気ままに

大船での気ままな生活日誌

花・フラワー・華 2024 山種美術館

2024-04-05 22:13:28 | Weblog

こんばんわ。

府中市の東郷寺の豪華な枝垂れ桜を見たあと、京王線で新宿駅まで出た。このあと湘南新宿ラインで一気に大船までと当初、考えていたのだが、ふと、恵比寿(広尾)の山種美術館のことが頭によぎった。桜の季節には、いつもぼくの好きな奥村土牛の”醍醐”が展示される。京都の醍醐寺の三宝院前の土塀のしだれ桜がモデルなのだが、その桜「太閤千代しだれ」の子孫(組織培養により育てた若木)が2021年に美術館前に植樹された。まだ、3年ほどだが、この間、花が咲いているのを見たことがなかった。東京の桜が満開になったばかりだし、今なら咲いているに違いないと確信した。特別展、花・フラワー・華 2024も見たいが、今回は、むしろ若木の醍醐の桜の方がより見たかった。

美術館前の若木の醍醐の桜はなんともう葉桜になっていた。それも咲き終えたばかりの”葉桜”ではなく、いきなり若葉が出たような感じ。まだ若木なので花を咲かせられないのか。

受付の方に聞くと、数輪咲いているそうですよ、という。帰りにじっくり探すと、上の方に3輪ほど、固まって咲いている。

ホームページで調べてみると、4月1日に数輪、開花したとのこと。その数輪がこれだ。昨年、たくさんの花を咲かせている写真があったので、幼くて、花を咲かせられないのではなく、最近の異常気象のためかなにかで、若葉ばかりが出て、花は数輪しか開かなかったのだろうか。残念だが、なんとか花を見ることができたのはうれしい。

本展の主人公、土牛の”醍醐”の桜が横でさびしそうだった。

醍醐寺の三宝院前の土塀のしだれ桜は今も咲いている。

第1章 百花繚乱

では、展覧会へご案内しましょう。花・フラワー・華 2024。サブタイトルに”土牛の桜、福田平八郎の牡丹、梅原龍三郎のばら”とある。まずこの三つから。

醍醐(土牛)山種美術館の人気作品。京都の醍醐寺の三宝院前の土塀のしだれ桜がモデル。

牡丹(福田平八郎)

薔薇と蜜柑(梅原龍三郎)

そのほか、四季折々の花。順不同。

荒木十畝《四季花鳥》写真撮影が可能なとき撮った作品

川端龍子の”八ツ橋”。光琳の”八ツ橋” を意識しているが、燕子花は光琳は判で押したようだが、こちらは一つひとつ違う。

小林古径 ”白華小禽”

小茂田青樹 ”春庭” 

千住博 夜桜 (平成13年)

第2章 人と花

上村松園 桜可里 桜の枝をもつ女性一行。師宣の”上野花見の躰”を取材。

伊東深水 吉野太夫 吉野太夫は江戸初期の京都の廓を代表する太夫。 廓の桜を見て、「ここにさえさぞな吉野は花盛り」と詠んだ。 満開の桜を背景に。

菱田春草《桜下美人図》桜と美人もよく似合う。

松岡映丘 春光春衣

この日は午前中、東郷寺の5本の枝垂れ桜を見て、昼に山種美術館で百花繚乱を楽しみ、土牛の枝垂れ桜の数輪の花まで見て、さらに大谷1号まであり、すばらしい一日だった。

では、おやすみなさい。

いい夢を。


(醍醐寺の桜、2014)

 

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4 コメント

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桜咲かず? (アナザン・スター)
2024-04-05 23:00:28
気象異常を醸しているのは、人間の身勝手さを否めません。
明りが上空までに達し、花の開花を遅らせるだけではなく、咲かぬ状態を引き起こすのです。
夜空の星が観えないのも、光害ですものね。
花への夜間照明、やってはいけないことです。
四季のサイクルが、狂ってしまうんです。
早よ咲けとばかりの意地悪に、お冠むりかもです。

