2017.03.08(水)
今日はMRI検査の予定日である。掛かり付けの病院に行き採血等を済ませ、16時から検査開始で1時間程度の予定。前回(2年前)も40分~1時間程度と言われていたが、検査だけで1時間30分程度掛かったと記憶している。11時からは絶食で、尿を溜めて行かなければならない。この5年間で3回目の検査だが、腰から背中にかけて火傷しそうなほど熱くなるのが適わない。今から憂鬱である。
最近読んだ本、記載するのは今回で3回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。
『ビートルズは眠らない』 松村雄策著 小学館文庫 評価☆☆☆☆ ’17年1月24日読了
寸評:久し振りのビートルズ本、グループ解散後の4人の足跡を追ったもので非常に懐かしく読んだ。ビートルズは偉大だと言って伝説の中に閉じ込めておくのは勿体無い。今でもリアルな存在として再度出現し輝いていた。私の蔵書にビートルズ関連書籍は50冊以上ある。20代に読んだものが殆どで既に40年近く経っている。何時か読み返してみたいが手元にあるとなかなか実現しない。それに雑誌や新聞のスクラップも山ほどあるがまだ未整理である。読了後、マーチンのギターを取り出して2時間ばかり独演した。フ、フ、フ、どうだ、まいったか。下がれ、下がれ。
『捨てられる銀行』 橋本卓典著 講談社現代新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年1月27日読了
寸評:金融庁による銀行の新しい検査の解説本。銀行に於ける金融庁検査は、ドラマ「半沢直樹」のように実際の現場ではこれに近い、或いはこれ以上の資産査定が繰り広げられてきた。検査は自己資本比率や不良債権比率で計る銀行の健全性に比重を置いていたが、2013年9月、森金融庁長官が個別資産査定を中止の英断。1999年に策定された金融検査マニュアルを廃止し、不良債権処理官庁からの脱却を宣言。今後は地方創生を主眼に人口減少という本質的な危機に備え「企業と経済の成長と資産形成」を検査の最大の目標とした。顧客企業の成長なくして銀行は生き残れない。事業性評価を通じた顧客企業の成長、事業再生を通じた利鞘の改善という好循環のビジネスモデルの構築に繋げることを重視した検査となる。金融庁検査の大改革でありこれに至る経緯や検査の手法等解説。
『雪煙チェイス』 東野圭吾著 実業之日本社文庫 評価☆☆☆☆ ’17年1月30日読了
寸評:殺人事件に巻き込まれた容疑者大学生が、法学部の友人と共にアリバイ証人を探し出すため、黒沢温泉スキー場へ行く。スキー同好会のメンバーに助けられながら、スキー場の監視員にも助けられながら、終盤では刑事にも助けられながらアリバイ証人謎の『女神』を探し出す。著者得意のどんでん返しサスペンス。
『御三家の反逆』 南原幹雄著 徳間文庫 評価☆☆☆☆ ’17年2月3日読了
寸評:著者の「御三家」三部作掉尾を飾る力作。三代将軍家光と尾張藩の確執を中心に、尾張藩付家老成瀬が苦悩の末、御三家の反逆、謀反に至るまでを描く。謀反はほぼ成功するが、天皇及び皇太后(和宮)の仲介により、歴史上も一切記録に留めないことで和解する。徳川家三代将軍と叔父や従兄弟等の内紛を尾張藩側から描写する。秀作である。
『正義のセ』 阿川佐和子著 角川文庫 評価☆☆☆☆ ’17年2月6日読了
寸評:これまでは著者のエッセイや対談集を主に読んでいたので久し振りの小説だ。読み始めるとどうしても文章指導をする著者の父である亡き阿川弘之氏のことが頭に浮かんでくる。小説は新人女性検事の泣き笑い奮闘記である。等身大の成長物語になっているようだ。父親の恩師である志賀直哉の志賀の名前を取った登場人物が出るのも何だかほっとする。シリーズ化されている検事小説の第1弾である。
『ウイズ・ザ・ビートルズ』 松村雄策著 小学館文庫 評価☆☆☆☆ ’17年2月7日読了
寸評:『ビートルズは眠らない』を読了後、関連本を3冊予約注文した内の1冊。ビートルズがレコードデビューした1962年から解散した1970年までのアルバム発表順に、著者が愛と情熱を込めてリスペクトしていく。著者の私的体験を織り込んで自在に語るエッセイ集。一気読みした。
『切手をなめると、2㌔カロリー』 唐沢俊一監修 サンマーク文庫 評価☆☆ ’17年2月8日読了
寸評:TV『トリビアの泉』のスーパーバイザーを務めている編者、一生に一度は役立つかもしれない話題のタネ集。純粋に知って楽しい。
『国家戦略からみた靖国問題』 岡崎久彦著 PHP新書 評価☆☆☆☆ ’17年2月10日読了
寸評:2000年頃から日本国を辱め貶めている日本国内の反政府左翼勢力である『朝日新聞』の策謀が見事に功を奏し、日韓、日中の歴史問題を蒸し返す。これは三木内閣の頃からおかしくなった。大和民族は和を持って尊しとする民族だから我慢強い。しかし反日に燃える第三国とは距離を置いた方が望ましい。政治と経済を恫喝を交え一緒くたに論ずるような国とはだ。まずは経済面から徐々に撤退していこうではありませんか。そして日本の集団的自衛権は世界的に認められているのだから憲法改正を急ごう。
