起床時には真珠色の空。
いつの間にか雨が降り出していました。
春雨ですね。しとしと・・。
ほとんど音もなく、情緒のある雨です。
と、思ったのも束の間・・。
今度は、お日様。
何とも気紛れな空となりました。
でも午後からは、
その空も安定して来ました。
早いもので今日から3月なのですね。
3月と言えば、言わずと知れた 「弥生」。
他にも、「花咲月」、「花見月」、「夢見月」 とあるそうです。
みんな素敵ですが、この中でも 「夢見月」 に注目。
何とロマンティックなのでしょう。3月は夢を見る月なんて。
桜の事を 「夢見草」 という事から、
こんな風に呼ばれるようになったのだとか。
ついこの間、「紅葉便り」 に一喜一憂したと思うのですが、
もう暫くしたら・・今度は、「桜便り」 なのですね。
一方、『アンの世界』 では・・。
3月は、まだまだ冬なのですね。
“ 3月 の夕暮れ時の神秘と魔術の諸々を味わった。
たいそう静かな穏やかな夕暮れで、偉大な、清浄な、
物思いに沈むが如き沈黙に包まれていた ――
沈黙と言っても耳と同様、
心の耳を澄ませば聞き取る事の出来る
小さな銀のような音が、あまた織り込められていた。
少女達の彷徨い行く松蔭の長い小径は、
そのまま真紅の光みなぎる
冬の夕焼け空に続くかと思われた。”
【「アンの愛情」 第27章】
さて、写真のポプリ、紙袋に入れたまま、
冷凍庫の奥深くに置き忘れていた物です。
自分でもすっかり忘れていて、開けてみてビックリ。
パリパリに乾いた、ペチュニアの花びらです。(赤いのは朝顔)
ペチュニアは花びらが薄いので、水分を吸収しやすいせいか、
注意しないと、乾いたつもりでも空気中の水分で湿気てしまうのです。
下手をするとその嵩は、半分以下になる事も。
それが白以外の花びら、赤やピンクのそれを全て紫色に変えて、
姿を現しました。勿論、紫色になる事は知っていましたが、
ここまでなるとは・・。嬉しい悲鳴。
余程、冷凍庫の中が居心地良かったのでしょう。
紙袋と言うのも、余計に良かったのかも知れませんね。
話が前後しますが、3月と言えば、「雛祭り」。
お雛様と来れば桃の花ですね。途端に花の色まで春めきます。
その桃の花は万葉の頃から、人々に詠われています。
「春の園 紅にほふ 桃の花
下照る道に 出で立つをとめ」
~万葉集 大伴家持
(春の園に赤く照り映える桃の花、その下の道に出て佇む乙女よ。)