昨日の雨は、夕方には上がり、今日は快晴になりました。
こちらの桜(染井吉野)は、10日前に終わりましたが、つい一昨日まで、
目の前の里山の山桜の・・その淡いピンクの桜を窓越しに楽しませて貰ったものです。
ところが・・。やはりと言いますか・・昨日の雨で、見事に散ってしまいました。
かなりピンクに染まった山が見えていたのですが、一夜にして一面緑に・・。
その変わりようは、あまりにも鮮やかで少々、あっけにとられています。
そんな中、映画 『「旅立ち」~足寄より』 を観て来ました。
これは前回、予告編を観た時から即、観ようと決めていたものです。
私自身、松山千春の大ファンですから。
観終わった感想は・・と言いますと・・。
ただ、“凄い!” それだけです。
この映画は、松山千春自身の自伝を映画化したものです。
彼が23歳の時の作品と言いますから、一生を描いたものではありません。
フォークコンテストに19歳で出演して、デビューするまでの、
ほんの僅かな期間を描いたに過ぎませんが、画面に終始、釘付けでした。
コンテストに、1人遅れてパトカーで到着。奇抜なスタイルにざわめきの会場。
「お前ら、うっせーぞ、笑ってないで歌を聴け!」 鋭く一喝する千春(大東俊介)。
歌い始めた、彼の曲 「旅立ち」。聴き惚れてシーンとする会場。
コンテストには落ちたけれど、審査員だった、
ラジオ・ディレクターの竹田(萩原聖人)との運命の出会い。
彼は、「必ず、チャンスは来る。曲を作って待っているように。」 と告げるのです。
千春の才能をいち早く見出し、チャンスを与え、
支えた竹田と千春の男の友情と、絆の強さを知りました。
「2500人収容出来る、北海道で一番のホールだ。いつか、ここを満員にしよう。」
竹田と誓った夢・・。そこは厚生年金会館ホール。
又、千春の真っ直ぐな精神と反骨心。父親への愛。
そして、故郷への溢れる思い・・。彼が北海道にこだわる、その理由を得心しました。
そして、至る所に見られる、「大空と大地の中で」 そのままの、
北海道の壮大な景色。千春の歌と共に、堪能しました。
そうそう、象徴的でした、「1輪の真紅の薔薇」。
机の上に、コンサートの会場の片隅に・・いつも置かれていました。
薔薇は、原種はヒマラヤの山中なんだそうですね。
棘があり、孤高で真っ直ぐな松山千春そのものなんだそうです。
そう言えば、ラフマニノフは、「リラの花」 だった事を・・
ふと思い出してしまいました。
そうそう、私が彼の歌を好きなのは、曲の美しさも然る事ながら、
詩の美しさにもあります。それに男性には珍しく、女性の心を歌っている事も・・。
いみじくも、今日の映画の中で語っていました。
男の自分では恥ずかしくて言えない事を、女性の言葉で言わせているのだと・・
確か、こんな風な事を・・。とても、シャイな方なのですね。
地元の映画館でしたので、今日は自転車。
帰りは、いつの間にか、「旅立ち」 の鼻歌を・・。単純ですね。
予告編ですが、しばし映画の世界に・・。