経営コンサルタントの方が書いたこちらの本は、今の日本の教育や今までの企業社会が、知識詰め込みの暗記型や、その学んだ知識と機転が効く様な対人感性力に傾いてきたことに、警鐘を鳴らしています。
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それよりもこれからの時代に重要な賢さとは、そういう知識詰め込みのクイズ王みたいな物知り型より、数学者やプロ棋士の様な思考力が高い「地頭がいい」あり方と書いてあります。簡単に言えば今までの記憶力は「知」で、地頭力は「理」とも言えます。
また昨今の時代は、専門家の士業やかつての成功体験などの知識のドグマに陥った様な企業から、ITの台頭により情報が爆発的に増えていろいろ多様化しています。
その中で活躍できるあり方とは、かつての知識詰め込み型より、地頭力によるWhy思考で合理的に自分の頭で答えを考えだせることができる人間とされています。
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またこれからの社会は、今までの知識、記憶力と対人感性力に傾いた「レガシー会社人」から、地頭力と対人感性力を生かした「地頭型多能人」に変わっていくだろうと書いてあります。
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またこちらの本は地頭力を鍛える「フェルミ推定」という思考法や、地頭力の内容である地頭力三層構造というあり方も書いてあります。
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地頭力の具体的な内容は、ビジネスコンサルでよく言われる手法で、科学や哲学でいう帰納法(事実から答えを仮定して考えだして、それを実験で検証していく。)や、mece(課題を全体的に漏れなく考えて、解決策を導き出していく手法)、多くの事象に当てはまる答えを単純化して伝えていくなどと思います。
ただ私は生きていくこととは倫理や正義も重要で(経済)合理性だけじゃないと思いますが、厳しい時代を生き抜く力になる思考力をかなり磨ける本だと思います。
そして形式主義がかなり蔓延して閉塞感がある様な現代日本に、風穴を開けるあり方を身につけられる本だとも思いますし、よかったら皆様にも読むことをお勧めします。
私は図書館で二度借りた本ですが、自分でも買うつもりです。
「地頭力を鍛える」著 細谷 功