中国国家統計局が19日発表した2015年通年の国内総生産(GDP)は前年比6.9%増と、14年の同7.3%増から減速しました。15年10-12月期のGDPは前年同期比6.8%増となり、7-9月期の6.9%増から減速しています。成長鈍化の継続が世界2位の経済大国をさらにむしばんでいる様子が確認された格好です。
中国のGDPについて知っておくべき5つのポイントを挙げます。
1. 25年ぶりの低成長
中国にとって、2015年通年の成長率6.9%は1990年以来の低い伸びです。ついこの間の2010年まで謳歌(おうか)してきた2ケタ成長から経済が急速に後退したことになります。
2. 第4四半期は予想以上の悪化
2015年の成長ペース鈍化はおおむね予想されていたことで、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が15人のエコノミストを対象に行った予想調査の中央値と一致しました。一方、10-12月期のGDP伸び率6.8%は予想中央値6.9%をわずかに下回った。つまり、10-12月期にはエコノミストの予想より成長モメンタム(勢い)がやや緩やかになったことを意味しています。
3. 中国は「目標達成」と主張できる
今回の結果は、ある意味で中国が年間成長目標に到達し損ねたことを意味します。中国政府は2015年の成長目標を「7%前後」に定めていました。このあいまいな言い回しのおかげで、政府は目標を達成したと言うことができるのです。これは中国で政治的に重要な声明です。中国は2014年にも7.5%成長という目標を達成きませんでした。同年の成長率は7.4%で、後に7.3%に下方修正されたからです。
4. 景気刺激策はおおむね失敗
株式市場は崩壊し、人民元への売り圧力に収まる気配はなく、債務水準が急激に上昇する中、成長ペースを引き上げる取り組みがもたついています。モメンタムの低下だけでなく、中国政府の経済運営や世界市場への下押し圧力をめぐる懸念が高まっています。
5. 中国経済は世界成長のカギ
現在、中国経済は世界経済成長の3分の1を占めています。経済規模は6年前の2倍近くに膨らみました。国際通貨基金(IMF)は2015年の世界成長見通しを3.1%に引き下げましたが、その主な理由は中国経済が巨大だからです。(ソースWSJ)
中国のGDPについて知っておくべき5つのポイントを挙げます。
1. 25年ぶりの低成長
中国にとって、2015年通年の成長率6.9%は1990年以来の低い伸びです。ついこの間の2010年まで謳歌(おうか)してきた2ケタ成長から経済が急速に後退したことになります。
2. 第4四半期は予想以上の悪化
2015年の成長ペース鈍化はおおむね予想されていたことで、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が15人のエコノミストを対象に行った予想調査の中央値と一致しました。一方、10-12月期のGDP伸び率6.8%は予想中央値6.9%をわずかに下回った。つまり、10-12月期にはエコノミストの予想より成長モメンタム(勢い)がやや緩やかになったことを意味しています。
3. 中国は「目標達成」と主張できる
今回の結果は、ある意味で中国が年間成長目標に到達し損ねたことを意味します。中国政府は2015年の成長目標を「7%前後」に定めていました。このあいまいな言い回しのおかげで、政府は目標を達成したと言うことができるのです。これは中国で政治的に重要な声明です。中国は2014年にも7.5%成長という目標を達成きませんでした。同年の成長率は7.4%で、後に7.3%に下方修正されたからです。
4. 景気刺激策はおおむね失敗
株式市場は崩壊し、人民元への売り圧力に収まる気配はなく、債務水準が急激に上昇する中、成長ペースを引き上げる取り組みがもたついています。モメンタムの低下だけでなく、中国政府の経済運営や世界市場への下押し圧力をめぐる懸念が高まっています。
5. 中国経済は世界成長のカギ
現在、中国経済は世界経済成長の3分の1を占めています。経済規模は6年前の2倍近くに膨らみました。国際通貨基金(IMF)は2015年の世界成長見通しを3.1%に引き下げましたが、その主な理由は中国経済が巨大だからです。(ソースWSJ)