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loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

本 天に星 地に花

2015-01-03 | 

「天に星 地に花」  帚木蓬生 著

話は宝暦4年(1754)

庄十郎が

稲次家老の墓所を詣でている場面から始まり

つぎの章から、

享保13年(1728)

庄十郎の子供時代に遡る。

 

百姓、庄屋、大庄屋 お上

を廻って

年貢の取り立て

それに対しての

百姓達の一揆

このストーリーの流れを作っている。

 

庄十郎は

大庄屋の家に生まれるが

次男の為

あとを継ぐということはない。

子供の時

疱瘡にかかり

一命を取り留めたものの

看病した母親が代わりに亡くなってしまう。

母を慕っていた兄はそれを恨みに思って

庄十郎を

勘当に等しい一言で

追い出すことになる。

 

庄十郎は

自分の命を救ってくれた

医者

鎮水を頼って

鎮水の下で

医師の道を目指すべく弟子入りする。

 

庄十郎が疱瘡にかかった年も

百姓の一揆が起こりかけていたが

稲次家老の力量で

なんとか治まり

その代り

稲次家老はお上に煙たがられ

蟄居を命じられ

しかも

疱瘡にかかり亡くなってしまう。

その後

庄十郎が

一人前の医者として

独立し活躍している時

またもや一揆がおこる。

 

この時には

稲次家老の様な人物がいなかった為

酷い結果が生まれ

庄十郎の兄が継いでいた大庄屋も襲われ

そして

お上からは

責任を取る形で

兄は死罪を言い渡される。

 

庄十郎の医師としての

人生と

百姓 庄屋 大庄屋 お上

との社会を絡めた

ある意味

スリリングな

それでまた

心温まる人との関係も

山いっぱいの

お話です。

 

 

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本 「野口さん、宇宙ってどんなにおいですか」

2014-11-26 | 

テレビ東京アナウンサーの大江麻理子さんが

宇宙飛行士野口聡一さんに聞く

宇宙のお話

「野口さん、宇宙ってどんな匂いですか」

対談形式の1冊です。

 

最初に野口さんが

宇宙から撮った

写真が掲載されています。

あの

幾何学模様の様な

それでいて

しっかり

その国その国の特徴が出ている

写真の数々です。

 

そして

ISSでするお仕事

宇宙の匂い

宇宙で身体がどう変わるか

ロシアとアメリカのお国柄の違い

アメリカのスペースシャトル

ロシアのソユーズ

のお話

ソユーズ船内にフワフワ浮かぶぬいぐるみの正体は?

地球にもどるまでの体験

等々

とても興味深いことばかりを

大江さんが

読者に代わって

聞いておられます。

 

私個人としては

極地とか

エベレストの様な巨大な山とか

果ては

宇宙なんていう所は

人間が侵してはいけないんじゃないか。。

という思いがしていたのですが

物見遊山の観光でなければ

自然を壊さない範囲であれば

やはり

未知の地を知るということは

大切なことなのかもしれないと

今までの

考えを

覆される思いのする本でした。

 

そして

いつも

自然に関わっておられる方

宇宙飛行士の方って

どうして

こういう素敵な笑顔ができるのかな?

と思っていたのですが

特に

宇宙飛行士の方々は

あの狭い空間で

異国の人達と

長い時間を過ごすわけですから

まずは

人ができていなければ

このお勤めは不可能だということを

大きく知る機会になりました。

 

人物自体が

宇宙の様に

広い人間なのだなと思います。

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本 きょうのできごと 10年後

2014-11-01 | 

「きょうのできごと 10年後」  柴崎友香 著

「春の庭」で芥川賞を受賞した

著者 柴崎友香さんの

第一作です。

10年前

飲み会で居合わせた男女が

10年後

30代になって

今夜再開する。

その日の

午後2時から午前1時までに

数人

それぞれの

男女が

過ごした時間

起こった出来事が

淡々と綴られています。

 

この文章は

ストーリーというよりは

言葉で読ませている

と感じます。

特に難しい言葉を使う訳でもなく

でも

その時

その場

その言葉

適格な言葉を

選んで書かれている様に

思われました。

どきどき

とか

先々に夢中になる

という類の本ではありませんでしたが

読んでいて

心地の良い本でした。

 

今日は一日

薄暗い

湿っぽい一日でした。

こんな時にこそ

幾つか鉢をひっくり返して

植物君の植え替えをしてやりました。

してみて良かった!

