牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

繁殖雌牛の育成(22)

2009-04-27 23:54:00 | 雌牛


⑪調教をする。
繁殖雌牛に調教をさせる必要は、ほぼなくなった。
昔は肉用牛ではなく、役用に牛は飼われていたため、田畑で耕起などを強いるには、人の言うことを素直に聞いてくれる牛でなければ、作業効率が悪かったため、調教することは当然であった。
牛が生後約12ヶ月令になった頃、鼻環を通し、鼻環装着時の痛みが僅かばかり残っている間に、鼻環に手綱を付けて、調教を開始する。
調教は、牛を静止させる、前進(並足・速足)させる、左や右に廻らせる、後すざりさせるなどを手綱一つでこれらが出来るように根気強く教えて農作業に備えたものである。
現在でも、調教して子牛生産に備えることは、マイナスではないが、差ほどの必要性はない気がする。
共進会などに出てくる牛たちは、調教されているものも多い。
晴れの舞台に立つからには、手綱一つで、言うことを聞かせた牛たちが、体型の素晴らしさに加えて、立ち姿の素晴らしい良い格好を聴衆に披露している。