がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

スト:非正規労働者が突入 東京メトロ駅売店の販売員6人

2013年03月19日 | Weblog
2013年03月18日 14時09分08秒

http://mainichi.jp/select/news/20130318k0000e040138000c.html



毎日新聞 2013年03月18日 10時36分(最終更新 03月18日 13時12分)



「かつては春の風物詩だった春闘のスト ライキも今ではすっかり影を潜めた。そんな中、地下鉄の売店で働く非正規労働者の労働組合が、定年制廃止を求めて18日早朝からストに突入した。労働者に占める割合が35%を超えた「非正規」だが、スト に踏み切るケースは極めて珍しい。決起の背景を探ると、非正規ならではの厳しい事情が浮かんでくる。

 ストに入ったのは、東京メトロの駅売店で働く50~60代の女性販売員6人。100%子会社のメトロコマースの労働者で作る全国一般東京東部労組メトロコマース支部(2009年3月結成)の組合員だ。契約更新を重ねて7年以上働いており、正社員と同じ仕事をしているのに労働条件は大きく違う。これまでの取り組みで、時給の毎年10円アップや忌引を有給休暇とする制度を認めさせてきた。

 それでも、週6日フルに働いて手取り月額13万円前後。貯蓄は難しく、ほとんどの人は将来、年金でも生活を賄えない。何年働いても退職金も出ない。65歳を過ぎても健康で働く意欲がある人の契約延長を求め、昨年、組合員の1人が労働条件を切り下げた上で計1年間の契約を結んだが、制度化には至っていない。

 ストに踏み切ったのは、制度化を求める団交で会社側が「正社員の定年に従ってもらう」と主張し、結論が出なかったからだ。後呂(うしろ)良子委員長は「正社員と同じ仕事をしているのに老後の生活のめどはない。それで『定年だけは同じ』では納得できない。6人のスト だが、声を上げなければいけないと思った」と話している。

 スト は1960~70年代、春闘が定着する中で増加。厚生労働省の調査によると、74年には半日以上のストライキが5197件(参加人員362万人)に上った。その後、労使の対立構図が薄れたことなどで減少に転じ、11年は28件(参加人員1674人)にまで減った。【東海林智】」



ホントホント。他の権利は全部切り下げておいて、定年だけ正社員と一緒にしろだなんて、ふざけんなって話だよね。



こうやって、闘って権利は獲得していかないとね。頑張って!!


ヤンキー的な気合主義が蔓延している 斎藤環(さいとう・たまき)

2013年03月19日 | Weblog
2013年03月18日 00時00分45秒

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130317-00013068-toyo-bus_all



東洋経済オンライン 3月17日(日)6時0分配信





日本社会にヤンキー文化が拡大しているという精神科医の斎藤環氏。今回の安倍晋三政権も、ヤンキー特有の「気合入れれば何とかなる」という空気に支持されていると指摘し、話題となっている。

ヤンキー文化のマイナス点とは?

 ──ヤンキー的事象が次々と出てきているそうですね。

 大阪・桜宮高校の体罰問題がそうです。先生がたたかれ始めた途端、保護者が「桜宮応援団」のような支持団体を作り、先生の体罰のおかげでこんなにうちの子はよくなったとか、自分も体罰で強くなったとか言い始めた。まさにヤンキー的な気合主義です。体罰は気合を入れるためにあるわけですから。

 体罰する側にこれほど支持が厚いのは異様な事態だが、日本社会にいるかぎりそれほど異様に見えない。われわれはそういう空気にどっぷりつかっているのです。

 それから立て続けに起きたのがAKB48メンバーの丸坊主問題。過剰に自分を痛めつけるパフォーマンスによって罪を償う自傷的謝罪です。切腹の時代から土下座文化を経て丸坊主、これは日本に連綿と受け継がれてきた後進的カルチャーといっていい。ところがある調査では、彼女の丸坊主を肯定する人が50%を占めた。海外にも報道され、アウシュビッツだと批判されているにもかかわらず、日本では丸坊主が当たり前に受け止められている。

 ──そして安倍政権も……。

 ヤンキーは仲間と家族を大事にする。安倍さんの親学への親和性、子育てに対する考え方や家族の絆を大切にするという発想がヤンキー的です。福祉や弱者保護は国民の絆任せにし、政府はおカネをじゃんじゃん刷って経済をもり立てればいいという発想も、ヤンキー的なアゲアゲのノリをうまくとらえている。

 みんな絆という言葉に弱いですから。そもそもは拘束や動きを束縛するという意味を持つ絆という言葉が、特に震災を契機にして麗しいもの、なくてはならないものという言葉に変わっていく様は奇妙ですが。

 生活保護費の切り下げもヤンキー的です。ヤンキーの人権意識は自己責任。つまり「義務を果たしていないやつには権利を与えるな」というもの。万人が一定の人権を持っているという天賦人権説に照らせば、生活保護は請求があれば支給するのが当たり前です。それがいつの間にか、本当に困っていて、頑張ったけれどダメだった人にしかあげることが許されないようなことになっている。

 そこにあるのはヤンキーのムラ的発想にほかならない。集団に寄与していない人間には集団も利益を与えないという村八分的論理です。


──学校現場でもヤンキーに慣らされる教育がなされているとか。

 それはもう露骨です。たとえば、多くの中学校で踊られている「南中ソーラン」がいい例。元は北海道のある中学校が不良の更生のために導入して成功した。それがドラマ金八先生のエンディングで使われたところ、あっという間に全国に広がった。伝統的なソーラン節をロック調にアレンジしており中学生でもノリやすい。衣装は竹の子族のような派手なハッピ。金のネックレスやセカンドバッグなどと同じく、ヤンキーが好むバッドセンスです。

 中学校ではダンスが必修科目になり、多くはヒップホップを踊っている。つまり今の中学生はヤンキーになるかB系になるしかない。こうして日本のヤンキー文化はますます増殖傾向にある。

 かつては不良経験を持った人しかヤンキーになれなかったが、今や不良経験というコアなものを抜きに、バッドセンスだけを引き継いだヤンキー層が広がりつつある。

 日本の政治家にもヤンキーは多い。日本の選挙運動というバッドセンスなものに何の抵抗もないのがヤンキー的な人たちだからです。

 決起集会では「エイエイオー」なんてやって、たすきを掛けて白い手袋で街頭演説。群衆の中で自分の名前を連呼するという恥辱プレーをしなければならない。普通なら耐えがたいですよ。しかしヤンキー的な人々にとっては自然なこと。これがそういう伝統なんだと言われたら納得してしまう。反知性主義であり、現実思考的なのはヤンキーの特徴です。

