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中国ハイアール、GE家電買収で世界的メーカーに!

2016-01-21 18:02:48 | 経済・金融・投資
中国家電大手の海爾集団(ハイアールグループ)が米ゼネラル・エレクトリックの家電事業を大枚をはたいて買収します。中国最大級の世界的な家電企業になるためだとすれば、その目的は達成されました。

 GEは15日、同社の家電事業をハイアールの子会社で上海証券取引所に上場する青島ハイアールに54億ドル(約6318億ドル)で売却すると発表しました。同家電事業をめぐってはスウェーデンの家電大手エレクトロラックスが買収することでGEと合意していましたが、当局の承認が得られず、昨年破談になりました。今回の買収額はエレクトロラックスが支払うはずだった34億5000万ドル(負債込み)を大幅に上回っています。

 高値で家電事業を売却したGEはさすがです。GEによると、買収額は過去12カ月のEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)の10倍となり、エレクトロラックスが2014年に提示した最大7.3倍を上回っています。家電メーカーでは、ワールプール株が7.6倍、エレクトロラックス株が6.6倍、青島ハイアール株は7.5倍で取引されています。ハイアールによると、相乗効果を考慮した買収額はEBITDAの8.2倍ですが、それでもまだ割高です。

 ハイアールがどうしても海外資産を手に入れたかったことは明らかで、S&PキャピタルIQの計算によると、ハイアールグループが2012年にニュージーランドのフィッシャー・アンド・パイケル・アプライアンシズを買収したときは、EBITDAの19倍近い金額を支払っています。

 背景にあるのは中国経済の減速です。ユーロモニター・インターナショナルによると、2005年から2011年まで金額ベースで平均17%伸びていた中国の家電市場が失速し始めました。住宅販売の減少がエアコンや冷蔵庫の売上げに波及する一方で、当局は家電購入への補助を中止しました。2015年の家電販売の伸びは1.6%。その上、競争も激化しています。

 対照的に、米国の家電市場はこの3年、平均で6.1%という伸び率を確保。安定した市場シェアを持つGE買収によって、ハイアールは米国最大のメーカーの一角を占めることになるでしょう。ユーロモニターのフェン・チャン氏によると、ハイアールは冷蔵庫などの部門に強みを持っており、食洗機や調理器に強いGEの事業を補強できるとみています。

 ハイアールはまた、将来的にアジアで展開できる由緒ある西洋のブランドを手に入れたことになり、GEブランドは確実に高級部門への足掛かりとなるでしょう。(ソースWSJ)