まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

花を買って帰りませんか?

2010年03月21日 | にこにこ
 三寒四温、まさに今の気候はその言葉通り。でも、吹く風のあたたかさは、確実に春本番に近づいていっているようです

 この時期、お花屋さんの店先には、色とりどりのお花がありますね
 いまどきの花屋さんの多くは、すでに大小さまざまな種類のブーケを作り、持ち帰ればそのままでぽんと活けられるようになっています。
 昔のように、花バサミで切ったり、水切りしなくてもよくなり、その手軽さが「お花を飾る」ことや、お花屋さんそのものの敷居を低くしました お花好きの私としては、この画期的な改革?改善?は、とってもうれしいことです
 こういう現代的な「フラワーアレンジメント」と、やはり区別されるべき芸術や文化としての「華道・生け花」は、当然、日本人として、もっともっと大事にすべきものだと実感していますが、それでもなお、まずは「花」という季節を感じられる美しいアイテムが、もっともっと日常生活の中で身近なものとして存在すること・・・それは人の感性を豊かにするためには、何より素敵なことだと思っています
 店頭のバケツに、無造作に入れられたお花達
つばき、水仙、梅・・・それが、桃、菜の花になり、今度はヒヤシンス、チューリップになり・・・ 今は春を感じさせるアネモネやスイートピーが加わりました。まさに色とりどり
 
 2月初旬から私は毎日、東急田園都市線のT駅で電車を乗り降りし、改札をでるとすぐに目に飛び込んでくるお花達を楽しみました。
 大好きなアネモネが小さなバケツに入れられているに気づいた日は、思わずうっとりと眺め・・・季節が変わっていっていることをあらためて感じ、あっという間に過ぎたこの半年という時間を振り返りました

 その日の帰り、私は赤、紫、白、3色のアネモネを12本買い求め、お気に入りのガラスの花器に生けました ぱっとその空間に春のあたたかさがやってきました!
 20年以上もリウマチを患い、痛さに耐え、暮らしていた叔母の病室に、是非、この空気を届けたい そう思ったのですが・・・
 今は、多くの病院では、お見舞いにお花を持っていくことができません 植物が運んでくる可能性のある感染症予防のため、病院へのお花の持ち込み、病室にお花を飾ることは禁止されているのです。

 私は毎日、叔母の病室に足を運び、すでに反応の低くなった叔母に、手を握りながらお花屋さんの様子を語り、ほんの少しでもお花の優しさ、たくましさ、季節が春にどんどんと向かっていることを知ってもらいたい そう考えていたのです。
 その叔母も、3月に入ってまもなく、故人となりました。今は微笑む叔母の遺影の前には、叔父が買い求めた美しい白のミニ胡蝶蘭が飾られています

 花は、人の心を癒してくれますよ
今ではすっかり大きくなった我が家の子供たちですが、彼らが幼い頃は、私はどんなにお花に助けられたかしれません 理不尽なほど、我が子達に厳しい母親だった私ですが、息子は昔から自我が強く、その上、ウルトラ級の腕白だったため、怒鳴ろうが諭そうが、全く効き目のないことが多々ありました
 そんな時には、私は躊躇することなく、バシっと体罰も与えました。(教育的体罰、正当な躾の範囲の体罰は『あるべき・ある』と私は今でも考えています)
 ここまで信念を持って加える体罰も、やはり、体の芯の本能的な「母性」が、自分の行為を許しません 
 なぜかわいい息子をぶったのか?
 なぜ、言葉で叱るだけでは済ませなかったのか?などなど・・・
そんな時はいつも、自分を責めたり、自分を弁護したり・・・苦しい母の葛藤でした。

 そんな時、いつも玄関や、洗面所や、お手洗いに飾った「ささやかなお花」たちに慰められました 豪華なバラでも、立派な胡蝶蘭でもなく、ほんの数輪の季節のお花です。
 時には、素敵な洋ランのこともありました。当時、マレーシアやシンガポールに出張をすることの多かった主人は、花好きである私のために、帰国するときに空港で簡単に買い求められるデンファレをおみやげにしてくれたからです

 育児を有意義で崇高な仕事と感じながらも、時間に追われ、自分の時間をほとんど持てない毎日では、心がかさかさになっていく思いでした。
 そんな私に、花々は潤いを与えてくれました

 子ども達がお昼寝をするわずかな自由な自由な時間・・・ささやかに飾ったお花を愛でると、天の声が聞こえてくるような気がしました。
 「かわいいあなたの大切な子ども達ではありませんか?今は大変かもしれないけれど、あなたの人生は長いんですよ。今は一生懸命、子育てをしましょうよ。手のかかる子育ての時間なんて、永遠に続くわけではありません。あと数年もすれば、どんなに手をかけたい!と思っても、子ども達のほうから、あなたの庇護の元を離れていくのですもの・・・母である幸せを感じてください!」

 今では子育ての終わった私です。ある意味、自分の自由な時間ばかりになりました そんな今では、お花は育児疲れを癒すアイテムではなく、私自身の心を豊かにする必需品になりました。

 生活の中のお花・・・きっと、さまざまなシーンで、それぞれの家族の潤い、癒しになるに違いありません
 育児に追われるママ達への癒し・・・お仕事と育児の両立に奔走するママへの癒し・・・働き盛りのパパへのエール・・・すべてがイライラの種になっている思春期を迎えた子ども達への潤いに・・・
 そしてもちろん、幼い子ども達には、四季を感じ、いろいろな行事にちなんだお花を愛でる機会となり、心を豊かにします
 
 今度、お花屋さんの前を通る時には、ちょっと足を止め、色とりどりの春のお花を眺めてください
 そして、たまにはお花を買って帰りませんか?
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