 ──統治する側とされる側が同じ体質。自民党政権は安泰ですね。

 安泰だとしか考えられない。日本維新の会はヤンキー色が濃すぎるが、自民党はちょうどいい。マンガ雑誌に例えれば、ヤンキーマンガがいちばん多く載っているのは『少年チャンピオン』です。維新の会はチャンピオン。一方、ヤンキーもあればオタクもある、ぬえ的な雑誌が『少年ジャンプ』、これが自民党。日本でいちばん売れているのはジャンプですから。

 ヤンキーは基本的に内向きで内弁慶です。女子柔道で問題になったが、スポーツマンでも公式の場では「皆様の力で勝たせていただきました」なんて言いながら、裏では「俺が厳しく指導したから勝てたんだぞ」とか言っている。ヤンキー的な裏と表の顔の使い分けです。

 日本人には、体を痛めつければ心が鍛えられる、心が鍛えられれば体が強くなるというような変な回路がある。それがうさぎ跳びとか、運動中に水を飲んじゃいかんという、むちゃくちゃな非合理的特訓、スポ根的な特訓につながっていく。こうした精神主義はヤンキー的気合主義と相通ずる。根っこは第二次大戦当時の大和魂や精神主義につながるものです。当時の論理が亡霊のように生き残っていて、スポーツ界ほかいろいろな場所に顔を出している。不気味で嫌な印象を抱きます。


──ヤンキー文化のマイナス面をどう打破するべきでしょうか。

 近代的な個人主義を再インストールすることだと思う。

 体罰が強要されるのはスポーツマンの個人主義が認められていないせいだ。技量の不足は未熟さの表れであり、未熟な人間の権利は制限されて当たり前と考えてしまう。

 学校で教える徳目(道徳の内容)から協調性を外すことが必要かもしれませんね。協調性だけを強調するカルチャーが、ムラ社会におけるいじめのロジックを補強している。一人だけ変わったことをするやつはいじめていいという話につながっている。

 あくまでも個人の権利を尊重することが最優先事項で、協調性は2番目か3番目に大事であると教育しないと、いつまでたってもヤンキー的な、個人よりも集団を優先する論理がまかり通ってしまう。個人よりも家族、個人よりも地域、個人よりも学校。今起きている問題はすべてこのロジックに起因している。

 ただし日本的集団主義のカルチャーは簡単に否定できない面もある。集団主義が世間という相互監視システムを作り上げ、突出した犯罪はめったに起こらない。薄い毒をみんなで共有することで、濃縮された毒が1カ所にたまるのを防いでいる。日本社会は世界にまれに見る平和な社会で、治安にかけるコストも低い。ただ、この平和を維持している空気が、社会の天井の低さ、閉塞感につながっている。

 典型的なのは、日本における引きこもりの多さとホームレスの少なさでしょう。若年ホームレスだけ見れば1万人いない。米国には100万人、英国に25万人いるのに日本は異常に少ない。それがどこにいるかと思ったら家の中にいる。引きこもりという形で。排除された若者は家族が支えているんです、絆で。

 こうしたこともアゲアゲの景気のよさにかき消されていく。何だかんだ言っても景気がよくなれば国民の気分はよくなる。よくなれば弱者の存在は目に入らなくなる。安倍内閣が景気最優先と掲げたのは、目くらましとしては最高でしょう。

 ※ 関連記事:ヤンキー消費をつかまえろ

 *この特集記事の全編は「週刊東洋経済」(2013年3月2日号)に掲載しています(全12ページ)」


(天声人語)未来図を描き直そう

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月12日 23時46分02秒

http://digital.asahi.com/articles/TKY201303110760.html?ref=comkiji_txt_end



「絆(きずな)に続いて世にあふれるのは再の字である。生活の再建、産業の再興、地域の再生……。これらは深く結びつく。人がいなければ商いができず、街は生き返らない。他方、病院や学校のない土地に人は帰らない▼2年前の震災は、もともと過疎と高齢化が進む地方を広く襲った。「阪神」との違いである。流出した人口はたやすく回復せず、若い世代ほど戻りにくい。仮にそれが地域の未来図だったとしても、津波が歳月を早送りした形だ▼国土を強くすると言うけれど、無人の地を守る大堤防に意味はない。三菱総研の白戸智さんが語る。「元に戻せば、そこからまた衰退が始まるだけ。消費地と直結した農水産ビジネスなど、地域再生の先進モデルにすべきでしょう」▼みんなで復興を考える時に、人かコンクリートかといった単純化は無用だろう。「民主党政権の初動がひどかった」「原発を乱造したのは自民党だ」。そんな後ろ向きの「内輪もめ」もいい加減にしたい▼「確かなものがどこかにあって、そこに身を委ねていれば大丈夫という感覚が消えた」。青森・恐山(おそれざん)の禅僧南直哉(みなみじきさい)さんの言葉である。あるのは、しなければいけないことの山山山。南さんは「政治家は『できること』『したいこと』しか言わない」と、為政者の覚悟をただす▼東北の再起は、人口減の日本が生きる道を探る先例となる。前向きに捉えれば、白紙から別の絵を描く機会でもある。ならば、自分のこととして考えたい。未来図は、まだ描き直せる。」



「2年前の震災は、もともと過疎と高齢化が進む地方を広く襲った。「阪神」との違いである。」



一番の違いは原発の事故だよ。その処理抜きに復旧も復興もないよ。



「南さんは「政治家は『できること』『したいこと』しか言わない」と、為政者の覚悟をただす」



一理はあるけど、一理しかないよ。覚悟を問われてるのは国民の側だよ。国民に覚悟がないから為政者に覚悟がないんだよ。国民が原発のせいで避難を余儀なくされている人のことを他人事としてしか考えてないから、原発が再稼動されるんだよ。再稼動させる政治家が当選するんだよ。



2年経っても30万人も避難させたままにさせといて何が未来だよ。

樹木希林が日本アカデミー賞で衝撃告白「全身がん」

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月09日 13時50分09秒

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2013/03/09/kiji/K20130309005352060.html



「第36回日本アカデミー賞の授賞式が8日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われた。「わが母の記」で最優秀主演女優賞の樹木希林(70)は、受賞の喜びとともに「全身、がん」だと述べ、闘病していることを告白。04年に乳がんが見つかり、手術したが、その後転移したとみられるという。

 最優秀主演女優賞は08年に「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で受賞して以来で2度目。沢尻エリカ(26)ら優秀主演女優賞の受賞者を持ち上げ「私なんかじゃなく…エリカ様にあげたい」と恐縮してみせた後、衝撃の告白が飛び出した。

 「来年が大変。私は全身がんですから。来年の司会は確約できない」と打ち明け、会場がざわめいた。最優秀主演女優賞受賞者は翌年の授賞式で司会を務めるのが慣例。冗談とも本気ともつかぬ“希林節”で「まあ、それは来年また考えればいいか」と、笑いを誘うように続けた。

