廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

傑作とは騒ぎたくないが・・・

2020年09月03日 | Jazz LP (Riverside)

Victor Feldman / Merry Olde Soul  ( 米 Riverside RLP 366 )


英国の白人という非アメリカ的な個性が良い方向に出たアルバムで、素晴らしい音楽が聴ける。傑作、と声高に騒ぐのは相応しくなく、
折に触れて針を落としてはじんわりとその良さに感じ入る、というくらいの接し方がちょうどいいと思う。

自作の楽曲のクオリティーが高く、美メロに溢れている。ピアノとヴィブラフォンを自在に操るが、どちらの演奏も品があって良い。
楽曲によってはハンク・ジョーンズも参加しているのが嬉しい。本人は、本業はヴィブラフォン奏者でピアノは余技だ、と言っていた
そうだが、そのピアノを聴く限りではとてもそうは聴こえない。

ブルースを弾いてもドップリとした情感ではなく、さらりと弾く感じが心地よい。こういう感覚が好まれて、例えばスティーリー・ダンの
アルバムに呼ばれたりしたのだろう。デビュー・アルバムから最終アルバムまでのすべてに参加しているのだから、只事ではない。

デ・ニーロそっくりの大顔で写っているジャケットからは想像がつかないほど、洗練されていて、繊細で、美しい音楽が溢れている
素晴らしいアルバムだ。音質もとても良好で、音楽が楽しく聴ける。






好きが嵩じて、ステレオ盤も拾ってある。バランスの良い、クリアな音場感。モノラルは1,300円、ステレオは750円だ。
人気がなくてありがとう、と言いたくなる。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レコードで聴くべきアルバム... | トップ | 音楽を超えた何か »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Jazz LP (Riverside)」カテゴリの最新記事