『苺畑の午前5時』 松村雄作著 小学館文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年2月10日読了
寸評:著者の自叙伝的青春小説。ビートルズというキーワードをもって普遍的に描かれている。芥川賞を受賞してもおかしく無い秀作である。一気読みした。久し振りにビートルズのレコードを聴きたくなった。
『想像ラジオ』 いとうせいこう著 河出書房新社 評価☆☆☆ ’17年2月14日読了
寸評:2013年芥川賞、三島賞候補作。ポスト3・11の文学。中有(この世にもあの世にもいない状態)イング中の荒唐無稽なシチュエーション。人の死についてどのように考えていけばよいのか、想像すれば死者の声が聞こえるはずだというストレートなメッセージ、これが文学の力か。'13年発行当時、頗る評判が高く、その内読もうと思って今になった。前評判程の感動も無かったが、年齢と共に感受性も衰えるのか。新人賞候補作だが幾分劣る。
『オール・マイ・ラヴィング』 岩瀬成子著 小学館文庫 評価☆☆☆☆ ’17年2月16日読了
寸評:著者は山口県出身で私と同郷である。私より5年先輩だが、著者が中学2年の時、私は小学3年生。この5年の差は大きい。私がビートルズに染まって行ったのが高1であるから、ビートルズも解散直後であった。解散後のメンバーのソロ活動は私と共にあったが、私はリアルタイムでのビートルズは知らないのだ。今ではDVDなどもあり何時でもビートルズの映像も観られるが、高1の時には学校を休んで岩国市までビートルズの映画を見に行ったものだ。
『モンスター』 百田尚樹著 幻冬舎文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年2月23日読了
寸評:バケモンと呼ばれたほどのブス、ただ醜く生まれただけで彼女は地獄のような日々を送る。短大を卒業した彼女は風俗で働きながら美容整形に金をつぎ込み、見違えるような美女へと変身する。そして故郷に帰りレストランを経営するが、美人の経営者として大評判となる。嘗て彼女を傷つけた男たちは犬のように舌を出しながら欲望を丸出しにして近付いてくる。そして彼女に腹を蹴られてキャンキャンと鳴いて退散する。ざまぁみろだ。これは最下層にいた人間が頂点に登りつめる女の出世物語である。
『スープ・オペラ』 阿川佐和子著 新潮文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年3月1日読了
寸評:独身女性の家にひょんなことから放浪の老画家と年下の青年の3人が同居を始める。食事当番は必ず1日に1品スープを加えることなどの条項もあり、料理小説でもある。恋愛感情とか特別の感情が付随しない場合でも、あるいは関わった期間がどれほど長くても短くても、それには関係無く、人生にとってかけがえのないものになる奇跡と遭遇するのがこの物語。会話の展開で笑いを堪える箇所が何度もあった。久し振りに読み応えのある小説だった。
『秘密』 東野圭吾著 文春文庫 評価☆☆☆ ’17年3月3日読了
寸評:バス転落事故で妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の身体に宿っていたのは死んだはずの妻だった。この手の手法の本はこれまでに数冊読んだがそれぞれ趣が違う。この本を読んでいる時に2人の同僚女子社員が、これは映画やドラマになっていて私たちは観たと言っていた。私はドラマなどは観ても殆ど覚えていないので、読了しても観た記憶は無かった。読み進める内に大凡の筋は見えたと思ったが、流石著者である。最後のどんでん返しが待っていた。また『秘密』の本当の意味合いも違っていた。
【3月8日過去の釣行記録】
・1997年笠戸島周辺、06:30~12:00、船釣り、大潮、釣果=3人でメバル50
・2008年第2埠頭東側、06:15~18:15、大潮、釣果=カレイ8・キス3・カサゴ1・タコ1
・2014年徳山築港西側南端防波堤、06:30~15:30、小潮、釣果=カレイ1・ハゼ5・イイダコ1
・2015年今津川河口西側、07:00~15:40、大潮、釣果=36cmマコガレイ1(同行者=イシガレイ1・マコガレイ1)
【この日の釣り情報】
・2008年大島大和、18:30~22:00、大潮、釣果=メバル6
・2016年徳山築港、06:40~17:30、大潮、釣果=木っ端ガレイ5・キス1・ハゼ2・アイナメ1
【旧暦2月11日釣行記録】
・2005年03月20日、奈切大気暴露試験場前、09:00~15:00、若潮、釣果=メゴチ1・ナマコ1
・2009年03月07日、第2埠頭東側、15:15~16:30、若潮、釣果=カレイ3・ナマコ3
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