 授賞式後の会見でも、あらためて「2軒(の病院)が言うから、そうなのよ」と述べた。

 04年に乳がんが見つかり、翌年、右乳房の全摘出手術を受けた。一度は完治報告したが、その後全身に転移。それも昨年春には完治したと一部で報道されていた。今回の転移箇所は明かさず「医者に行くと、また(別の箇所が)見つかるから行くのはイヤなの。これくらいの年の人間は、一つや二つは持っているもの。精密な機械だと、見つかっちゃうのよ」と笑った。病状は落ち着いており、深刻ではないとしている。 [ 2013年3月9日 06:00 ]」



「全身がん」という表現はいかがなものかね。



「全身がん」って言われると、脳転移、肺転移、肝転移、全身の骨への転移を想像させるけど、そこまでの病状にはおよそ見えなかったけどな。



どこかに転移があるのは確かなんだろうけど、「全身がん」ていう表現はやめて欲しいな。率直に言って不快。



本当の意味で全身に転移しながら、必死に闘病している人を見聞きしてきただけに、「全身がん」という表現を樹木一流のジョークみたいに報道するスポーツマスコミもいい加減にして欲しいね。





樹木希林、最優秀主演女優賞を最年長受賞!日本アカデミー賞



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130308-00000039-flix-movi  



シネマトゥデイ  3月8日(金)22時17分配信



「8日、第36回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞に『わが母の記』で認知症の母親を演じた女優の樹木希林が輝いた。樹木が同賞を受賞するのは『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』以来5年ぶり2度目。70歳で最年長最優秀主演女優賞受賞となった。過去には最優秀助演女優賞も一度受賞している。


檀上でトロフィーを受け取った樹木は「若い次の(世代の)役者たちがどんどん出てきているのを見て、日本映画っていいなというのが実感です」としみじみコメント。「(賞金の)振り込みだけはいただいて、栄誉は優秀賞を受賞された皆さま、エリカさまにもあげたいです」と優秀主演女優賞を受賞した沢尻エリカに呼び掛け、これには沢尻も笑顔を見せた。

 また『わが母の記』の原田眞人監督の手腕も大絶賛。「映画っていうのは、本当に監督のものだなと、遅れてきた俳優として思いました。雪が降っていたらすっと台本を書き換えて雪のシーンにするし、震災の前の3月10日にクランクアップもさせて。(震災が起こるのを)知っていたかどうかわかりませんが、予知能力や腕やいろんなものを含めて監督のものだと思いました」と撮影を振り返っていた。

 その一方で、同賞を受賞すると来年の日本アカデミー賞授賞式の司会を務めることから、「冗談じゃなく全身がんなので、お約束はできません」と樹木らしい冗談も飛び出した。授賞式後の囲み取材では「別にうちはそういうことは気にしていないので」と賞にはこだわっていないことも明かした。優秀主演女優賞は樹木のほかに草刈民代、沢尻エリカ、松たか子、吉永小百合が受賞していた。(取材・文:中村好伸)」


1票の格差:昨年衆院選は違憲…是正放置を批判 東京高裁

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月07日 01時27分42秒

http://mainichi.jp/select/news/20130307k0000m040032000c.html



毎日新聞 2013年03月06日 19時17分(最終更新 03月06日 22時39分)



「最高裁が違憲状態と判断した「1票の格差 」を是正しないまま実施された12年12月の衆院選は違憲だとして、東京都の有権者が東京1区の選挙無効を求めた訴訟の判決で、東京高裁は6日、小選挙区の区割りを「違憲」と判断した。その上で、実際に選挙を無効とした場合の不都合や、法改正はしている事情などを考慮し、「事情判決の法理」に従って選挙自体は有効とした。原告側は即日上告した。

 ◇選挙自体は有効
 難波孝一裁判長は「最高裁が違憲状態判決を下した11年3月を起点に、憲法上要求される合理的期間内に是正が行われずに選挙に至った。強い警鐘が鳴らされたのに是正が行われないまま選挙が施行された経緯は看過できない」と指摘した。

 一方で、昨年11月の解散当日に、小選挙区数を「0増5減」として「1人別枠方式」の廃止を盛り込んだ法改正を行った経緯を一定程度評価。選挙区の区割り見直しまでは間に合わず、最大格差も前回選挙の2.30倍から2.43倍に拡大したが、「今後は投票価値の平等にかなったものに是正していくことが期待でき、最大格差も2倍未満に是正される予定だ」などとして、選挙無効の請求を退けた。

 判決はまず、「1人別枠方式の廃止を反映するには、定数の再配分と、相当数の区割り見直しが予想されるが、早期の是正が要請される」と指摘。その上で、選挙区画定審議会設置法が定める区割り勧告期間が1年であることなどと比較し、「昨年の選挙までに是正を行うことが困難だったとは認められない」と、違憲状態判決から約1年9カ月間で是正に至らなかった国会の対応を批判した。

 原告側は、1人別枠方式を廃止して単純に人口比で議席配分すれば「21増21減」が必要になるとして、「0増5減は最高裁の要請に応えていない」と批判していたが、判決はこの是非について明確な評価をしなかった。

 選挙無効訴訟は、公選法の規定で高裁が1審となる。昨年の衆院選を巡っては二つの弁護士グループが8高裁・6高裁支部に計16件の訴訟を起こしており、今回が最初の判決。今後、27日までに15件の判決が言い渡される。いずれの訴訟も原告側か、被告の選挙管理委員会側が上告するとみられ、最高裁大法廷が統一判断を示す見通し。【石川淳一】

 ◇事情判決の法理◇
行政事件訴訟法は、行政処分が違法でも、取り消すと公益を著しく害すると裁判所が判断した場合、「事情判決」によって取り消し請求を棄却できると定めている。公選法に基づく選挙訴訟にはそのまま適用できないが、「1票の格差 」を巡る訴訟では過去に2度、最高裁が違憲と判断した場合でも、選挙を無効とする影響の大きさなどを考慮し、事情判決の法理(法の原則的な考え方)に従い、選挙自体は有効としてきた。

 ◇1人別枠方式◇
 衆院の小選挙区300議席をまず47都道府県に1ずつ割り振り、残りを人口に応じて配分する方式。小選挙区制移行に当たり過疎地の議席を激減させない措置だったが、最高裁は09年衆院選を巡る11年3月の判決で、同方式は合理性が失われていると廃止を求めた。昨年の法改正で小選挙区は「0増5減」となり、同方式の規定も削除された。」


救急搬送:25病院に36回断られる 埼玉の男性死亡

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月05日 14時06分12秒

http://mainichi.jp/select/news/20130305k0000e040186000c.html



毎日新聞 2013年03月05日 11時40分(最終更新 03月05日 12時47分)



