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第2章 民戦後世界のうねり:植民地時代の終焉とブロック化する世界(5)
043.ラ・マルセイエーズとインターナショナルの歌(2/3)
当時は階級闘争の名のもとソ連による社会主義の嵐が世界に吹き荒れた。1952年にはエジプトで7月革命が起こり、同じ年の5月に極東の日本ではメーデー事件が発生した。そこでは国際的な労働歌「インターナショナル」の合唱が流れた。中東のシリアでも反フランスの都市インテリたちにより同じ歌が流れ、それに対して駐屯するフランス兵たちは駐屯地におけるトリコロール(三色旗)掲揚式で毎日のごとく国歌「ラ・マルセイエーズ」を大声で歌っていたものと思われる。
実は両方の歌詞は驚くほど似通っている。列記すると以下の通りである。
「インターナショナル」歌詞:
起て飢えたる者よ 今ぞ日は近し
醒めよ我が同胞(はらから) 暁(あかつき)は来ぬ
暴虐の鎖 断つ日 旗は血に燃えて
海を隔てつ我等 腕(かいな)結びゆく
いざ闘わん いざ 奮い立て いざ
あぁ インターナショナル 我等がもの
いざ闘わん いざ 奮い立て いざ
あぁ インターナショナル 我等がもの
「ラ・マルセイエーズ」歌詞:
行こう 祖国の子らよ
栄光の日が来た!
我らに向かって 暴君の
血まみれの旗が 掲げられた
血まみれの旗が 掲げられた
聞こえるか 戦場の
残忍な敵兵の咆哮を?
奴らは我らの元に来て
我らの子と妻の 喉を掻き切る!
武器を取れ 市民らよ
隊列を組め
進もう 進もう!
汚れた血が
我らの畑の畝を満たすまで!
(続く)
荒葉 一也
E-mail: Arehakazuya1@gmail.com
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