まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

優しい人になりたい!

2009年12月31日 | にこにこ
 誰かがケガをした・・・誰かが病気になった・・・そんなことを聞くと、すぐに「まあ、何て事でしょう お気の毒に・・・」と思いますね。そして、早く良くなられるようにと祈り、もっと近しい人であれば、「何かお役に立てることはないだろうか?」と思います。
 そして、実際に、お手伝いをする時もあるし、頻繁に時間の都合をつけて見舞うこともあります。
 でもね、私はそんな時いつも、こっそり「ああ、私の家族は健康で良かった・・・」そうも思ったものです・・・

 今回、息子が重い心臓疾患を患い、大変リスクの高い手術をすることになって、私は全く今までとは違う感覚?を味わいました
 現実をしっかりと受け止め、決してうろたえることなく、「今、すべきことは何か?」と冷静に考える・・・
 しかし、そういう「静」の思いと同時に、一方では、ただただ、何としても生きて欲しい、生かしてやるぞ!という「動」の思いがあり、多くの方々に「力をください」とお願いをしました
 そして、無事に手術が終わってから3週間が過ぎ、当時のことを思い出すと、「別の私」がいたように思えてなりません。

 思えば、入院から手術までの1ヶ月・・・あのひと月ほど「命」という言葉に敏感に反応し、「死」というものを身近に意識したこともなかったでしょう。
 年末に近づき、今年一年の報告やデータなどを報道する番組で「自殺者が○○人・・・」などと聞くと、極々真面目に、「ご自分でもういらないと思っている命ならば、どうぞ息子に譲ってください」と叫びたくなりました。

 テレビでは、医療に関するクイズ番組や報道番組、ドキュメンタリーが多いですねえ きっと視聴率も高いのでしょう。
 何にでも興味のある私ですから、今までもそういう番組は大好き、好んで見ていました。
 でもね、今では、なかなか以前のように「興味」という、ある意味での「志向」で見る気にはなれません

 残念ながら、息子はまだ入院中です
息子の病棟にもたくさんの方が入院されていて、クリスマスもお正月も病院で迎える・・・という方がおいでになるのです。
 こんなふうに、病気や病院が、自分に身近な現実となって、私は初めてそういう「現実」を知りました。
 ブラウン管の向こうの世界ではなく、まさに我がこととして・・・そして、思ったのです。
  私は、本当に今まで優しかったかな?
  私は、人の痛みを、心底理解していたかな?
  私は、自分の目の前のことしか見ていなかったのではないかな?

 東急東横線には、つり革やポールが黄色い色に塗り分けられた「優先席」があります。どんな私鉄にも、たぶんJRにも、そういう席があり、そこには「この付近では、携帯電話の電源を切ってください。」と書かれてありますね。携帯電話の電源を切るのは、心臓ペースメーカーを付けた人達のために!という配慮です。
 私は、敢えて優先席に座ることはありませんが、それでも、案外、平気でその付近でもメールをしていることがありました そんな時、私は「そんなに大勢、ペースメーカーを付けた人はいないよなあ・・・」という気持ち、とでも言うのでしょうか
 息子が手術で取り付けたのは、動脈の人工弁や人工動脈であって、心臓ペースメーカーではありません。

 けれど、息子もそんな一人になったように、若かろうが、健康そうに見えていようが、「社会には、本当にたくさんの身体や臓器に障害を持った方」がいるのですね・・・

 今年も、あと数時間で終わろうとしています。
私は来年からは、本当の意味で、すべての人に優しい心を向け、真の優しさを持って人に接することのできる「素敵な人」になろう!そう思っています

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何を愛でましょうか?

2009年12月15日 | にこにこ
12月に入ると、町中がクリスマスイルミネーションでいっぱいになります 都心の名だたる施設や、大きなショッピングモールやでは、競って特色を出し、人を集めて購買意欲を高めることに余念がありません。
 今年は表参道のケヤキのイルミネーションも復活しましたね。こちらはなぜかLEDでのイルミネーションではなく、昔ながらの「黄色い光」です

 その一方で、温暖化が進んだここ数年は、都心では紅葉の時期が冬にずれ込み、12月に入っても、あちこちでは紅葉も見られます こうなると、秋の象徴だった「紅葉」が、冬の象徴とも言えるクリスマスイルミネーションの時期と重なる・・・こんなことも不思議ではなくなってしまいました

 黄色や赤に色づく木々は、本当に美しい と思うのですが、さすがにピカピカ、きらきらのクリスマスイルミネーションと真剣勝負で張り合ってしまうと・・・ジングルベルやクリスマスキャロルという聴覚からの刺激もあり、軍配は「クリスマスイルミネーション」のほうでしょうか もちろん、神宮外苑の銀杏並木のような、紅葉の別格本山的存在は例外かもしれませんが。
 
 でも、是非、一度ゆっくりと紅葉した木、一枚一枚と葉っぱを落としていく木々を眺めてみませんか?

 私は「愛でる」という言葉が大好きです。
愛でる、とは、辞書で引いてみると「物の美しさ・素晴らしさをほめ味わう。感嘆する。」とあります。つまり、愛でるは「見る」とは根本的に違う行為なのですね
「愛でる」とは、字の通り、愛情を持って見る、ということです。目を開けていたので、自然に目に入ってきた、見えた、という現象と「愛でる」とでは、その行為の動機が違うのです

 11月も終わること、私は薄暮の時間に、六本木のミッドタウンで「クリスマスイルミネーション」と「紅葉真っ盛りの木」を、同時に目にしました。ミッドタウンのお庭のイルミネーションは、午後5時に点灯されます
 4時半あたりからはショッピングやおやつの時間を楽しんだオバサン達が帰宅の時間を少し遅らせ、5時を過ぎると近隣のオフィスで仕事を終えた人々が、ちょっと眺めにお庭に集まりはじめます。
 きらびやかで賑やかなクリスマスイルミネーション・・・見ようとしなくてもいやでも目に入り、見えたとたんに「なんてきれいなんだろう」と心奪われます。
 特に、ミッドタウンのイルミネーションは、立体的な高さではなく、平面の広がりを強調する珍しいイルミネーションで、光の海と化したお庭に、思わず「わあ~、きれい!」と、一人でいても思わず声に出してしまうほどです。
 薄暮の時間でさえ、あんなに美しいのですから、完全に陽が沈み、あたりが真っ暗になったら、その美しさは浮き上がるように見え、きっと息をのむような美しさになるのだろうなあ、と思いました

 そんなことを考えながら、ふっと目を横に移すと、そこには紅葉真っ盛りの木が立っていました。周りを見回すと、誰もそちらの木に目を留めている人はいません
 でもね、その木の紅葉は、本当に本当に美しかったのですよ・・・クリスマスイルミネーションが豪華で華麗、と表現するならば、こちらの木は凛として優美だ、と言うのでしょうか

 私はこの時、あらためて思ったのです 
きっと、愛情を持って「心の目」で自分達の周りを見渡してみると、豪華で派手なものでなくとも、きっとこの紅葉の木のように、自分の心を動かすものがある!ということを・・・
 そして、それを「愛でる」ことによって、自分の心が洗われ、心動かされ、感動から「感じ考えるエッセンス」が与えられる・・・

 幼い頃から、親から、特に母親から「愛でる」習慣を植え付けてもらった子ども達は、きっときっと何事をも豊かに受け止める感性が育ち、豊かに心が育っていくことでしょう

 さあ、今日は心の目で、何を愛でましょうか・・・

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