・・・メランコリックな日の出が 瞥見されたのである。 雲の御簾ごしのその太陽は、 上下を隠されて、 あたかも光る唇のような形をしていた。 洋紅の口紅を刷いた薄い皮肉な唇の冷笑が、 暫く雲間に泛んだ。 唇は益々薄く、益々仄かになり、 あるかなきかの冷笑を残して消えた。 【三島由紀夫著 「天人五衰」~「豊饒の海」 第4巻】 |
「桃の節句」 の今朝は、
薄紫色のこんな空で明けました。
その空の様子は、上記の如く。
これ程の素晴らしい描写を
私は知りません。
そして早朝こそ、
こんな空でしたが、日中は快晴。
大層暖かくなりました。
そんな今日。
自転車でちょっと下まで。
行きはコートもいらないような暖かさ。
帰りは、さすがに風が冷たく感じられましたけれど。
おまけに少しですが風も出て来て。
上り坂と風は、疲れた身体に少々堪(こた)えます。
さて今日も廻り道をして先日の公園に。
そこには、ちょっとした梅園があります。
(福井県は三方町寄贈とありました)
意外や意外。
開花しているのは先日の1本だけ。
もう少し開花していると
思ったのですが・・。
他は、ほとんど先日と同じ状態です。
ただ、先日は気付かなかった
「紅梅」 を発見。
期せずして紅白揃い踏みとなりました。
この梅の色は、そのものズバリ、
「紅梅色」 と言うのだそうですね。
元々は桃色に近い淡いピンクの事
でしたが、江戸時代以降は、もっと
濃く、実際の紅梅の如く、鮮やかな色を
指すようになったと言われています。
そうそう、今日のタイトルでもある、
「春を待つ紅梅色」 と言えば、もう一つ、ランドセルがありますね。
最近では、紅梅色のランドセルも人気だとか。
後、1ヶ月もすれば新1年生のランドセルが巷に躍る事でしょう。
春は、すぐそこに来ていますね。