、何度も煮え湯をのまされてきた。とても「信」を置けないということなのだろう。
民主党は、インド洋での給油活動継続のための新テロ対策特別措置法改正案、金融機関の資本に公的資金を予防的に注入する金融機能強化法改正案について、参院での採決を拒んでいる。
安全保障や金融危機対応に不可欠の法案だ。衆院で再可決・成立させるため、与党が今国会会期を延長するのは当然のことだ。
ただ、ここまで与党の国会運営を窮屈にした一因に、首相自身の失策もあったのではないか。
一つは、定額給付金の問題だ。首相は当初、「全世帯に給付」としながら、やがて所得制限の必要性も認め、決定し切れないまま、扱いを地方に丸投げした。
この迷走劇は、会期延長によって補正成立を期すというシナリオを事実上、崩壊させたようだ。
その後、首相は、「医師は社会的常識がかなり欠落している人が多い」と舌を滑らせ陳謝した。
道路特定財源の一般財源化に伴う地方への配分や、日本郵政グループの株式売却の問題でも、発言が揺らいだ。これらは与党内からも批判や反発を呼んでいる。
首相は、12月は、2009年度予算編成と税制改正に全力を挙げたい、と語った。首相は、これらの作業にあたり、今こそ、態勢を立て直さなければならない。責任ある態度を保持し、政策の実をあげる必要がある。
首相と民主党の小沢代表が、国会の外でお互い誹謗(ひぼう)しあっている姿は見苦しい。国会の党首討論がようやく開催されるという。両党首は、そこで真正面から大いに論じ合ってもらいたい。
(2008年11月26日01時52分 読売新聞)」
こんなに総理に優しい新聞ないよね。
「補正予算案を延長国会に提出したとしても、民主党が頑迷に抵抗すれば成立は難しい」って、予算案なんて、いつもみたいに強行採決しちゃえば成立させられるじゃない。
「ここまで与党の国会運営を窮屈にした一因に、首相自身の失策もあったのではないか」とも書いてるけど、「一因」が「失策」じゃないよ。「全て」が「失政」だよ。
二次補正は出さない。地方にはいくらがどういう形で渡るのかわからない。公務員改革は進まない。二重行政廃止も進まない。喋れば失言。
「責任ある態度を保持し」って、国民に支持されない定額給付金の問題を市区町村に丸投げする総理のどこに「責任ある態度」が伺えるんだか。是非ご教授願いたいね。