「埼玉県久喜市で119番通報した高齢男性(75)が1月、県内外の25病院から計36回、救急受け入れを断られ、約3時間後に到着した県外の病院で死亡したことが分かった。久喜地区消防組合消防本部は「休日における迅速な搬送が課題。各病院との連携を深めたい」と話している。

 同消防本部によると、男性は1人暮らしで、休日の同月6日午後11時25分、「胸が苦しい」と呼吸困難を訴えて119番通報。自宅に到着した救急隊員が近隣の各病院に受け入れが可能か照会したところ、「医師不足のため処置が困難」「ベッドが満床」などの理由で断られ続けたという。

 男性が最終的に茨城県境町の病院に搬送された時には、通報から約3時間が経過しており、病院内で死亡が確認された。

 総務省消防庁によると、救急医療機関が重症患者の受け入れを3回以上拒否したケースは1万7281回(11年)。同庁の担当者は久喜市の事例について、「36回は多い方だ」としている。

 病院から受け入れを拒否されて死亡したケースは各地で起きている。11年6月には富山市で73歳の女性が車にはねられた後、3病院に受け入れを断られ約3時間後に死亡。三重県伊賀市では10年3月、78歳の女性が7病院に拒否され、2時間以上経過し、運ばれた病院で死亡が確認された。また、宮崎県日向市でも09年4月に65歳の男性が7病院に計10回、受け入れを断られ、約1時間20分後に亡くなっている。【松谷譲二、山崎征克、鈴木一生】」



よく言われることだけど、「拒否」じゃなくて、「受け入れ不能」と言ったほうが実態をよく伝えていいよね。



病院も医師も看護師も、受け入れたくないんじゃなくて、受け入れられないんだよ。



1月6日は日曜日で、時間も23時25分。この日時で患者を受け入れられる体制を整えるのであれば、予算を伴った抜本的な対策を採らないと。

【PC遠隔操作事件】起訴猶予で釈放、別件で再逮捕について弁護人が語る

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月03日 23時26分34秒

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130303-00023718/



ジャーナリスト 江川紹子



「愛知県豊田市の会社のパソコンを利用して犯行予告のメールを送りイベントを妨害したとして威力業務妨害の疑いで逮捕・勾留されていた片山祐輔氏について、東京地検は3日、処分保留として釈放した。続いて、警視庁など4警察によるPC遠隔操作事件の合同捜査本部は、かつて大阪府警が誤認逮捕した2件について、偽計業務妨害とハイジャック防止法違反の疑いで再逮捕した。弁護人の佐藤博史弁護士は、処分保留となったことについて、「現時点では起訴できる証拠はない、ということ。検察は正しい判断に一歩近づいた」と評価しつつ、匿名で様々なコメントを発信している警察の姿勢を厳しく批判した。

本人は「処分保留になってよかった」
佐藤弁護士によれば、逮捕状を執行した警察官は関西弁とのこと。この2件は大阪府警が取り調べを行いたいらしい。ただ、片山氏は「身に覚えがありません」と述べ、弁解録取書の作成には応じたが、録音・録画がなされない取り調べには応じない旨を告げると、警察官はすぐに留置場に戻す手続きを始めた、という。

片山氏は、弁護人に対して「処分保留となったのはよかった」と述べ、落ち着いて受け止めたようだった。数日前までは「3月3日が限度です。気付いたら独り言を言っていたり、床や壁を叩いたりして留置場の係官に注意された」と語るなど、精神的に疲弊している状況だった。しかし、再逮捕後の接見では「あと20日が限度」とは言うものの、動揺はなく淡々としていた、という。

「鯛は頭から腐る」と警察批判
新聞報道の中で「捜査関係者」「警視庁幹部」が匿名でコメントし、「弁護士に励まされているうちに、自分が無実だと思い込んだのではないか」「今回も誤認逮捕というなら真犯人からのメールが逮捕以来途絶えていることをどう見ればいいのか」などと述べていることを挙げ、佐藤弁護士は「いったい何を考えているのか」「真犯人からのメールは1/5以降途絶えているのではないか」「こういう馬鹿なことを言う人が幹部というのはとんでもない」となどと憤慨。「鯛は頭から腐るというが、警察組織はおかしくなっている」と批判した。

「 ウィルスの痕跡や通信履歴など客観証拠を積み上げれば有罪は揺るがない」という「警察幹部」のコメントに対しても、佐藤弁護士は強く反発。

「誤認逮捕の時も、それなりの客観証拠はあった。その客観証拠を被疑者に突きつけて、反論や弁解を聞くべき。言い分も聞こうとしないで、有罪に持ち込もうなどとありえない目の前にいる被疑者が真実を知っている。その言い分に冷静に耳を傾けるべき。そうではなく自白を取ろうというのは間違っている、というのが足利事件の教訓だったはず。(警察にとって)有力な情報があるのは認めるが、それを1つひとつ本人に当てて聞いていけば、犯人ではないと分かるはず。取り調べもやらないのは、職務放棄だ。しかも再逮捕までして煽っている」


一方で、「冷静に考えれば、検察は決して警察に同調していない。今日、処分保留になったことがそれを示している」として、検察の対応に期待を寄せた。そのうえで、「録音・録画をして、しっかり取り調べを行って欲しい」と、改めて要望したことを明らかにした。

米国サーバーの「痕跡」に疑問
Dropboxの米国のサーバーに、問題のウィルスが保管されており、そこに片山氏の派遣先のPCで作成した「痕跡」が残っていると報じられていることについて、弁護人が聞いても、「全く分からない」と首をひねるばかりだという。

佐藤弁護士は、「米国のサーバーにあったウィルスと、日本で遠隔操作されたPCに残っていたウイルスは完全に一致しているはず。米国で『痕跡』が見つかったというが、なぜ、日本で遠隔操作されたPCから、その『痕跡』が見つからないのか」と疑問を呈した。

「彼は、C#でプログラムが作成できないだけでなく、Visual Studio 2010というプログラム作成に必要なソフトもインストールしていないし、使ったこともない」という点を挙げ、彼がウイルス作成に関わっていないと強調した。また、彼が職場以外で使っているのは、自宅に自作のデスクトップPCがある以外は、スマートフォンとiPadで、ノートPCは持っていないことを明かした。

「あるべき報道に戻れ」
さらに、佐藤弁護士は一連の報道や記者の姿勢について、次のように厳しく批判した。

「最初に大げさに報道され、報道の責任を言ってきたが、このあたりで冷静になって、本来あるべき報道の姿勢に戻ってもらいたい。自分がペンやマイクを握ることにしたのは何をやるためだったのかを思い出してもらいたい。君たちは、まるで彼が無実であるということを証明しろと言わんばかりの態度ではないか。反省するべき」 」


