(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0389BpOilGas2016.pdf
(石油と天然ガスの比率は最近は6:4で固定!)
(3)石油と天然ガスの消費量の推移(1990年~2015年)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maedaa/3-3-G02.pdf参照)
1990年から2015年までの石油と天然ガスの合計消費量の推移を追ってみると、1990年の石油と天然ガスの消費量は石油が6,667万B/D、天然ガスは1兆9,562億㎥(石油換算3,371万B/D)であった。合計すると石油換算で1億38万B/Dとなり、両者の比率は石油66%、天然ガス34%であった。
その後消費量は2009年を除き2015年まで毎年増加の一途をたどり、2015年の消費量は石油換算で1億5,478万B/D(内訳:石油9,501万B/D、天然ガス3.5兆㎥)であり1990年の1.5倍に達している。石油と天然ガスそれぞれについて見ると、石油は1.4倍、天然ガスは1.8倍と天然ガスの伸び率は石油より高い。この結果、2015年の消費量に占める石油と天然ガスの比率は61%対39%であり、天然ガスの比率は過去20年の間に5ポイント上昇している。地球環境問題の高まりにより石油に比べてCO2発生量が少ない天然ガスの導入が進んだことがわかる。特に日本の場合は原発の新設がほぼ不可能になり、既設原発の再稼働にも多くの制約が課されていることを考慮すると、燃料調達コストの問題はあるにしても今後天然ガスの比率が増えることは間違いないであろう。
(続く)
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