Cape Fear、in JAPAN

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令和版・海外俳優列伝(78)ゲイリー・オールドマン

2023-06-18 01:54:38 | コラム
58年3月21日生まれ・65歳。
イギリス出身。

自分の子どもに、自分が出ている映画を観せられない!

じつは子煩悩なよきパパで、エキセントリックな極悪人を演じることが多かったことに悩んでいる、、、ということを知ったときは驚いたものだが、そうか、そういうものなのかもしれないな…とも思ったり。

かって大江健三郎が「自分の作品を読み返してみて、自分をちっとも励ましてくれないことに気づいた」といったことに似ているのかも?

ノーマン・スタンスフィールドや、


ドレクセルのインパクトったらないものね!!



※初期の映画がこんな感じだったから、受け手も「こっち系専門」だと思い込んでいたフシがあるし。。。



<経歴>

2度目の結婚の相手は、ユマ・サーマン。
(のちに離婚)

アル中の父親に暴力を振るわれていた少年時代―初監督作『ニル・バイ・マウス』(97)は自身の幼少期を下敷きにしており、観ていていろいろ痛いです。

ローズ・ブルフォード・カレッジで演劇の学士号を得て、卒業後は舞台で活躍。

映画俳優デビュー作は、82年の『Remembrance』。

86年、『シド・アンド・ナンシー』に主演。
監督はアレックス・コックス、
セックス・ピストルズのベーシストとして未だ人気の高いシド・ヴィシャスを「クリソツに」演じて若者の支持を集める。

『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(90)、『ステート・オブ・グレース』(90)、

『JFK』(91)ではケネディ暗殺「単独犯」とされたオズワルドを力演、

こういう地味キャラの演技にこそ、このひとのすごさが表れていると自分は思ってます。

コッポラの傑作『ドラキュラ』(92)、
演技過剰もなんのその、汚いことばを吐き、汚い殺されかたをする『トゥルー・ロマンス』(93)、
『蜘蛛女』(93)、
映画は嫌いだがオールドマンの演技は素晴らしかった『レオン』(94)、
『不滅の恋/ベートーヴェン』(94)、クールにイヤな奴(刑務所長)を演じた『告発』(95)、『スカーレット・レター』(95)、『バスキア』(96)、『フィフス・エレメント』(97)、『エアフォース・ワン』(97)などなど、悪人ではない役もあるけれど、やっぱり「こっち系専門」と思ってしまうキャリア構築。

そのことについて悩みつづけ、出た作品が『ロスト・イン・スペース』(98)だったらしいですが、
子どものために出演したはずなのに、子どもからは「うれしいけど、こんな駄作に出たらダメ」といわれたのだとか。

かわいそう(^^;)(^^;)(^^;)


『ザ・コンテンダー』(2000)、『ハンニバル』(2001)。

2004年より、シリウス・ブラック役として『ハリー・ポッター』シリーズに参加。

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)などに出演する。

つまりは、こういうこと。だったのでしょうね、これでお子さんも満足したことでしょう。

そこを念頭におけば、
『バットマン ビギンズ』(2005)『ダークナイト』(2008)『ダークナイト ライジング』(2012)でジェームズ・ゴードン警部補を演じたのも頷けます。

ブルース・ウェイン同様に、「信念のひと」ですもの。


『裏切りのサーカス』(2011)、『欲望のバージニア』(2012)、『ロボコップ』(2014)、『猿の惑星: 新世紀』(2014)、『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2015)。

2017年、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でタイトルロールを演じオスカー主演賞を受賞。



近作に『ザ・クーリエ』(2019)、フィンチャーの佳作『Mank/マンク』(2020)、
そして最新作は、クリストファー・ノーランの話題作『オッペンハイマー』。


「またエキセントリックなやつを―」といいたくなるところですが、
いやいや、どんな役を演じても素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるので、もう、好きにやってくださいね!というのみです。このひとに関しては。。。

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(79)ゲイリー・クーパー』
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