牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

繁殖用雌牛の育成(1)

2009-03-26 20:14:12 | 雌牛


導入した繁殖素牛は、順調に育成して、確実に受胎することが、繁殖農家の偽らざる願いである。
折角、お気に入りの子牛を高価で競り落としても、育成法が的確でなければ、不妊が故に肥育に回すことに成りかねない。
雌牛の育成に当たっては、①強健で足腰の強い雌牛に育てる。②栄養度3~4程度で育てる。③初種付けは、体重約330kgを目安とする。

本稿では、強健に育てることについて考えてみたい。
強健で足腰を鍛えさせることは、確実な妊娠や、順調に多産を重ねるためで、粗飼料主体でバランスの取れた飼料設定を遵守することと、体力の基本となる足腰の強化が必要である。
飼育場内に運動可能なスペースを考慮したり、強制的に歩行させる設備を設置するなどで強靱な健康と足腰を保持させる。
数頭飼いの場合は、引き運動などで、それに備えてきたが、多頭化では引き運動は物理的に困難となる。
個々には、牛にかなりの不可を背負わせる牽き運動を行っている特産地があると聞くが、これらは特例のケースであろう。
また、放牧管理している牧場などは、理想的なケースである。