土の中には

いくつも

恐らく根を食べてしまう虫

何かの幼虫なのですが

名前をしりません。

その虫が

ころころと

眠っている様に

入っていました。

すっかり取り出し

これで

来年春までは

土のひっくり返しは

いらないだろうと

ホッと致ししました。

昨日見つけた鉢に植え替えた

背丈の高くなってしまった

多肉植物

こちらは

嫁入り先の決まった

多肉植物達。

小さなビニールポットに

植え替えられて

嫁入りの日を待っています。

 

こんな雨の日こそ

ガーデニングは楽しいものです。

 

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本 まぐだら屋のマリア

2014-10-27 | 

「まぐだら屋のマリア」  原田 マハ 著

 フォルトゥナ・・・に引き続き

夢中になった本でした。

尽果(つきはて)

その地の

崖っぷちぎりぎりに立つ

おんぼろ小屋

死を覚悟してきた

紫紋にとって

その小屋は

今の自分と同じ

強い風でも吹けば

海の向こうに

身を投げてしまうかのように見えた。

 

尽果という地は

人生を捨て去ろうと思う人の吹き溜まりでもあるかの様な

でも

外界との情報を遮断した

その中での

痛みに触れない

地域の温かみを感じさせる

土地だった。

 

その小屋で

繰り広げられる

それからの

紫紋の人生。

謎・謎・謎

でも

何故か

そこで紫紋は

人間の温かさと

幸せを掴み取るのだった。

 

全てを捨て去ることで

人は

原点にかえり

欲も捨て去った

無垢の人生を得るのかもしれません。

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本 フォルトゥナの瞳

2014-10-26 | 

いつぞや

ちらっと話にでました

「フォルトゥナの瞳」  百田尚樹 著

百田さん

この方の感性というか

頭の中は

どうなっているのかしら?

と思ってしまうことがあります。

発想がすごくて。

多かれ少なかれ

作家や作曲家

物作りをする方は

そういう発想の持ち主なのではあるかもしれませんが。

 

慎一郎は

ある日

突然

自分も予期しなかった

ある能力に気付く。

その能力は

他人の死という運命が

見えてしまう

という

なんとも

彼に取っては

苦しいものとなっていく。

その中

同じ能力を持つ人物とも出会うが

その人は

他人の死を知っても

無視してくべきと

慎一郎に伝える。

なぜなら

他人の死を防ごうとすることで

自分への

危機が加わっていくからだった。

恋人にも出会い

でも、

他人の死を無視することに

割り切れない

慎一郎は

大きな曲がり角に直面する。

 

実際には

まず無さそうな

それでいて

ひょっとしたら

ありそうな

え?

そういう人いるのかしら・・・

とか

思ってしまう

1冊でした。

 

自分の死と

他人の死を

天秤にかける

という人生は

本当に

苦しい人生だと思います。

 

全く関係ありませんが

おまけ画像です。

どんどん

日本国内でも

ハロウィンの仮装が

増えてきています。

我が家も

ちょびっと雰囲気を。

 

 

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本 「生きものの おきて」

2014-10-19 | 

「生きものの おきて」 岩合光昭 著

私の大好きな

岩合さんが

動物目線で

人間の先入観を

なるべく捨て去り

書かれた本です。

 

その動物は

ヌーであったり

ライオンであったり

バッファロー

カバ

キリン

様々。

 

私は知らなかったのですが

岩合さんのお父上も又

動物写真家でいらしたのですね。

初めての大自然が

父上の助手として

訪れた

人工建造物の全くない

ガラパコス諸島であった

と言います。

20歳の時だそうです。

それから

40年以上

動物を見つめられてこられたのですから

半端であるはずがありません。

子供さんの頃から

もう、お父上の影響はあったでしょうし。

 

その

岩合さんの

文章に編みこまれている

言葉が

本当に

地面に水が沁み入るように

読んでいる私の

頭に

心に

しっとりと沁みこみます。

 

そして

ご自分の御嬢さんの言葉に

彼自身

はっとされる事が

度々あるそうです。

子供目線と感覚は

無垢だからなのでしょう。

いくら

人間目線で動物を見ないといっても

どうしても大人の場合

知識や先入観が邪魔してしまうことがある様です。

チータがトムソンガゼルの子供を食べてしまったのを見て

「まだ、お母さんあそこで見ているよ。可哀そうだね」

「可哀そうだね。でも、又産みゃいいさ」

の一言に父親である岩合さん

目が点になったと言います。

チータは生きるために草食動物を食べ

草食動物は

そのかわり、どんどん子供を産む

これが自然の摂理と言えば

確かに・・・・

連綿と続いてきた

その大いなる営みの中では

人の考えることなんか

本当にちっぽけな事に思えてくる。

 