PC遠隔操作:片山容疑者再逮捕 ハイジャック防止法違反

2013年03月18日 | Weblog
2013年03月03日 21時38分05秒

http://mainichi.jp/select/news/20130303k0000e040140000c.html



毎日新聞 2013年03月03日 16時22分(最終更新 03月03日 21時14分)



「パソコン(PC)遠隔操作事件で、警視庁などの合同捜査本部は3日、誤認逮捕された大阪府の男性のPCから2件の犯罪予告を書き込んだとして、IT関連会社社員、片山祐輔容疑者(30)をハイジャック防止法違反(航空機の運航阻害)と偽計業務妨害の疑いで再逮捕した。警察が誤認逮捕した事件での立件は初めて。合同捜査本部によると、片山容疑者は「身に覚えがありません」と否認しているという。

 再逮捕容疑は、昨年8月1日午後1時20分ごろ、ウイルス感染させた男性(43)のPCを遠隔操作。成田発ニューヨーク行きの航空機に「爆弾を持ち込んだ」とのメールを日本航空のホームページ(HP)に送信し、引き返させたとしている。

 また、同じPCから昨年7月29日午後9時45分ごろ、大阪市のHPに「ヲタロードで大量殺人する」と書き込み、警戒を強化させたとしている。

 男性は片山容疑者が作成した無料ソフトをネット掲示板からダウンロードした際、ウイルスに感染している。捜査関係者によると、このソフトやウイルスのソースコード(設計図)が、神奈川・江の島の猫の首輪に付いていた記憶媒体から見つかったという。

 東京地検は3日、愛知県の会社のPCから殺人予告を書き込んだとされる威力業務妨害容疑について処分保留とした。【小泉大士、喜浦遊】

 ◇「不当逮捕」弁護人が警察批判
 「不当逮捕だ。大阪の事件では誤認逮捕しているのに、警察は恥の上塗りをした」。片山容疑者の弁護人を務める佐藤博史弁護士は、報道陣に再逮捕を厳しい口調で批判した。

 佐藤弁護士は、最初の逮捕容疑が処分保留となったことに触れ「証拠がないということ。検察は正しい判断に一歩近づいた」と指摘。片山容疑者も3日の接見で「処分保留になってよかった。再逮捕は落ち着いて迎えることができた」と話したという。

 佐藤弁護士によると、片山容疑者は「私がウイルスを作るのは不可能」と一貫して容疑を否認。一方、合同捜査本部の幹部は「客観的な証拠はそろっており、有罪は揺るがない」と自信を見せる。

 弁護側は取り調べの録音・録画を要求。先月19日以降、聴取を拒否しており、再逮捕後も、片山容疑者は「録画がされなければ、応じません」と拒んでいるという。【松本惇】」



日本国憲法第38条

〔自白強要の禁止と自白の証拠能力の限界〕

何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
3 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

警察・検察の反憲法的な体質が凝縮されている事件。(他の事件もそうだけど。)



「客観的な証拠はそろっており、有罪は揺るがない」なら、起訴すればいいじゃない。



起訴も出来ず、令状切り替えて長期間勾留して、虚偽の自白調書をでっち上げる。



いつまでこんなこと続けるのかね。



裁判所はいつまでこんなに安易に令状を発布し続けるのかね。

殺人:発達障害の被告に懲役14年の減刑判決…大阪高裁

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月27日 00時20分41秒

http://mainichi.jp/select/news/20130227k0000m040069000c.html



毎日新聞 2013年02月26日 21時02分(最終更新 02月26日 21時28分)



「大阪市平野区の自宅で姉を殺したとして殺人 罪に問われた無職、大東(おおひがし)一広被告(42)の控訴審で、大阪高裁(松尾昭一裁判長)は26日、懲役20年とした1審・大阪地裁判決を破棄し、懲役14年を言い渡した。裁判員裁判の1審は、被告の発達障害を理由に検察側の求刑(懲役16年)を上回る量刑判断をしたが、松尾裁判長は「1審は障害の影響を正当に評価しておらず、不当に重い」と指摘した。【坂口雄亮、渋江千春】

 昨年7月の1審判決は、広汎(こうはん)性発達障害のアスペルガー症候群である被告に対応できる受け皿が社会にないと指摘した上で、「反省が不十分で再犯の恐れがある。許される限り長期間、刑務所で内省を深めさせることが社会秩序のためになる」とした。

 これに対し、松尾裁判長は▽反省の態度を示せないのは同症候群が影響し、再犯可能性を推認させるほど反省が乏しいとはいえない▽都道府県の地域生活定着支援センターなどがあり、社会内に受け皿がないとはいえない--などと1審の判断を批判した。

 さらに「適切な支援がないまま約30年も引きこもり、姉の言動を嫌がらせと受け止めて殺害を決意した経緯や動機には、被告のみを責められないアスペルガー症候群が影響している」と述べ、量刑判断にあたって被告に有利に考慮すべきだと指摘した。

 判決によると、被告は2011年7月、自宅を訪れた姉(当時46歳)を包丁で切りつけて殺害したとされる。

 1審判決に対しては、郵便不正事件で無罪が確定した村木厚子さん(厚生労働省社会・援護局長)が国側から得た賠償金で設立された「共生社会を創る愛の基金」が「アスペルガー症候群の認識に重大な誤りがある。受け皿を拡充する取り組みは進んでいる」との意見を表明。日本弁護士連合会も「発達障害を理由に重い刑罰を言い渡しており、発達障害に対する無理解と偏見がある」との会長談話を出すなど、各方面から批判が出ていた。



 ◇「正しい理解に基づいた判決」弁護団会見



 大東被告の弁護団は判決後に大阪市内で記者会見した。辻川圭乃(たまの)弁護士は「障害に対する正しい理解に基づいた判決。障害を有利な事情として考慮した点は評価できる」と判決の意義を認めつつ、「それが量刑に十分に反映されているか疑問だ。上告するか被告と相談して検討したい」と不満も見せた。」



受け皿が社会にないと言って、刑務所に入れとけっていうのが市民感覚なら、そんなもん(=裁判員制度)要らねえな。



刑務所に入れとけって言う前に、受け皿作りを進めてこなかった、自分を含めた社会の方に責任があると感じないかね。



感じないから、残酷な判決が出せるんだろうけど。


大阪府警は喫煙OK? 条例案の「例外規定」に不満噴出

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月26日 14時06分56秒

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130226/waf13022611120013-n1.htm



「大阪府の松井一郎知事が府議会に提出した、公共施設内での禁煙を義務付ける受動喫煙防止条例案をめぐり、議会の一部から「不公平だ」との不満が噴出している。飲食店や宿泊施設を利用する府民にも禁煙への協力を求める内容だが「当面の間警察施設は除く」との例外規定があるためだ。




