牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

産業の盛衰は関係者の熱意次第

2009-03-17 22:29:43 | 予防治療


写真の牛は、一見鹿児島産とも思えるボリューム満点の牛たちである。
ところがこれらは、京都中丹家畜市場から導入した去勢牛であり、どの牛も大きな口をした増体抜群の牛たちである。
これまでの京都産牛は但馬系で、この様な増体型は皆無であった。
聞くところによると、今では鹿児島産の母体がかなりの割合で導入されているようである。
肥育サイドからは、むしろこの様な素牛の方が、肥育成績が得られるのは確かである。
しかし、これまでの京都牛のイメージは、次第に消滅の途にあると感じている。
地元関西における素牛導入市場は、兵庫と京都ぐらいとなった今、肥育関係者の京都牛に掛ける期待度は余りあるものがある。
しかしながら、このところ数年間は和牛子牛価格の高騰で、黄金時代であったと言うに、この間市場上場頭数は、年々減少傾向にあり、今では年間約700頭に至っている。
産業振興に具体的な対策が有るか無いかの結果がシビアに現れた一例であろうか。