目からうろこ

感嘆するお話

いろいろありましたが

この文章は

私がこの本を読んで

一番印象に残った一文でした。

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本 荒神

2014-10-13 | 

「荒神」 宮部みゆき 著

時は元禄

所は東北

陸奥の国。

大平良山と小平良山

に遮られて

永津野藩と香山藩

に分かれる。

この二藩の因縁。

奇異な風土病が流行り

そして

怪物が現れる。

 

狙われた地域は

壊滅状態となる

全く手におえない怪物。

 

永津野藩の双子の兄妹

藩主側近の弾正とその妹朱音

流行り病にやられた

香山藩の小姓、直弥

その他

多くの人が

これらの凶事に巻き込まれていく。

 

最後の

怪物の正体が

このストーリーの圧巻です。

 

ハラハラ

ドキドキ

あっと言う間に

進む一冊でした。

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2014-10-13 | 

昨日

代官山蔦屋さんで

買った本が届きました。

今日は台風が来るということで

一日

家にスタンバイしておりましたので

のんびり

雑誌を楽しみました。

ニッポンの絶景

も、

天然生活

楽しい。

ワクワク。

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本 巨鯨の海

2014-10-06 | 

「巨鯨の海」  伊東潤 著

紀伊半島の漁村

太地(たいじ)でおこなわれていた漁法

「組織捕鯨」のお話です。

しかし

徐々に

その漁法は

日本近海に侵攻してきた

アメリカの大々的な捕鯨に押され

衰退の一途を辿ることとなります。

 

組織捕鯨とは

網を打つ者

とどめを刺す者

漁に出ている船をサポートする者

それらの技を持たない

あるいは身体的に無理のある者は

納屋での解体仕事につく。

おのおのが技を繰り出し

集団で鯨に立ち向かう。

しかし仲間との信頼関係が崩れると死が待ち受ける

危険な漁法である為

村には厳しい掟が存在する。

流れ者や己の生き方に苦悩する者、異端者、

様々な劇的人生が

この共同体の中で繰り広げられる

江戸から明治にかけてのストーリーです。

 

中々

迫力のある

そして

厳しい掟の中にも

人々の心の通い合い

気遣いが

温かく流れるお話でした。

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本 ゲバラの最後の時

2014-10-03 | 

「ゲバラ最後の時」  戸井十月著

 

ワタクシの大好きなチェ・ゲバラ。

この人の最後の時を書いた本です。

 

ちょうど、アンサンブルのお仲間で

私と同じく

ゲバラを大好きな方がいらして

貸して下さったものです。

 

作者であられる

戸井さんが

実際に

ゲバラと交友関係を持っていた人から聞いた話とか

ゲバラの奥さんである

アレイダ夫人の書いた本から知った事

等々から得た情報をまとめ上げた本です。

 

なにしろ

最後の事を書いた本ですので

心が痛く

とても残念ではありますが

読んで良かった。

貸して下さったお友達に感謝です。

 

以前読んだ本は

若き頃のゲバラが

南米を友達二人で

ポンコツバイクで旅した頃のお話でしたから

それは

面白く読み上げることができました。

こちらは

映画でも観ていたものでした。

 

それと

ゲリラの戦略・戦術を書いた本

「ゲリラ戦争」は

勿論ゲバラの戦略イコールではあるものの

ゲバラ自身の事を書いたものではなく

本人の事を知る上では

今回読んだこの本が

一番理解できました。

 

ボリビア国軍に寄って

おまけの一発で死に至らしめられた

ゲバラの遺体は

誰がやってみても

目を閉じることはなかったと言われています。

あまり見たくない画像かも知れませんが

敢えて載せようと思います。

これは

もう

亡くなった後の

遺体のゲバラなのです。

まだ、しっかり生きている様に見えます。

それだけの無念さが

この写真で十分感じられるかと思います。

 

ちょっとserious な

お話になってしまいましたので

おまけ画像を。

 

今日の空

夏と秋が同居している様な空でした。

 

そして

トイレのお遊びデコ。

ちょっと秋らしく。

夏に信州に行ってリンゴ狩りをした時

拾ってきた

実が

冷蔵庫で赤く熟しました。

リンゴ園の方は地梨だと言っておられましたが

どうやら

これもミニのお林檎だった様な・・・・

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