知事自身は愛煙家…「隣の府警に吸いに行くわ」




 条例案は受動喫煙のない社会を目指し、公共施設内では分煙スペースを設けることも禁じる内容。しかし「24時間勤務の交番では、制服を着た警察官が外で吸うことになる。府民から見るとサボっていると誤解を招く恐れがある」(府担当者)との懸念から、警察施設は対象から外された。

 松井知事は26日、記者団に「分かりにくいと言われれば分かりにくい」と語ったが、野党会派の府議は「これまで知事は府庁近くの喫茶店で吸っていたが、条例施行後は府警本部で吸うようになるのではないか」と皮肉っている。」



24時間勤務してんのは警官だけじゃないだろ。



大阪府民じゃなくて良かった。


【PC遠隔操作事件】被疑者の素顔を弁護人に聞く

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月20日 00時24分51秒

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130219-00023545/



江川紹子 ジャーナリスト 2013年2月19日22時19分



「4人を誤認逮捕し、うち2人から虚偽の自白を引き出したことが明らかになっているPC遠隔操作事件。威力業務妨害容疑で逮捕された片山祐輔氏は関与を否認している。当初は、事件と片山氏を結びつける決定的な証拠があると報じられ、警察は絶対的な自信を持っているように見えたが、その後も160人もの捜査員を動員して証拠集めを続けるなど、苦労している状況も伝わってくる。

片山容疑者の弁護人となったのは、足利事件で菅家利和さんの無実を証明するなど、刑事事件の経験豊富な佐藤博史弁護士だ。佐藤弁護士に、2月19日時点での弁護人としての考えや主張を聞いた。

【弁護人となるいきいさつ】
ーー佐藤先生がなぜ弁護人に?

報道で彼の逮捕を知りった時には、他の方と同じように、警察がこれだけの発表をしたのだし、まず間違いないのだろう、ただ本人は否認しているんだな、と思っただけでした。彼が当番弁護士を要請し、その時にたまたま当たったのが、以前、うちの事務所にいた竹田真弁護士。その竹田弁護士から頼まれたんです。

私はすでにいくつも刑事事件を抱えていて忙しかったのですが、竹田弁護士が「接見は私が毎日行きます。要所要所で出てきて下さるだけでいいですから」と言うので、「分かった」と。この時には、これほど頻繁に自分自身が接見に行くことになるだろうとは思ってもいませんでした。

【江ノ島の監視カメラには何が映っていた?】
ーー容疑者とはどういう話を?

まずは警察の取り調べ状況を聞きました。江ノ島に行ったか、猫に触ったか、と聞かれたので、本人は1月3日に行ったことを認めて、4~5匹の猫と接触して、写真を全部で10枚か15枚くらい撮ったかもしれない、と説明したそうです。ところが、その後は猫について聞いてないんですね、警察は。それで、変だなと思いました。

私が、あの猫について聞くと、「(顔の模様が)ハチワレで…」となどと、色のことを説明し始めるんです。あの猫の写真を撮ったかどうかを聞くと「撮ったかもしれません」と。なぜかというと人なつっこい猫で、「膝にのっけたかもしれない」と言うわけです。そんな風に、全然包み隠さず話す人です。警察に対しても、過剰なくらい供述をしています。それで、彼の話を聞いた後、新聞記事を精査してみると、話が全然違う。これはどういうことだ、と思いました。

ーー足利事件の菅家さんの時には、面会してすぐに無実を確信したとのことでしたが、今回はどうでしたか。

当初は半信半疑でした。新聞には決定的な証拠があるかのように書かれていましたし。でも、取り調べで警察はそういうものを本人に示していないんですね。なので、接見の後、取調官に「もし決定的な証拠があるなら、早く示して欲しい。それで(否認しても)ダメだと分かったら、弁護人からも本人を説得しますよ」と言ってみたが、警察は「はい、分かりました」と言うだけ。「本当はそんな映像ないのでは?」とも聞きました。すると、「そういうこと(=決定的な証拠があるというような情報)はマスコミが勝手に書いているだけ」と。検事にも、「(本人が猫に首輪をつけたことを示すような)防犯カメラの映像はないのでは?」と水を向けたところ、沈黙しか返ってこなかった。

私がそう指摘した翌日は、取り調べもせずに捜査会議をやっている。その後も、彼が猫に首輪をつけたことを示す映像は本人に示されていません。報道でも、いつの間にか映像の話は立ち消えになりました。

こうした経過から見ても、警察は1月3日に彼が江ノ島にいる映像は持っているが、彼が猫に首輪をつける映像もなければ、(彼が江ノ島に行った)3日に首輪がついている状態の猫の映像もないことを、確信しています。

ーー江ノ島で猫の写真を撮ったカメラはどうなりましたか。

その時使っていたのは富士通製のスマホですが、新機種に買い換えて、1月の中旬にショップで売っています。ネットの方が安いので、ネットで新機種を買い、古いものはショップに持って行ったところ、店員が初期化して引き取ったそうです。もし、彼が真犯人であれば、自分で入念に初期化するはずでしょう。この時に彼は、すでに警察に尾行されていて、売ったスマホはすぐに警察が回収したようです。

ーー警察は猫の写真を復元したと報じられています。ならば、彼に示して説明を求めるのが普通だと思うのですが。

彼には示されていません。彼は、犯人が送った写真が自分のスマホの中にあるわけはない、と言っています。復元したとして本人に示されたのは、友人とコスプレをやる所に行って、鎧かぶとをつけてポーズを撮っている写真など、事件に無関係の3点だけです。

ーーそれだけ証拠が希薄なのに、よく逮捕しましたね。

前回の事件の時、彼は任意の調べでは否認しましたが、逮捕されてすぐに自白しています。今回も、逮捕してしまえばすぐに自白する、と警察は思ったんじゃないでしょうか。

【不利な証拠と有利な事情について】
ーー江ノ島の監視カメラ以外にも、雲取山に行ったとか、真犯人が送ってきた写真に写っている人形を買ったとか、最近は彼が仕事をしていた会社のPCでウィルスが作成された痕跡があるとFBIから情報提供があったという報道もあります。

山、海、前科、人形、猫、それにFBI情報。これだけ彼に不利な事柄が重なっておきる偶然はない、と捜査機関は考えているようです。ただ、猫の話もそうですが、そういう不利だと思われることも、彼は全く隠そうとしない。彼は自分が山に行ったことや、人形を買ったことなどは認めている。人形はAmazonで買っているので、購入したことはメールを見れば簡単に分かるし、彼も隠していません。

