気ままに

大船での気ままな生活日誌

超絶技巧!明治工芸の粋

2014-05-29 08:27:50 | Weblog

三井記念美術館で開催中の”超絶技巧!明治工芸の粋”を観に行って、びっくり。帰ってから、録画しておいたNHK日曜美術館を観て、さらにびっくりした。何故って、老眼鏡で現物を観たものより、テレビ画像では、さらに微細に映し出されるのだもの。だから、このブログ記事も。テレビ画像を中心に紹介したいと思う。

まず、いつも大物が展示される、個室展示(展示室2)の竹の子・梅。象牙の彫刻に彩色を施したものだが、本当に、今、掘ってきたばかりの本物の筍みたい。相当な時間をかけて、じっくり丁寧に制作しているのが一目でわかる。作者は安藤緑山だが、人との交渉を嫌い、弟子もとらなかったため、この素晴らしい技術の継承はされなかったという。また、こういう作品はアカデミックなところでは評価されず、忘れられてきたんです、再評価したいと美術史家の山下裕二さんが語る。

 

安藤緑山の作品は展示室4に12点もあり、十分、楽しめる。野菜とか果物とか身近なものが多い。もし、これらをテーブルの上にちょこんと置いておけば、招待された初対面のお客さんもびっくり、みな笑顔になり、すぐ打ち解けるだろう。お見合いの席にいいかも。

柘榴(一部)

蜜柑(一部)

そして刺繍絵画もすごい。絹糸をまるで絵筆のようにつかって縫い、織る。下絵は竹内栖鳳ら日本画家が担当した。これも、西洋人を驚かし、喜ばしたに違いない。びっくり仰天の孔雀や瀑布図。これも、手が込んでいて、3年くらいかけて制作されたのではないかという。職人さんの絵画に負けてなるものかの、心意気が感じられる作品ばかり。

孔雀図屏風

瀑布図

七宝も

薩摩焼き。 ”蝶に菊つくし” 無数の蝶が舞う。3mmの蝶には翅の上下が色分けされている。

金工 ”古瓦鳩香炉”鳩の視線は蜘蛛。

自在 ”蛇”。明治になって職を失った甲冑師がその技術を生かして制作した。

自在に動くことを確かめ、おどろく井浦新さん。

漆工 ”四季草花蒔絵堤箪笥”

明治の超絶技巧にめろめろになった展覧会だった。これらは、村田コレクション、清水三年坂美術館所蔵のものだという。一度、小村雪岱展で寄ったことがあるが、今度は、工芸品見学で訪ねてみたい。

 

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