日本画は好いですねぇ・・・
桜に想いを馳せれば、何方も美人に。

都内をご案内下さり感謝です。

回向院の路を隔てた場所の、吉良邸跡には八重桜がありそれは見事でした。

ありがとうございます。
Unknown (小父さん)
2024-04-06 08:35:12
おはようございます。

大谷2号ホームランおめでとうございます。
今朝早朝は起きること出来ませんでしたけど、ホームランのスイッチが入ってきましたかね。

さてさて広尾、父方の墓がある地ですが、もうお参りすることも無さそうです。父は養子ですから(笑)

>京都の醍醐寺の三宝院前の土塀のしだれ桜がモデルなのだが、その桜「太閤千代しだれ」の子孫(組織培養により育てた若木)が2021年に美術館前に植樹された。

へ~っ!これは京都に行く場所が出来ましたね。

>帰りにじっくり探すと、上の方に3輪ほど、固まって咲いている。

凄い凄い!
芸術ってそんな所に潜んでいるんですね。

>本展の主人公、土牛の”醍醐”の桜が横でさびしそうだった。

なるほどなるほど。

>醍醐(土牛)山種美術館の人気作品。京都の醍醐寺の三宝院前の土塀のしだれ桜がモデル。

作品が醸し出す何かが訴えかけてくれるようです。
いやはや、marboさんの紹介がなければ、すーっと通り抜けるでしょうね。

>牡丹(福田平八郎)

神秘的です。

>薔薇と蜜柑(梅原龍三郎)

龍三郎は「ばらの花に自分は非常に光を感じている」とか。これって洋画ですか?

>小林古径 ”白華小禽”

あら、青い鳥が描かれているのに今、気がつきました。

>小茂田青樹 ”春庭” 

う~~~ん、いいですね~。

>千住博 夜桜 (平成13年)

なるほどなるほど。
こうしてmarboさんのブログで花見ができるのは楽ちんです(笑)

>上村松園 桜可里 桜の枝をもつ女性一行。師宣の”上野花見の躰”を取材。

絵画の世界ってどこにでも連れて行ってくれますね。

>伊東深水 吉野太夫

へへへ、当世一の名妓「浮舟太夫」だったのが、吉野山の桜 を想い浮かべながら詠んだ歌からいつしか浮舟の名を 『 吉野太夫 』 とはなんと粋な!
伊東深水も粋人だったんでしょうね。

>菱田春草《桜下美人図》桜と美人もよく似合う。

お~お~っ、現代の花見宴会の無粋なことよ(笑)

>松岡映丘 春光春衣

桜をめでる平安貴族ですか!粋を通り越した天国みたいな世界ですね。

お陰様で素敵な土曜日の朝を迎えることが出来ました。

有難うございました。
アナザン・スターさま (marbo)
2024-04-06 08:41:34
たしかにヒトの身勝手で地球をぼろぼろにしてますね。植物もたまにはストライキでしょうか(笑)。

桜の前ではみな笑顔、誰もが美人になりますね。

吉良邸跡には枝垂れ桜がありますね。ぼくは咲いているときにはまだ行っていません。

ありがとうございます。
小父さんさま (marbo)
2024-04-06 18:13:10
大谷、連発2号出ましたね。ぼくもそのときは寝床の中。どうも、見てない方がいいみたいです(笑)。5時半に起きて、結果を知り、そのあおとはずっと見てました。もう一発期待したのですが、そうは問屋が卸さなかったです(笑)。明朝の由伸先発のときに是非3連発を!

山種美術館の展覧会、おつきあいいただきありがとうございます。日本画家がほとんどですが、梅原龍三郎や中川一政ら洋画家も入っています。きっと、山種さんのお友達だったのでしょう。

それぞれの絵画の感想コメント、楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。

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