朝ドラの寅子さんは私より上の世代ですが、あの時代に自分を重ねて懐かしく見ています。先日のクラス会で、中田芳子さんが2012年出版された「14歳の夏」を今回台湾の方によって翻訳出版されると聞き読み直しました。副題「特攻隊員の最後の日々を見つめた私」特攻隊員に選ばれながら終戦で生き残られたご主人との出会いから亡くなられるまでのお話です。時折肩を落として見入っていたという写真と、枕の下の遺書の句、生涯負い目を負ってこられた方の心情を思い、何とも言えない重い思いが胸に残りました。
「幾山河越えて戦(いくさ)の友がらと 空にて会わん五十年(いそとし)過ぎて」
久しぶりの読書で、終戦前(台湾時代)から戦後のあれこれを又いろいろ思い出しました。
そこで広告を見て積読だった「台湾人と日本精神 蔡焜燦著」を読みました。司馬遼太郎の台湾紀行で「老台北」として登場された方で、2001年出版、今回読んだのは2021年17刷の文庫本です。2017年に亡くなっておられました。詳しく書かれた台湾の歴史は、日本人として嬉しく、しょぼつく目で頑張りました。蔡さんは日本人が戦後「自虐史観」の教育で「自信」と「誇り」を失ったことを嘆き「自信と誇りを取り戻せ」と訴えておられるのです。日本統治は50年、蒋介石も40年!両方体験した蔡さんにこう書かれると、台湾統治での先人は素晴らしかった!と思わずにはいられません。蔡さん有難うございます。
戦後は戦前のことを全て否定することで、特攻隊だけでなく多くの方たちが「お国のために」と散って逝かれ、その方々のおかげで、今の私たちの幸せがあると何時も感謝していますが、今の若い方々を見ていると複雑な思にさせられます。
中田さんの新刊「逆さ歌おばあちゃん 九十三歳 人生これからだワ」が出ました。本題は【メメント・モリ】考。のんきな私はこの言葉を知りませんでした。本題のテーマは「死とどう向き合うか=一日一日を本気で生きること」とありますが、私は具体的には考えたことなく、健康法で自己流ヨガをやるくらい、本気度は足りないかもしれませんね。
6月は93歳になったこと、あの時代に触れたことで種々思うことあり、このモヤモヤを書いてみたくなりましたが、それぞれの本に書かれている沢山のお話は省略、舌足らずになりました。美味しく食事を頂け、杖なしで歩けて有難く感謝の日々です。
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