気ままに

大船での気ままな生活日誌

ドジャース、2勝2敗のタイへ

2017-10-29 21:15:28 | Weblog

こんばんわ。

今日は朝から雨で、珍しく一歩も外へ出なかった。でも、退屈するようなことはなかった。午前9時からはじまったワールドシリーズ第4戦があったしね。もし、ドジャースが負ければ、あとがなくなる大事な試合だった。一方、アストロズもここで勝って、ワールドチャンピオンに王手をかけたいところ。そんな必死さがひしひしと伝わってくる緊迫したいい試合だった。

両先発投手が快投。アストロズのモートンは6回まで被安打2、ヤンキースのウッドは6回裏にスプリンガーにソロホームランを打たれるまで、ノーヒット。息詰まる投手戦だった。昨日のダルもこんな風に投げてほしかった。

両投手がリリーフに代わってから試合は動いた。ドジャースが7回に1対1と追いつき、9回に怒涛の攻撃をかけた。無死一、二塁からベリンジャーの二塁打で勝ち越し。さらに、ペダーソンの豪快な3ランで6―1とし、勝利を決定的とした。そして、守護神のジャンセンが登場、抑えて、ドジャースに2勝目をもたらした。

大きな1勝だった。これで、2勝2敗のタイ。たとえ、明日、負けてもホームのLAに戻れることは確定。ダルビッシュのリベンジの機会もおそらくあるだろうし、前田の活躍の場面も見られるだろう。

試合を決定づけたペダーソンの3ラン

ドジャースのクローザー、ジャンセン。

解説の斉藤隆さんもドジャースのクローザーだった。

今日はベンチのダルビッシュ有。

昨日のロングリリーフで、今日は休養の前田健太。

明日の先発は、第1戦と同じ、カーショーとカイクル。カイクルはア・リーグチャンピオンシップで田中と1勝1敗。明日は、第1戦で負けたカーショーにリベンジするような気がする。

そして、ぼくの予想。第7戦までもつれこむ。そして、最終戦は、ダルが先発完全試合でドジャースのワールドチャンピオンをもたらす。

それでは、おやすみなさい。

いい夢を。

ヒューストンの街の灯

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漱石の倫敦塔と怖い絵

2017-10-29 07:02:20 | Weblog

おはようございます。

先日、上野の森美術館で開催されている”怖い絵展”を見に行った。中野京子の著書”怖い絵”で紹介されたものをメインに、約80点の作品が展示されている。

この中でも、最大の話題作は、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵の、ポール・ドラローシュの”レディ・ジェーン・グレイの処刑”であり、ぼくもこの絵を見るのを一番の楽しみにしていた。

漱石は二年間、英国に留学しているが、その間、ナショナルギャラリーやテートブリテンなどの美術館巡りを結構している。そして印象に残った絵画について、帰国後の著作の中で引用している。テートブリテンで見た、ミレーのオフィーリアは”草枕”で、そして、このドラローシュは”倫敦塔”の中で述べられている。

レディ・ジェーン・グレイは、16歳のときに、イングランド史上初の女王として即位したが、在位はわずか9日間で、罪を着せられ、斬首刑とされた。その処刑場面がこの絵だ。本展の第6章:歴史に展示されている。思ったより大きな絵(縦2.5m、横3m)で、30分待ちで入って、会場内も大混雑の中で進んできたが、この大きさならば、鑑賞するのに問題はない。

ポール・ドラローシュ ”レディ・ジェーン・グレイの処刑”


展覧会のちらしに、各人物の行為の説明がある。ジェーンは潔白を主張するかのような純白のドレスと、真新しい結婚指輪をはめ、首を置く台を手さぐりしている。隣りの聖職者はやさしく導く。右の死刑執行人は大きな斧を持っている。左の二人の待女は悲しみにくれている。藁は斬首後の出血のため置いてある。

漱石は、この著作の中で、”二王子幽閉の場とジェーン所刑の場については有名なるドラロッシの絵画がすくなからず余の想像を助けている事を一言していささか感謝の意を表すると記している。少し長くなるが、以下に、その関連の文章を載せる。

女は白き手巾で目隠しをして両の手で首を載せる台を探すような風情に見える。首を載せる台は日本の薪割台ぐらいの大きさで前に鉄の環が着いている。台の前部に藁が散らしてあるのは流れる血を防ぐ要慎と見えた。背後の壁にもたれて二三人の女が泣き崩れている、侍女ででもあろうか。白い毛裏を折り返した法衣を裾長く引く坊さんが、うつ向いて女の手を台の方角へ導いてやる。女は雪のごとく白い服を着けて、肩にあまる金色の髪を時々雲のように揺らす。ふとその顔を見ると驚いた。眼こそ見えね、眉の形、細き面、なよやかなる頸の辺りに至るまで、先刻見た女そのままである。思わず馳け寄ろうとしたが足が縮んで一歩も前へ出る事が出来ぬ。

女はようやく首斬り台を探り当てて両の手をかける。唇がむずむずと動く。最前男の子にダッドレーの紋章を説明した時と寸分違わぬ。やがて首を少し傾けて「わが夫ギルドフォード・ダッドレーはすでに神の国に行ってか」と聞く。肩を揺り越した一握りの髪が軽くうねりを打つ。坊さんは「知り申さぬ」と答えて「まだ真との道に入りたもう心はなきか」と問う。女屹として「まこととは吾と吾夫(おっと)の信ずる道をこそ言え。御身達の道は迷いの道、誤りの道よ」と返す。坊さんは何にも言わずにいる。

女はやや落ちついた調子で「吾夫が先なら追いつこう、後ならば誘うて行こう。正しき神の国に、正しき道を踏んで行こう」と云い終って落つるがごとく首を台の上に投げかける。眼の凹んだ、煤色の、背の低い首斬り役が重た気に斧をエイと取り直す。余の洋袴の膝に二三点の血が迸しると思ったら、すべての光景が忽然と消え失せた。

絵画では、室内での処刑だが、実際はロンドン塔の広場で行われ、ジェーンは白いドレスではなく、黒い服を着せられていたようだ。涙を誘う、悲しくも、怖い絵である。

ぼくはロンドンナショナルギャラリーに二度ほど、訪ねているが、そのときは、この名画を知らず、ただ、通り過ぎていた。テートブリテンのオフィーリアはしっかりと見ているのに。でも、今回、上野で見ることができ、漱石さんに申し訳がたったと思う。

ロンドンナショナルギャラリー

ロンドン塔を望む


ほかの怖い絵については、別の機会に紹介したい。

それでは、みなさん、悪天候の中ですが、きょうも一日、お元気で!

 

コメント (2)
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