Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

一瞬

2011-04-09 00:53:36 | 日記
あれやこれやと熟考を重ねたことが功を奏す場合もあれば

「一瞬」のひらめきが功を奏す場合もある。


仕事も音楽も、最近はその「一瞬」のひらめきを

とくに大事に思えるようになった。


年齢と経験を経て、きっと自分自身のひらめきに

少し信頼が置けるようになってきたのだろう。


Boz Scaggsの「Moments」(1971)

01. We Were Always Sweethearts
02. Downright Women
03. Painted Bells
04. Alone, Alone
05. Near You
06. I Will Forever Sing (The Blues)
07. Moments
08. Hollywood Blues
09. We Been Away
10. Can I Make It Last (Or Will It Just Be Over)



レーベル移籍後の1971年にリリースされた3rdアルバム。

自身のルーツとなるSoul,R&Bとその後のAOR路線とを繋ぎ合わせる

まさに「瞬間」のひらめきが閉じ込められた作品である。


躍動感溢れるホーンとメロディが素晴らしい「We Were Always Sweethearts」

間奏のクレイジーなフルート、軽やかなリズムギターやドラムなど

申し分のない幕開けである。


続くボッサ・タッチの「Downright Women」

流れるようなピアノとしなやかに歌うBozの歌声が耳に残るナンバー。


ハイライトは美しいと言う言葉がぴったりとハマる

「Painted Bells」「Near You」「Moments」の三曲

いずれ劣らずの表現力豊かな歌唱。


突如野暮ったいカントリーテイストに塗り替えられる「Alone Alone」

実にボーカルスタイルの引き出しの多さを感じさせる一曲。


AORの金字塔とも言える、緻密に作り込まれた「Silk Degrees」と比べると

確かに各曲のトータルバランスにはまとまりを欠くかもしれないが

彼の変遷を辿る上で、ここでの「一瞬」のひらめきは軽視することが出来ない。
コメント
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