まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

その場に相応しい良識を!

2006年09月01日 | プンプン
 「ママー、もう出たい・・・出るよ
そう言って、さっさとお風呂から飛び出していった二人 幼稚園の年長さんと、年少さんくらいに見える兄弟は、身体を拭きもせずに、出て行ってしまいました
 きっとお母さんは「待ちなさい」と追いかけるのかと思いきや・・・  「ママだってゆっくりお風呂に入りたいんだから」とぷっとふくれて叫んだかと思うと、お母様はザブーンと湯船に。まわりにおられた年配の方々も、呆気にとられているようでした

 ちょうど浴室から出るところだった私が脱衣室に出てみると、兄弟二人は、床をしずくでぼとぼとにしながら、あっちこっちに立っては、そこらじゅうの脱衣カゴをくちゃくちゃと探しています。
 そう言えば、お風呂に入ってきた時も、お母さんは二人の息子達に「かかり湯」もさせず、どぼんと浴槽に入る子供達を咎めることもありませんでした・・・
 何だかんだ言いつつも、やっぱり子供好きの私ですが、さすがにこの子供達の様子には閉口し、兄弟に向かって言いました
 「ほらほら、あなた達、見てご覧なさい!きちんとママに拭いてもらってから上がっていらっしゃい あなた達の身体が濡れたままだから、こんなに床が濡れてしまったでしょう?こんなふうになると、みんあ滑って危ないのよ もう一度、ママのいるお風呂に入っていらっしゃい!それに、そのままだと風邪を引いてしまうかもしれないしね
 案の定、子供達は返事もしません 私のほうに顔を向けることもなく、プイと横を向いたまま・・・
 でも、明らかに、上の子の顔には狼狽があります 知らないオバサンに声をかけられ、どうも叱られようだ、ということに対する羞恥と驚き・・・けれど、素直に謝ったり、「うん!じゃあ、ママのところに行って、拭いてもらってくる」と素直に言えるだけの大らかさもない・・・
 典型的な内弁慶タイプ。とてもお利口そうに見える子供達ですから、きっとおうちでは、誉められて育ってきたのでしょう

 その子供達は、その山小屋の中でも、ずっとうるさくしていました
その宿へは、上高地から徒歩で約2時間強。今では「氷壁の宿」として、一般の観光客の方にも人気のある宿となり、山小屋と呼ぶにはお気の毒なほど、洗練された場所になっています
 宿のご主人も、そういう方向転換的な意図もあり、敢えて一般客にも満足してもらえるような設備を整えて、さまざまなお客様を歓迎なさっていますが、やはりそれでもそこは上高地から徒歩でしか行けない山の中の宿であり、家族旅行のメッカである伊豆や箱根のファミリー仕様の観光旅館ではありません 実際には、利用客のほとんどが登山もしくはしっかりハイキングを目的としたお客様なのです。
 そういう状況を思えば、少なくともその場所で、子供がキーキーキャーキャーと騒ぎ、旅行気分に浮かれることは大いに場違いであることは避けられません

 もちろん、下田や伊東の旅館やホテルでも、子供が騒ぐことが歓迎されるわけではありませんし、それが正しく許されることでもありません しかし、やっぱり子供は、旅行に来たハッピーな気分で、ウキウキキャッホーですから、他のお客様のご迷惑になったり、不快な思いをさせたりしない程度であれば、大目に見られて良い部分もあるかもしれません

 それにしても・・・その子供達のご両親は、やっぱり、「親としてのわきまえ」を持つべきではなかったか?と思えてなりません。
「10歳以下の子供の宿泊はお断り」などという規制がその宿になかったとしても、社会人として、親として、そこではどのように振る舞うべきか?子供達に、どのようなことを注意し、どのようなことを禁止するか?しっかりと考え、教えるべきだったでしょう

 帰りの上高地では、こんなこともありました
環境保護のため、現在は、自家用車では入っていくことは出来ない上高地。当然、バスターミナルはいつも人でごった返しています 
 大きなザックを背負った登山客もいれば、パンプスを履いた観光客もいます。みんな、それぞれの思いを持って、その美しい景色と空気を楽しんでいるようです

 そんな中、真っ黒に日焼けしたタンクトップ姿のパパと、ショートパンツ姿のママ、おじいちゃん、おばあちゃんの家族連れがいました。上の男の子は4,5歳。下の女の子は2歳くらいでしょうか。
 
 「パパ、おしっこしたい!」
 「ええー?なんでやねん。ご飯食べた時に、行っとけ言うたのに、おまえが行けへんかったからや!パパは一緒に行ってやれへんでー!おまえが一人で行ってこい!」
 「なあ、ママ、おしっこ!」
 「ママも行ったれへん!一人で行っといで!・・・ほら、あそこがトイレやんか。行っておいで!」

 すると、おしっこ君は渋々、一人でお手洗いのほうに走って行きました 4,5分過ぎた頃でしょうか。おしっこ君、家族の待つところまで戻ってきました。でも、少し様子が変です

 「パパ、おしっこ、あそこではでけへんかった!あんな、机みたいなところに、小さい箱があって、100円入れてって書いてあんねん!ぼく、お金持ってへんから、おしっこ、でけへんやんか!」
 「ウソ言うな、おまえは!ウソつきやなあ!なんでお金がいんねん!」
 「やあ、あんた、もうおしっこ、ちびってしもてるやん!スボン、濡れてるやんかあ!おしっこしてしもたから、そんなウソ言うてんやろ!悪い子やなあ!」
 「おまえ、ちゃんとゴメンナサイって謝らんか!ウソつきは泥棒の始まりやって、いつもパパが言うてるやろ!」
 「ウソ言うてへん!ほんまや!100円、いるねんで、あそこのトイレは・・・」

 彼らの会話が、関西弁だったので、妙にほのぼのと、ハッピーなものに聞こえましたが・・・
 でもね、実際に、上高地の公衆トイレは、すべてが有料トイレなのです あの高地で、屎尿処理をするためには、とても高い技術と費用を必要とします。
 私が子供の頃の上高地などは、当然、ポットン便所で、子供の小指ほどの大きさがあろうかと言うほどの大きなハエが飛んでいたものです それに比べて、今はアルプスの中のどのトイレも、飛躍的に衛生的で、きれいになり、トイレットペーパーまで、備え付けは当たり前のようです

 しかし、そのようにするためには、莫大な費用がかかっているのです
そこで、長野県や松本市、上高地の観光施設では、利用者に理解を求め、ほんの申し訳程度ではあっても、その費用の一部負担を呼びかけているのです。
 このことは、いろいろなガイドブックにも記載され、現地でも多くのところに書かれています

 現在は、ほとんどの場所は当然のごとく、子供連れ、家族連れにも門戸が開かれる時代です
 一時代昔は、子供連れでは敷居が高く、なかなかいけなかった場所も、暗黙の了解のうちに、子供同伴は御法度、というようなところも、今では堂々と家族で訪れたり、利用できるようになっています
 確かに、それはとっても素敵なこと、ですね

 しかし、それでもなお、親は「社会人」として、子供を同伴、同行させるだけの知識や意識、良識を持つべきだと思います
 どこでも、「行きたいから行く」「何の規則も規制もないのだから、誰に咎められることがあろうか?」というのでは、あまりにも動物的です。

 その場に行くために相応しいものは何か?と考えた時、それは「服装や持ち物」だけではなく、「良識」というものも必要である、ということを、是非、大人である親は、知っていて欲しい・・・私はそう思いました

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