ゲイの醸し出す空気と専門外来の居心地

同じ会社に勤めるガチムチ専デブの女優と、
こないだ会ったときに、話になったのですが、
自分たちのような同性愛者が、
職場の中で存在する役割といいましょうか、
ゲイである自分たちが作り出す和やかな雰囲気というものは、
自分たちでしかその雰囲気を作れないという意味で、
ゲイは必要な存在ではないのか？という話になりました。

ゲイには、もちろん、そういったプラスの一面もあれば、
一般社会のしがらみから放たれているゆえの裏側の一面もあり、
すべてがその存在をよしとするわけではないけれど、
俺みたいなへなちょこな人間が、
新しい職場で、フレンドリーで和やかな空気を醸し出すには、
なかなか難しく、大変な中で、
何ヶ月か何年か経てば、職場のみんなに、
徐々に浸透していき、仕事がしやすくなっていくのは、
同じ会社で働くだけに、よく理解できる話でした。

今日は、HIVの診察の日でした。
自分の通っている病院は、ＨＩＶの専門外来がありまして、
ドクターやナース、そしてコーディネーターなど、
いつ行っても、スタッフのみなさんの親切で丁寧な心温まる対応に、
とても居心地のよさを感じていて、
年末にＨＩＶ専門病棟に入院したときにも、同じように感じました。

外来には、もちろん同性愛者以外の方も訪れますが、
そういう同性愛者が多い中で、ゲイが持つ独特の醸し出す緩い空気、
和やかな雰囲気が、もしかしたら、ドクターやナース達の対応を、
とても丁寧で親切にさせているのかな…そんなふうに感じます。

たぶん、槇原敬之なら、あの外来に３０分もいたら、
最高に心温まる、とても泣ける歌詞と曲が簡単に出来るはずです。
そんな、空気。わかるかな。

今日、投薬後、初めての検査の結果が出ました。
カレトラ（抗ＨＩＶ薬ですね）のおかげで、
１８万あったウイルス量は３桁に。ＣＤ４も６００に。
ＣＤ４も回復していたのには正直、嬉しかった。
あんなに飲み忘れていたのに、その数字はにわかに信じられませんでした。
気持ちが、また少し楽になりました。

ただ、もちろん、検出限界以下が目標で、
その飲み忘れの影響はこれからかもしれないし、
どうなるかまったく判らないけれど、
ここのブログを読んで、叱咤激励のコメントやメールくれた
みんなに感謝を忘れないよ。

画像は、その外来近くのトイレに忘れてあった、聴診器。
どこのドクターの忘れ物かわからないし、、
せっかくだから持って帰ろうかと思いましたが（悪）、
一応、専門外来に届けると、聴診器を探していたらしく、
「ありがとう」って感謝されてしまいました。

まあ、そんな春の午前中の出来事でした。