湯の字にっき

日々の日記をつらつらと綴っております

「隠し剣鬼の爪」楽。

2013-03-20 | 畑中さんのこと。
大阪楽。真ん中辺の、上手の端っこの方で~
東京下手観劇が多かったのでこんな表情発見! な個所がちらほら。

まずね。堀。
いやー、堀。むーかーつーくー。
見事に悪役でしたな。こんなに腹立つやつだったか。

あとはお気に入り個所を。
逃げる訳には行かんのだ。の時の多田くんの表情が
と、めもってあるが思いだせてないし←ごめん。ここいつも畑中さん見てるし
んでも、大阪楽は胸きゅんポイントが多かったな。
狭間との決闘前に友である首藤に見せた片桐の表情がダントツにきゅんとした。
同年代の友に見せる顔と言うのでしょうか。
死に対する怖れもそれでも行く決意も。頷きあうというか目線を合わせる二人の
片桐の表情にその後の真剣勝負がより一層凄みを増してたように思う。
生き死になんだよね、これ。どちらかが倒れるまでの。
そう思うと高見の見物にきた堀腹立たしいねぇ! ←ここでも。
緒形さまはこの人がいたから反面教師的にいい上司のような気がしないでもないが
今後も堀みたいにならずによいお人でいてください。
傷を気遣ったりする優しさや、
二人の間の確執を問おうとしたりが公正な人だなと思ってた。
声よくていいねぇ。
堀とセットで出てきてる時、気に入らない光線を送りまくってるのが
人間味あって良かったです。

狭間との闘いは上手からの方がやっぱり好きみたいだ。
背中で語るというか、背中からのぼる狭間の執念を感じる方が
怖いと言うか。逆に片桐の必死さに繋がるというか。
腕を斬ったり、なぶるように背中を斬りつけたりして、
鬼の爪にこだわらない剣の試合なら狭間の方が上だったんじゃないかな。
本当にこの人は剣でなく「鬼の爪」に捕らわれていたのね。
上役を斬りつけたのもそのせい?
それさえなければ、
やっぱり剣のことだけ考えたにしても鬼の爪にとらわれることなく
結女としあわせに暮らせてたのかな。

緒形さまのお呼び出しから戻って羽織を脱ぐとこ、
ぽんぽんを乱暴にほどく畑中さんの手にときめいた。
やっぱり畑中さんの手の動きが好きのようだー。

岡内さん東京よりさらにゆっくり話してるような感じがした
ここは片桐の表情より結女の心情に添いたいので
上手より下手が好きかな。
片桐の出来ませんの時の表情久々に見られて嬉しかったけど。
ここの手の動きも好きなんだな。
彼女の勢いを止めかねて膝の上で困ってて、でも決する時のぎゅっとした手。
結女さん。本当にどうかしてた、のね。
狭間が牢を破ったことを後悔してるなんて思ってないくせに。
と見るたび思うのだ。自分を目一杯騙してるよなぁ。
傘のシーン。そこにいない狭間に傘を差しかけるような仕草に悲しくなる。
ここは少し離れて見た方が全体見られて好きです。

あとね。
何故私を選ばれたのですか、の辺りの会話で小刀に触るのが
何故か私のチェックポイントだったようです。
東京の後半に気付いたのだけど。ここは大抵触ってるような
心もとない片桐の心理?

結女が上がらずに帰るシーンの照明アジサイのようだった。
ウツクシイです。はかないです。水気を感じる空間になります。
今回は「何も」の後は畑中さんに見入りました。
愕然と怒る片桐様。どれだけ口惜しかったことでしょう。
二人の間の言葉にならない悔しさに胸を塞がれます。
泣き出さずに背を伸ばして帰る結女の姿に涙します。

大阪で見た片桐はなんかいろいろそぎ落とされていたなぁ。
まだ仕事が残っている、と言う時から決意している顔だった。
なので「鬼か」のシーンの「そうかもしれんな」は悲しげではなく、
そっけないと言うか感情を押し込めるとも違う、表面には既に出さないようだった。
多田くんの首藤も答えを聞きに来たのではなく
自分で見極める為に問うたように思えた。

ここのシーンは二人の表情から勝手に気持ちを読み取るのを楽しんでた。
今日はこんな風などと思って観られるのも生の感情がそこにあるから。

そんなこんななラストシーン。
きえと片桐のやりとりは
片桐「お前の実家にはいつ行くか」
きえ「では、明日はどうでしょう」
片桐「明日、明日か。急だな」
きえ「善は急げと首藤さまも仰ってました」
片桐「む」仕方ないと頷く。
きえ、旦那様の苦虫をかみつぶしたような表情を見ているうちに
先ほどの求婚の言葉やら、やりとりを思い出して、ふいに笑う。
片桐「何が可笑しい」
きえ「嬉しくて」←ここもうちょいなんか違うと思うのだが。
片桐、力を抜いて笑う。二人とも笑いあう。暗転てな感じで見てました。
いやー、こしょばゆいね。←お前がな。