前科については、彼は反省し、警察や検察を恨んだりしていません。それどころか、私が「(取り調べの時に)黙っていた方がいいんじゃないの」と言っても、「僕はそういうのは不得意なんで…」と。それで、「じゃあ、無理に黙秘は勧めないよ」という会話をしたくらいです。後に、録音もしくは録画をしなければ取り調べに応じない、ということにした時も、警察から「話せることはないの?」と聞かれて、彼は「雑談なら」と言って、応じているんです。

ーーなぜ録音・録画をしないと取り調べに応じないことにしたのですか。

実は、問題のウィルス「iesys.exe(アイシス・エグゼ)」に使われたプログラミング言語はC#ですが、彼は「僕はC#は使えない」と言うんですね。ところが、警察が最初に取った身上調書に、彼が使えるプログラミング言語が列挙してあり、その中にC#が入っていたそうです。彼は、C#は他人が書いたプログラムがあって、それが実行できるかどうか確かめろと言われて確かめたことはあるが、自分では書けない、と説明したそうです。そういう大事なことをさりげなく調書に入れ込もうとしていたことが分かったので、調書ができる時のやりとりはちゃんと記録してもらわないと危ない、と思いました。

最初に一般的な録音・録画を求める書面を送りましたが、それに加え、計3回に渡って、強く録音・録画を求めました。本人も、録音・録画をしなければ話せないと警察に明言したところ、捜査官がパソコンで仕事をする前で何時間も黙って座らされることになりました。その後、「話せることはないの?」と言われて雑談に応じたところ、捜査官は雑談に紛れ込ませて事件周辺の話をいろいろ聞いてきた。そういう事実上の取り調べが3時間50分も行われたんです。

なので、検事調べでは、録音・録画をしなければ、留置場の房から出ない、ということにしました。私が彼に接見する時刻までに検事から連絡がなければ、そういう対応をすると通知をしました。時間までに録音・録画に応じる連絡がなかったので、彼には出房拒否をアドバイスしました。決定的証拠があって、供述なしで起訴・公判維持ができる事件とは思えないのに、取り調べを犠牲にしても録音・録画をしないというのは、いったい何なのでしょうか…。

ーー彼がC#を使えないというのは、彼にとって有利な事情ですね。

そうなんです。「それだけで、君は真犯人でない、ということになるのでは?」と聞くと、彼も「そうですね」と答えるんです。でも、彼がその話をしたのは、逮捕されてから6日後のことなんですよ。それで、「そんな大事なことを、何でもっと早く言わないのか。このことを、警察は知っているのか」と聞いたら、最初の身上調書の話が出てきたので、これは録音・録画をしないと危ない、と思ったのです。

ーー彼が普段使っていたプログラミング言語は何ですか。

Javaです。

ーーC++はどうですか。

専門学校の時に資格は取ったと言っていました。

ーーウィルスとか遠隔操作などに興味は?

「ない」と言っています。それで、「セキュリティの開発のためには、(日々進化する)ウィルスとデッドヒートを演じている演じているわけで、そういうことに関心を持つこと自体は悪いことじゃないんだよ」と水を向けてみました。でも、本人は「セキュリティには関係ないし、MALWAREには全く関心がない」と。ハッカーの情報を交換するサイトがあるらしいけど、と聞いても、「そういうのは見たことがありません」と。

それで、彼自身がウィルス対策をどうしているのかを聞いてみました。すると「Win8はウィンドウズディフェンダーがついているし、その前のWin7の時にはマイクロソフトで無料のソフトを手に入れた」とのこと。その程度で大丈夫なのか、と聞いたら、「危険なリンクには近づかないから」と言っていました。

【被疑者の人間像】
ーー片山さんは、実際に会っていて、どんな人ですか?

「オタク」だと言われてましたから、そのつもりで会ったら、印象が全然違った。すごくコミュニケーションが取りやすい人なんですよ。確かにゲームは好きで、「全機種持っています」と言ってましたけど、年に2、3回は山に行ったり、バイクで出かけるなどアウトドアの遊びもしていました。コンパにも出ていましたし、女性とデートしたこともある。今年1月にはパックツアーでイタリア旅行をしているんですが、その時には老夫婦と仲良くなって一緒に食事をしていたそうです。

亡くなったお父さんのことはとても尊敬しています。愛情深い両親のようで、前の事件の時も刑務所に面会に来るなど、彼の立ち直りを支えました。弟一家とも親しく交流していて、幼い姪はテレビで彼のニュースが流れると、「あ、おじちゃんだ」と声を挙げているそうです。報道されている彼のイメージと、実際の彼とはずいぶん違います。

ーー逮捕前に、警察が尾行したりマスコミが写真を撮ったりしていましたが、彼はそれをどう見ていたんでしょう。

全然気付いていないんです。

ーーあんなに多くのカメラが、あんなに近くから撮影しているのに?!

新聞に載っている猫カフェでの写真を見せたら、「こんなの撮ってたんですか?!」と本当に驚いていました。警察は江ノ島の猫から記憶媒体を回収して6日後には彼をマークし始めたと報じられていますが、彼は逮捕されるまで、警察に尾行されているのも知らないままでした。真犯人にしては無防備すぎませんか?

ーー前の事件の時と姓を変えたのは何故ですか。

彼の名前を検索すると、いつまで経っても事件のことが出てきて、これでは就職できないと気にしたからです。両親が協力し、分籍して彼だけの戸籍を作ったんです。そして、今度こういうことになって、彼は「これからどうやって日本で生きていけばいいんだろう」と悩んでいます。

【報道のあり方】
当初、江ノ島の防犯カメラで猫に首輪をつける彼の映像があり、それが決定的な証拠だと報じられました。でも、弁護人がそうした映像がないはずだと指摘すると、いつの間にか立ち消えになって、その後仕事先で使っていたPCに痕跡があるとかいうFBIの話にすり替わっている。あの映像の話はどうなったんですか?報道機関なら、そこをしっかり検証すべきでしょう。なのにそれはやらないまま、警察(の情報操作)に使われている。我々弁護人の主張は、あまり載らない。足利事件や村木さんの事件の教訓は、いったいどこに行ったのですか。」



PC遠隔操作:片山容疑者「取り調べで録画を」

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月18日 01時18分56秒

http://mainichi.jp/select/news/20130218k0000m040082000c.html



毎日新聞 2013年02月17日 22時26分(最終更新 02月17日 23時26分)



「パソコンの遠隔操作事件で、威力業務妨害容疑で逮捕されたIT関連会社社員、片山祐輔容疑者(30)が、警視庁などの合同捜査本部の取り調べに「録画しないなら応じない」として、録音・録画を求めたことが17日、分かった。同日接見した佐藤博史弁護士が明らかにした。弁護側も捜査当局に文書で申し入れたという。

