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気ままに

大船での気ままな生活日誌

円覚寺 宝物風入れ

2010-11-05 18:33:30 | Weblog
奈良で宝物をいっぱいみてきたばかりだけれど、地元の円覚寺で”宝物風入れ”をまだやっていることを思い出し、出掛けてきた。最終日で、時間も3時半までというときに、2時半すぎに到着、滑り込みセーフだった。その代わり、もう見物人は少なくなっていて、ゆうゆうと観ることができて良かった。

奈良では寺院建造物も、国宝ばかりだが、わが神奈川県では、惟一の国宝、舎利殿も公開されている。元、尼寺を移築したもので、仏舎利の奥歯が安置されている。お坊さんの説明によると、鎌倉時代に輸入された建築様式は、大仏様(天竺様)と禅宗様(唐様)で、前者の代表が、先日観てきた、東大寺の南大門で、後者の代表がこの円覚寺舎利殿だそうだ。鎌倉もたいしたものだ。えへん。

そして、時間がないので、すぐ方丈の宝物展示室に向かった。もう3,4度みているので、だいたい分かってきた。重要文化財も多数あり、明兆が描いた、五百羅漢図や、仏涅槃図などもいい。涅槃図の動物たちの嘆き悲しむ様子もよく描かれている。そして払子などの工芸品や法衣類、袱紗などもうつくしい。

第二展示場では、おやさしいお顔の夢窓国師像や北条時宗の書状、ぼくの好きな、足利義満筆の額字もある。これらも、みな重文である。

それから、英一蝶の寿老人、梅、竹の墨書三幅対、牧渓の達磨像やお猿さんの絵、応挙のかわいらしい虎の絵、雪舟の山路図、そうそう、徳川家康像、西行の富士見図なんかもあった。有名画家や有名人が描かれていると、ミーハーのぼくにはうれしいことなのだ(汗)

そうそう、厨子に入った、銅像阿弥陀如来両脇侍立像もよかったです。奈良から帰ってきたばかりに、鎌倉の宝物がみられ、幸せな午後だった。

払子と袱紗


銅像阿弥陀如来両脇侍立像と抜陀婆羅(ばつだばら)像(宗淵作)


。。。。。

”尖閣ビデオ流失”、大騒ぎですね。はじめから、公開すればいいのに、何をこわがってるんだ。 犯罪かもしれないが、庶民が見たがっていたのを見せてくれたのだから、義賊、鼠小僧次郎吉だな。

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正倉院展 

2010-11-05 11:47:22 | Weblog

正倉院展はここ毎年のように行っている。去年はご即位二十年記念で、特別のもの出品しているということで、紫檀木画槽琵琶など、優品が展示されていた。今年は、平城遷都1300年と光明皇后ご遠忌1250年に当たるということで、さらに、その上をゆくものが公開されるというので楽しみにしていた。11月3日、午後1時。3時間待ちを覚悟していたら、”75分待ち”の表示。でも実際は約1時間待ちで入場することができた。

今回のスターもやはり琵琶。螺鈿紫檀五絃琵琶で19年振りの出陣だそうだ。会場内で、それを真近にみるための列があって40分待ちだった。でも、背伸びして、さらに首を伸ばさなくても、普通に、隙間から十分、観賞できた。これから行く人は、わざわざ並ぶ必要ありません。時間がもったいないです。それに、拡大写真なども掲示してあるし、その琵琶で弾いた音楽も流れている。表にはラクダにのった琵琶をひく胡人の文様が、裏面の螺鈿による花模様がとくにうつくしい。また何よりも姿がうつくしい。


うつくしいといえば、この蘇芳地彩絵箱も見逃せない。献物箱で、表面を蘇芳色で塗り、橙と白と緑の細粉を吹きつけて下地をつくり、そのあとに、様々な色で団花文を施しているそうだ。


うつくしいとはいえないが(笑)、すっぽんの形をした入れ物も面白かった。写実的で、化石かと思うほどだ(笑)。亀の蓋と容器で対になっている。甲羅に北斗七星の模様があった。でもじっと目をこらさないと分からない。捜すのに10分かけていた人がいたが、そこまでする必要はありません。壁に拡大写真があります。青斑石鼈合子。


この壺も、印象に残った。高さ50センチ、重さ37キロ。大胆にして繊細、開高健みたいな銀壺だ。繊細な模様がすばらしい。馬上の人物が振り向きざま矢を射るシーンなどがみえます。白内障になりかけの中高年の人は、壁の拡大図で、確認してください。


婦人用の靴。中国製ではないかと推定されている。黄色い靴だったようだ。むかしはうつくしかっただろうな、と思ってみてください。今はむざんやな、です。


ぼくは、もういつあの世に行ってもいいと思っているから、薬には関心ないけど、昔のおえらいさんは長寿を願って、薬をいっぱい集めていた。60種の薬の記録帳があり、現在も40種、正倉院に残っているそうだ。毒性(薬と毒は紙一重、お酒もそうです;汗)も残っているそうです。これも、そのひとつ、ナウマン象の第三臼歯の化石だそうです。”種々薬帳”と”五色龍歯”。



その他、伎楽面の”酔胡王”。舞台では飲めや踊れやの宴会を開く役割(汗)。今年は”天狗の面”をよくみる。きのう天狗の夢までみてしまった(笑)。


いつものように、税金として納める、調布(水木しげるさんの住んでいる処ではありません)もいくつも展示されていた。赤色や青色がまだ残っている絹。1300年間、まだ生き続けている。和紙の書もまだまだ息をしていた。

すばらしい正倉院展だった。ぼくも息をしている間は行こう。でもボケてしまったら、行ってもわけがわからないかもしれない。

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