舞台上の一本の爪は堀の体内にそして、片桐の胸に刻み込まれた鬼の爪の傷で
その傷跡と共に生きていくのだな片桐は。

「谺返し」より「鬼の爪」の方が全体に照明暗かったように思うので。
結構見え辛かったりしました。自分の目が悪いのもあるけど。

余談だけど。首藤は片桐が落ち着いたら即、自分もヨメをもらいそう。
片桐大好きだよね。この人。
ヨメ。既にいるのかもしれないが、
なんかマザコンぽく感じてたので好きだったのは片桐母か?
はいはいもうすぐ終わりますよ、と言うことを知らしめるように
最初と同じ位置に寝ころぶ姿好きだったわ。
道場で小野センセイとのやりとりはゆるゆると和ませていただきました。
彼はどんな場でも、よき友でしたね。

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「盲目剣谺返し」楽。

2013-03-20 | キャラメルボックス辺りのこと
サントラ聞きながら脳内再生。

楽の挨拶見てて思ったけど、こちらは天然さんご夫婦ね。
似たもの夫婦というか
演じている時はかっこよかったり美人さんだったりするのに
素になると面白いと言うか。素敵です。
大内さんと温井さんのバランスは美男美女とかお似合いの二人とか
言いたくなるなる並びでした。
時代劇では「裏切り御免」「降りそそぐ百万粒の雨さえも」
それから「あしたあなたあいたい」でもこの二人。他にもあったかな?

大阪の楽を見ていて唐突に、ここの三村って目が見えてるのかと思った。
島村様の弱点。三年前の「女ですよ」の辺り。
回想シーンだけど唯一、舞台上で目が見えてていいとこだなぁと、
今まで筒井君の「女ですよ」がすんごい好きでそっち大注目してました。
女のところで声が裏返るのが好きなんです。

だだ茶豆のところの筒井君が言う後添えの台詞。
終わりのタイミングは公演が進むにつれ分かりやすく
楽では大内さんもぐいっと膝を回して言葉封じにしてたので
笑いが大きかったのですが、
東京公演の前半の方が好きだったなぁ。
大内さんがゆっくりと少しずつの圧力をかけるように身体の向きを変えて、
それに合わせて声のトーンも落ちて、大内さんの膝が筒井君の方を向くのと
同時に筒井君の台詞おわると言う感じががちょうどよくて、
笑顔で脅すような雰囲気が好きでしたな。

徳平のまるまった背中。佳世が出て行ってからの気の落ち込みようが気の毒で。
武士の一分の決意を見せられる辺りの、手ぬぐいで涙を拭うところは
本当にちいさいおじいちゃんのようでかわいそうだったなぁ
ラストで後ろに控えているのは大阪の方が分かりやすい気がした
照明少し明るくなったような気がしないでもなし。
徳平の喜ぶ姿を見せないのがまたいいんだけど存在に気付かれないままだと淋しいしね。

坂口さんのだだ茶豆を手に立ち上がりゆらりと揺れる鬼のような背中
大内さんの気配で怯える様子と合わせて楽しませて頂きました。
坂口さん29歳とは。

遠縁の娘! のところかな、大内さんが見えないながらも
変な気配に目ぱちぱちさせてるのがかわいかったです。
こちらも似たもの夫婦で。
相手が見えていてもいなくても関係なしに
身振り手振りで語る様が愛おしい人達でした。

ショパンのようだなぁと思うエンディング
でもショパン知らないんだけどね。
佳世の涙がこぼれるシーンの音楽は聞くだけであの場面に心が連れて行かれる。

良い音楽たちだったなぁ。どちらも。
サントラ出て本当に嬉しいよ。

ほぼ前説の質問もいろいろありました。
畑中さんの画もいろいろあったようですが、ワタクシはぴょん吉しか見られませんでした。
一番よいなと思った質問は東京公演の千秋楽、
谺返しをあと一回残すというところで出されたアンケートからの質問。
隠し剣鬼の爪に出てくる菅野さんと筒井君の見分け方を教えてください。というヤツ。
私も初めて見た時、それ思いました。どっちがどっちだって。
似てますねぇ。中身はまるで違うそうですが。

小野道場でセンセイに返す言葉がそれぞれ印象的で。
目に焼き付けました、の隠し剣と
心に焼き付けました、の谺返し
そんな、舞台だったなぁと思ったりなんだリしました。
しばらくサントラ聞いて思い出に浸る日々。
彼女達のように背筋を伸ばして凛々しくそして、丁寧に日々生きていきたいものです。

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