 佐藤弁護士によると、取調官が「(録画を条件とするのは)君の考えなのか」と聞いたのに対し、片山容疑者は「弁護士のアドバイスもあったが、自分の考えだ」と答えた。

 取り調べの録音・録画は現在、試行段階にあり、制度化に向けて法制審議会特別部会で対象とする事件や運用規定などが議論されている。

 また、片山容疑者は弁護士に対し「なぜ自分が逮捕されたか全くわからない。身に覚えがないと言ったことに、変わりはない」と容疑を一貫して否認。真犯人について「自分よりはるかに能力が優れている。自分はウイルスを作ったことは全くないし、その能力もない」と話しているという。【松本惇】」



全面的に録画・録音したらいいじゃない。



受けて立とうよ、警視庁さん。


無罪主張の仲代達矢「司法が殺人者になる」

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月17日 16時27分49秒

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130217/ent13021712110010-n1.htm



2013.2.17 12:10



「俳優、仲代達矢(80)が16日、主演映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」(齊藤潤一監督)の初日舞台あいさつを東京・渋谷ユーロスペースで行った。(サンケイスポーツ )

 1961年の三重・名張毒ぶどう酒事件の犯人として死刑宣告を受け、いまもなお獄中で無罪を主張している奥西勝さん(86)を描く作品。「私はえん罪と信じています。もし、このまま奥西さんが亡くなったら、司法が殺人者になると思っています」と語気を強め、役者人生をかけても無罪を主張する覚悟を見せた。」



司法は殺人者だけどね、昔からずっと。



司法を殺人者としないための手段は、



1)捜査機関側の手持ち証拠を全面開示させること。



2)取り調べ過程を参考人聴取を含め全面的に可視化すること。



3)余りに安易に令状を発布する裁判所の改革を行うこと。



4)長過ぎる勾留期間を短縮すること。



5)有罪推定の報道を禁止すること。



これらのことを行えば、かなり司法が殺人者となっている現状を改善できると思うけど、それを頑なに拒んでいるのが、裁判所を含めた刑事司法の当事者達で、それを支えているのが、そこにぶら下がっているマスコミの人間達。



現状を改善しない限り、司法は殺人者であり続けるし、おそらく、改善がなされるのは少なくとも数十年先になるだろう。


一部無罪の男性が死亡 釈放2日後、自殺か

2013年03月03日 | Weblog
2013年02月13日 17時50分37秒

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130213/crm13021314480012-n1.htm



「覚せい剤取締法違反罪などに問われ、違法捜査があったとして一部無罪判決を受けた建築業の男性(43)が釈放から2日後に東京都江東区の川に転落し、死亡していたことが13日、警視庁城東署への取材で分かった。男性が自ら飛び込むのが目撃されており、同署は自殺とみて詳しい経緯を調べている。

 同署によると、男性が8日午前11時40分ごろ、江東区新砂の清砂大橋から荒川に飛び込んだのを通行人が目撃して110番通報した。男性は約1時間後に数メートル上流で発見されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。行政解剖の結果、溺死とみられる。遺書などは見つかっていない。

 男性は平成23年5月、知人宅で覚醒剤を使用したとして逮捕、起訴された。逮捕時に警察官が示した逮捕状を手で引き裂き、口にくわえこんだとして、公用文書毀棄の罪にも問われた。

 東京地裁は今月6日、逮捕状なしで長時間、男性を拘束するなど違法捜査があったと指摘。陽性反応が出た尿検査の証拠能力を否定し、覚せい剤取締法違反罪を無罪とした。公用文書毀棄罪については口に含んで破損させたことを認め、懲役3カ月を言い渡したが、男性の勾留期間が1年半以上に及んでいたため、同日中に釈放されていた。

 一方で、裁判長は警視庁の捜査に対して、「関係者を事情聴取した上で再発防止策を取るべきだ」と異例の批判をしていた。」



こういうことする警察だってわかってて、無批判に警察の情報リークをそのまま発表するんだから、マスコミもどうかしてるよな。



権力を監視する気がないなら、報道機関なんかやめればいいのに。



でも金になるし、責任もないから、おいしくてやめられないか。


顔伏せ、無表情で車両に=「おとなしい」「オタクっぽい」-逮捕の片山容疑者・東京

2013年03月02日 | Weblog
2013年02月11日 01時29分27秒

http://www.jiji.com/jc/zc?key=%b1%f3%b3%d6%c1%e0%ba%ee&k=201302/2013021000041



「パソコン遠隔操作事件で、威力業務妨害容疑で逮捕されたIT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)は10日早朝、捜査員に前後左右を囲まれ東京都江東区の自宅マンションを出た。マンション前には同日未明から30人以上の報道陣が詰め掛け、騒然となる中、同容疑者は顔を伏せ、無表情のまま捜査車両に乗り込んだ。
 近所の人によると、片山容疑者は母親と2人暮らし。同日午前6時20分ごろ、川沿いにあるマンションに捜査員らの乗った車が到着。段ボールの束などを手に約20人が次々にマンションのエレベーターに乗り込み、同容疑者の部屋に入っていった。
 片山容疑者が部屋から姿を現したのは約2時間後の同8時半ごろ。5階の玄関前から階下を見下ろし、詰め掛けた報道陣に気付くと、一瞬驚いたような表情も見せた。太った体格で眼鏡を掛け、青いチェック柄のトレーナー姿。顔を伏せたまま、無表情で銀色のワンボックスカーに乗り込み、走り去った。
 片山容疑者と同じ階に住む40代の女性は「普段はおとなしく、オタクっぽい雰囲気だった」と振り返る。会話したことはほとんどなく、会釈程度の付き合いだったが、エレベーターに乗る際に気遣いを見せてくれるときもあったといい、「優しい人だと思っていたのに、あんなことをしていたなんて」と驚いた様子で話した。
 同じ棟に住む50代の主婦は「平日の昼間にもよくすれ違い、会社を最近辞めたのかなと思っていた」と話す。十年以上の付き合いがあり、長男が小学生のころ、片山容疑者から算数を教わっていたといい、「こんな事件を起こすような人物には見えないのに」と戸惑っていた。(2013/02/10-13:21)」



マスコミの馬鹿連中も進歩がねえよな。



年中無実の人間を逮捕してる警察が、また1人無実かもしれない人の身柄を拘束しただけなのに、完全に犯罪者扱いだもんな。情報リークされて張り込んで。



マスコミの連中には、各地域の弁護士会が主催する憲法・刑事訴訟法の研修を有料で300時間位受けないと報道しちゃいけないとかの縛りをかけたいね。



こんなに酷い無形の暴力を振るいながら体罰いけないとか言ってんだから、どういう頭の構造してるのか割って見てみたいよ。