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官僚を国民のために働かせる法

2012年03月03日 14時14分27秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

古賀茂明氏の著書。

古賀氏は官僚の実態、本来なすべき責任に関して数冊著述されてゐるが、本書は「中学生にもすらすら読める一冊」(P10)とわかりやすさに重きをおいて

「官僚と心理と実態」
「上記に基づく官僚の手口」
「霞が関の何が問題か」
「民主党が全くわかつてゐなかつた『政治主導』」
「民主党の何がダメか」
「民主党が犯した間違ひ」
「官僚を国民のために働かせるには必然な公務員改革」
「古賀氏の提唱する公務員改革案」

が書かれてゐる。 

官僚の心理と実態の記述の部分を読んでゐると、自己利益ばかりを追求する官僚の姿は、今や税金泥棒となつた政治屋の姿と酷似してゐる。

だから一緒に結託するのであらう。

序盤から中盤にかけて官僚の心理と手口が書いてあるので、それを踏まへておにゅうすなどを見ると、カラクリがわかるやうになる。そして、官僚に言はれるままにおにゅうす、新聞を垂れ流すマスゴミの程度の低さに気づき、さらにゴミ扱ひしたくなる。 上杉氏が著書の中で「マスコミは官公庁の広報機関」と書かれてゐたが、全く賛成だ。

あれは、「報道機関」ではなく「広報機関」なのだ。国民のための真実の報道などとつくの昔になくなつてゐる。 それを踏まへて、見たり読んだりするべきだ。そのために本書は官僚の心理と手口と、それに使用する言葉や言ひ回しの例が書いてあるので、誰でもわかるやうになる。

それから、「民主党の辿つた道」とも言へる本書の内容も知ることが重要だ。なぜなら、また次に出てくる候補者や政党が何を掲げるかに関して民主党とおなぢになるか否かの判断材料になることが書いてある。

野党ばかりしてゐた政党は、与党の揚げ足取りに関しては得意かもしれないが 

「では何をだうする?」とする建設的な代替案がない。それを考へることよりも、与党攻撃にばかり頭がいつてきたので、いざ自分たちが舵取りをしやうとしても、現実を知らなかつたのでオタオタし、結局官僚に取り込まれたのだ。

建設的で具体的な案、これをきちんと説明できること。その案が現実的であること。 かういふ人でないと民主党の二の舞だ。 言ひ方は悪いが、悪徳商法を見抜くか見抜かないかの気持ちで政党のいふ事を見たはうがいいんだなと思ふ。

ここになると、橋下氏がツイツタアで「批判するなら代替え案を出せ」と言ふのがわかる気がする。確かに、現実的な案かどうか出てきた案を考へれば民主党の二の舞になるか否か、判断の助けになる。

古賀氏が提唱する「公務員改革案」は、もし自分が公務員であつたらそりや、絶対にやつてほしくないなと思ふものだ。

民間の会社では会社の利益を上げるためにとつくにやつてゐることだ。 会社と言ふのは利益が出ないと倒産する。稼がないと倒産する。稼げる社員、きちんと管理をして無駄をなくし利益を上げられる社員を社内に残すにはだうしたらいひか、を考へて人事制度を年功序列から能力主義に変更したりしてゐる会社が多い。

しかし

税金で、だまつてゐても絶対にお金がもらへる公務員にそんな発想はないのだらう。 それが悪いはうに向いて、国益よりも省益(つまり公務員の私益)を得るためにだうすればいひか、ばかりを考へることになつてをり国のために行動しやうとすると出世できないといふことになつてゐる。

それを省益のために働いたら出世できませんよ、とする仕組みに変へる提唱が古賀氏の案である。

現在、それを着手してゐる自治体がある・・・・ 橋下氏の大阪で市交通局の給金を4割削減といふのを見た。これ以外にもいろいろやつてゐるやうだ。

橋下氏がだういふ人物で最終的に何を目指してゐるのか、いまいち信用できない部分もあるのだが橋下氏が行つてゐる一部分は古賀氏が提唱する公務員改革であり、これをなんとしても潰したい人は全国の公務員であらう。なぜなら、大阪で成功すると全国でもやれ、国でもやれといふことになるからだ。

なので

橋下氏に関していろいろあるが、公務員改革を橋下氏にさせないために必死になつて潰さうとしてゐるんだな~と批判する人がテレビに出てくるたびに思ふ。

あれは官僚の差し金なのであらう。 

そして、官僚を変へさせたければ政治屋事務所など、政治家(屋)にがんがん抗議することだと書いてあつた。なぜなら選挙で落ちて無職になるのは政治屋だからである。

政治屋は、思ふよりも国民の声を気にしてゐるらしい。おめいる等が事務所にくると、その数の何倍がおなぢことを思つてゐるのかを考へ、選挙を気にするのださうである。

官僚にご意見おめいるをしたところで、首にならないので「変な奴がゐる」といふことで終はるらしい。なので政治屋に「なぜあの法案に賛成したのか」「あの発言はなんだ」等の抗議をし、政治屋から政策に関して官僚に抗議させるのが効果的な方法らしい。

といふことで

政治屋のツイツタアとおめいるに的を絞りませう。